「加齢性白内障」の4つのタイプとは? 若年性では病気の合併症として起こることも

物が見えにくい、かすんで見えるという症状は、疲れ目や老眼によくありますが、これらはレンズの役目をしている水晶体が白く濁ることによって起こる白内障の症状でもあります。水晶体は、約65%が水分、残りの約35%がタンパク質などから構成されており、ほぼ透明で弾力性があるそうです。そして、毛様体によって厚みを変化させ、光を屈折することによってピントを調節して網膜に像を映し出す役割を果たしています。

しかし、加齢や紫外線、たばこなどが原因となって水晶体が酸化するとタンパク質が変性し、さらに水分量が変化してしまいます。その結果、核や皮質の部分が白く濁ったり弾力が失われたりして光が乱反射し、正しい状態で像を結べなくなり、物が見えにくくなるとされています。水晶体が濁る原因の約90%が加齢によるもので、これを「加齢性白内障」といいます。水晶体は50歳代で約半数、80歳代ではほとんどの人に濁りがみられるようになりますが、その濁り方には4つのタイプがあるそうです。

1つ目は「皮質白内障」です。一番多いタイプで、皮質(外側)から濁っていきます。進行すると明るいところではまぶしさを感じやすく、暗いところでは見えにくくなります。2つ目のタイプ「核白内障」は、核(中心)から濁ります。濁りで核が硬くなり、屈折率が高くなって近視のようになります。また、一時的によく見えることがあり、老眼が治ったようになることもあるとのこと。

3つ目は前嚢(前側)から濁る「前嚢下白内障」です。このタイプは初期の段階で視力が低下し、明るいところではさらに見えにくくなります。糖尿病や外傷を受けた人に多いとされています。4つ目のタイプは「後嚢下白内障」で、後嚢(後ろ側)から濁ってきます。初期の段階で視力が低下し、明るいところでまぶしさを感じやすく、暗いところでは見えやすくなります。糖尿病で多くみられます。

この他に、糖尿病やぶどう膜炎など、病気の合併症として起こる白内障を「併発白内障」といい、10~30歳代でも発症する可能性があるため「若年性白内障」とも呼ばれています。中でも、ブドウ糖の代謝物質であるソルビトールという物質が水晶体内に蓄積して水晶体を濁らせる「糖尿病性白内障」は、年齢以上に進行しやすいので注意が必要です。糖尿病性網膜症を併発していることも多いため、定期的に水晶体と網膜をチェックするようにしましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


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