大腸はとてもナイーブな臓器? 自律神経からのストレスが大きく影響

大腸は、消化・吸収が終わった食物の残りかすの最終処理場であり、便を作って溜め、排泄する役割を担っています。大腸を通過する内容物には、食物中の発がん物質や細菌、場合によってはウイルスなども含まれ、さらに腸内の悪玉菌がつくる有害物質まで加わっているとのこと。いわば、大腸は体内の汚染処理場のような場所であり、ほかの消化管に比べて非常に過酷な環境だといえます。

口に入った食物は、食道を経て胃から送られ、十二指腸と小腸で消化・吸収され、その食物の残り4~12時間後には大腸に到着するそうです。大腸では、小腸で消化しきれなかったものを受け取って分解・吸収したり、水分を吸収したりして、残ったかすを便にしていきます。また、体の中に取り込まれる有害物質の約80%は食物として口から入るといわれていますが、その多くは大腸で処理され、便として排泄されているのです。

このように過酷な役割を担う一方で、大腸はとてもナイーブな臓器ともいわれています。大腸の自動的な働きをコントロールしているのは自律神経です。自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、大腸は副交感神経が優位にあるときにぜん動運動が起こります。このような自律神経の働きは、脳の視床下部が司っており、大腸を操作するオペレーターのような役目をしています。

しかし、この視床下部には、非常に喜怒哀楽の影響を受けやすいという弱点があるそうです。そのため、対人関係や仕事などで怒りや不快感、緊張や不安などのストレスを受けると、それが自律神経の働きに影響を及ぼします。そして、それはたちまち大腸にも伝わってしまうとのこと。すると、交感神経が過度に働いた場合には、大腸のぜん動運動が異常に亢進して、内容物が通常よりも早く通過することで下痢になってしまいます。また、副交感神経の働きが鈍った場合には、腸のぜん動運動が抑制されて便秘になってしまうなど、便通異常を引き起こす原因になってしまいます。

さらに、大腸と脳は「脳腸相関」という関係にあり、大腸が不調になると、逆に大腸からのストレス信号が脳に伝わり、再び脳から影響を受けるという悪循環を引き起こしてしまいます。このように、大腸は脳と密接な関係にあり、非常にストレスに弱いナイーブな臓器といわれているのです。(監修:健康管理士一般指導員)


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