- 健康管理!教えて!!2025/08/29 23:18
胃の中に住みついている「ピロリ菌」とは? 放置していると重大な病気につながるリスクも

私たちの胃の中では強酸性の胃酸によって、多くの細菌やウイルスは殺菌されます。しかし、胃酸の影響を受けずに長期間生き続けられる菌が存在しています。それが、「ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ菌)」という細菌です。ピロリ菌は、らせん状の形をしており、胃粘膜に住みついています。ウレアーゼという酵素を分泌し、尿素を分解することで、アンモニアを作り出します。このアルカリ性のアンモニアによって酸性の胃酸が中和されることで、ピロリ菌は生き続けることができます。
50代以降の世代で感染率が高く、これは、上下水道などの衛生環境が整っていない時代に食物や井戸水などを介して感染したためと考えられています。現代では、下水道の普及や衛生環境の向上によって、ピロリ菌の感染率は若い世代では減少傾向にあります。
しかし、5歳未満の幼少期では、胃酸が弱く防御機構が不十分なため、ピロリ菌を保有している親や祖父母などと同じスプーンや箸を使用するなどの「経口感染」によって感染してしまう可能性があるため注意が必要です。
ピロリ菌に感染しているにもかかわらず、長期間放置すると胃潰瘍や十二指腸潰瘍に進展する可能性があるほか、胃がんのリスク因子となります。胃がんは、日本人のがん罹患率でも上位に位置しており、原因のほとんどがピロリ菌とされています。
ピロリ菌は一度感染すると、免疫などによって自然に消滅することはほぼ稀で、治療をしない限り除菌することはできません。そのため、胃カメラやピロリ菌検査などを受けて、早期発見・治療を行うことが重要です。(監修:健康管理士一般指導員)