- Study&Work2025/12/15 13:46
ファンリード、生成AIナレッジマネジメントシステム「STiV」において新機能「文書チェック・作成支援」を提供開始

太陽ホールディングスの子会社で、ICT事業を担うファンリードは12月9日、自社開発の法人向けSaaS型AIナレッジマネジメントシステム「STiV(スティーブ)」において新機能「文書チェック・作成支援」の提供を開始したことを発表した。この発表に先立ち、12月8日に開催された熊本保健科学大学、KMバイオロジクス、マクニカ、ファンリード共催プレスセミナー「薬不足を救う、医薬品品質管理×AI活用」のソリューション紹介で、「STiV」および新機能について説明した。
「STiV」は、太陽ホールディングスグループの医療・医薬品事業が実際に直面していた課題を解決するために誕生したサービス。高い専門性が求められる業務では、個人の経験やノウハウに頼りがちで、組織全体の知識共有が進まないという課題があった。「STiV」は、業務の属人化や生産性の低下につながるこうした課題を解決し、生成AI活用による組織全体のノウハウ共有と技術継承を加速する。

ファンリード STiV事業部 部長の小宮山靖裕氏は、「STiV」のサービス概要について、「社内外の様々なデータから、製薬業務に必要なデータのみを投入することで、必要な情報の抽出・要約や文章生成などをワンストップで実現する。具体的には、省令/ガイドラインや当局通知文書、各業界団体資料などの社外データと、業務手順書や試験データ、報告書・記録などの社内データを『STiV』にアップロード。集約・一元化されたデータをAIが自動学習し、検索ワードに適切な情報を抽出し、要約を生成する。また、製薬向けのオプションサービスとして、薬事情報データベースも提供している」と説明した。

「そして今回、『STiV』の新機能として、『文書チェック・作成支援』を追加した。同機能では、生成AIが最新の法改正情報を学習し、企業内の関連文書の改訂案を瞬時に作成する。複数文書間を横断的に比較して、整合性の確認、改訂箇所の洗い出し、改訂案生成、改訂根拠の提示までをAIが自動で行う」と、新機能について紹介。「これによって、従来、ベテランが対応していた『社内規定改訂』や『整合性チェック』などの時間を大幅に削減することが可能となる。今まで1週間程度かかっていた作業が1日で完了するケースもあり、『作業はAI、人は判断』の次世代業務スタイルを実現する」と、新機能の導入メリットをアピールした。

「文書チェック・作成支援」機能のユースケースとしては、製薬企業では、薬機法改正や厚労省通知に対応する社内規定改訂を迅速化できる。法改正や行政通知、新ガイドライン発出に際し、品質文書との整合性を短時間で点検。差分抽出と改訂案生成によって、薬制・QA部門の対応スピードと精度を向上する。また、GMP省令(医薬品および医薬部外品の製造管理および品質管理の基準に関する省令)の改正時に、関連する手順書・SOP・作業標準書などの文書をAIが比較。改訂が必要な箇所と根拠条文を網羅的に提示し、品質保証部門での改訂作業を効率化する。
その他企業でのユースケースでは、労働基準法改正にともなう就業規則・給与規程・勤務管理ルールなどの更新時に、関連文書をAIが比較し、改訂が必要な箇所と根拠条文を提示。人事・総務部門の改訂業務を効率化することができるという。
なお、共催プレスセミナーでは、今年11月施行の改正薬機法によって企業への規制と支援を強化する厚生労働省 医政局 医療産業振興・医療情報企画課の藤井大資氏が、医薬品の安定供給に係る現状と行政の取り組みについて解説。次に、熊本保健科学大学 特命教授の蛭田修氏が、医薬品不正製造防止に向けたDX・AI活用の期待を述べた。また、企業における具体的な事例として、KMバイオロジクス 品質保証統括部の畠山大祐氏が、AI活用による不正防止のための業務改革の取り組みを説明した。そして、「医薬品品質管理×AI活用」のソリューションとして、ファンリードの他に、マクニカ ネットワークス カンパニー AIソリューション部の鋤柄均記氏が「製造販売承認書チェッカー」について紹介した。
ファンリード=https://www.funlead.co.jp/
STiVサービスサイト=https://www.stiv.jp/
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