早朝は運動するのに適している? 朝起きてすぐの運動は体に負担が大きいので要注意

ダイエットや健康維持・増進のために、早朝に運動をしている人は多いと思います。では、早朝は運動をするのに最適な時間なのでしょうか。まず、早朝の自律神経のメカニズムをみてみましょう。私たちは通常、日中は交感神経が優位になり、夜になると副交感神経が優位になります。朝は、目覚めてから体が完全に活動できるようになるまでに、ある程度の時間が必要となります。これは、目が覚めても、体を休ませておこうとする副交感神経の働きがまだ強く、体や脳の活動を活発化させようとする交感神経の働きが強くなるまでに時間がかかるからです。

さらに、副交感神経から交感神経への切り替えの時に血圧が上昇し、心拍数も増加します。そのような状態のときに運動を行うと、運動中は一時的に血圧が上昇するので、心臓や血管にかなりの負担がかかります。そのため、特に中高年の人や高血圧の人などは、早朝の運動に注意が必要です。

また、早朝は空腹状態であるということも重要なポイントです。私たちは、睡眠中も内臓やその他の器官は生命を維持するために常に活動を行っています。そのため、必要なエネルギーが消費され、血糖値が低下がみられたり、発汗や呼吸にともなって、体内の水分量の減少がみられます。朝起床したときは、もっとも血糖値が低い空腹状態になっているのです。

運動する際には、交感神経が優位になり、より多くのエネルギーが必要となります。また、ジョギングなどの有酸素運動は、始めてからしばらくはブドウ糖が主なエネルギー源となり、ブドウ糖が尽きてきた頃に体脂肪が使われます。空腹時の運動は、一見ダイエットに効果的なようですが、ブドウ糖が脳の唯一の栄養源のため、極度の空腹時の運動は意識がもうろうとし、集中力の低下を招きます。

さらに、体脂肪が分解されると、血液中に遊離脂肪酸という物質が増加し、血液が濃縮した状態になります。体内の水分量も減少しているため、心臓に負担をかけたり、血栓ができやすい状態になります。最悪の場合、めまいなどを起こし、動けなくなってしまうこともあります。

早朝はすがすがしく運動しやすい時間ですが、起床直後の運動は避け、なるべく朝食をとってから1時間以上してから運動を始めることをおすすめします。また、必ずウォーミングアップをし、体を温めることも大切です。まずは、ストレッチなどをして、過剰な血圧の上昇を和らげるようにしましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


ヘッドライン

連載中コラム

健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!
マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー
健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!

マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー

 

カテゴリ