食品の色素に秘められた抗酸化パワーとは? さまざまな色の食品をバランスよく取ろう

私たちの体に害をもたらす活性酸素は、日々の生活の中で体内に大量に発生しています。しかし、その中ですぐに病気になったり、命を落としたりすることはありません。それは、私たちの体に、活性酸素に対する防衛措置の機能が備わっているからです。また、日頃の食事の中にも、活性酸素の害から身を守ってくれる抗酸化物質がたくさん存在しています。特に、食品の持つ色素には、さまざまな抗酸化パワーが隠されているそうです。

今回、代表的な色素として、赤色、黄色・橙色、黒色をみてみましょう。赤色には、「アスタキサンチン」「リコピン」「アントシアニン」があります。アスタキサンチンは、エビ・カニ・サケ・タイなどの表面や身色の赤い魚介類に含まれます。脂溶性の抗酸化物質で、自分自身が酸化することで、相手を安定させる働きをします。ビタミンCなど水溶性の抗酸化物質と一緒に食べるとよいそうです。

リコピンは、トマトやスイカに含まれています。高い抗酸化作用があり、過酸化脂質の量を変化させ、LDLの酸化を防いだり、一重項酸素を消去したりします。脂溶性のため、トマトも油で調理したほうが吸収しやすくなるとのこと。アントシアニンは、ブルーベリーやサツマイモに含まれており、活性酸素の発生を抑制する抗酸化作用を持っています。摂取した後、4時間程度でその働きがみられ、24時間後には消失するため、毎日摂取することが大切です。

黄色・橙色には、「β-カロテン」「β-クリプトキサンチン」「クルクミン」があります。β-カロテンは、ニンジンやカボチャなどに含まれます。細胞膜の中や血液中のLDLなどに存在し、過酸化脂質ができるのを防ぎます。また、一重項酸素を何度でも消去することができるとのこと。ビタミン類などと一緒に摂取した際に、より高い作用を発揮するとされています。

β-クリプトキサンチンは、ミカンに多く含まれており、主に血液中に存在して、一重項酸素を消去します。クルクミンは、ウコンに多く含まれることで知られています。体内のフリーラジカルを直接消去し、抗酸化作用を活性化させます。ただ、ウコンの過剰摂取は消化管障害を起こすことがあるので注意してください。

黒色には、「セサミノール」があります。ゴマ(黒ゴマの方がやや多い)に含まれており、肝臓でのさまざまな化学反応の過程で発生する活性酸素を除去する作用が報告されています。ほうれん草などの緑黄色野菜をゴマ和えにすると抗酸化力がアップするそうです。

このように、日頃食べている食品の色素の中には、抗酸化物質がたくさん存在します。しかし、抗酸化物質は、それぞれ対象とする活性酸素が決まっているとのこと。つまり、抗酸化のためには、どれか1つを多く摂るよりも、さまざまな色の食品をバランスよく食べて、体内に抗酸化物質の種類を増やすことが大切なのです。(監修:健康管理士一般指導員)


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