夏場も脳梗塞になるリスクが高まる? 体内の脱水症状が発症の引き金に

脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管疾患は、血圧が上昇しやすい冬場に発症することが多い病気として知られています。しかし、実は、冬場と同様に夏場にも1つのピークがあることが報告されているそうです。脳血管疾患のうち、最も多いのが脳梗塞で、約6割を占めているとのこと。夏場に脳梗塞が発症しやすくなる原因としては、体内の脱水症状が関係していると考えられています。

夏は気温が上がるため汗をかきますが、汗をかくと体内の塩分も一緒に失われます。多量に汗をかくと、体液中の塩分濃度が低くなり、低い塩分濃度に合わせようと、水分を多く排出するため、脱水症状のリスクが高まります。

また、眠っている間は、コップ1杯程度(200ml)の汗をかくといわれています。真夏の熱帯夜では、それ以上に汗をかきますが、就寝中は水分をとれないために、寝汗による脱水症状が起こりやすくなります。さらに、眠っている間は副交感神経の働きによって血圧が低下するため、血液の流れが遅くなり、血栓ができやすい状態になるとのこと。

このように、夏場は発汗による塩分不足や水分不足で体は脱水状態になり、体内はもちろんのこと、血液中の水分も減少します。すると、脳の血管を流れる血液が濃くなり、ドロドロ状態になることから血管が詰まりやすくなり、脳梗塞を発症しやすくなるというわけです。

私たちの体は多くの水分で満たされていますが、不足したときの水を蓄えておく機能がありません。そのため、喉が渇いてから水分を補給しても水分が必要な部位に届くまでには時間がかかってしまいます。つまり、喉が渇く前の水分補給が重要になります。しかし、高齢者は加齢によって、喉が渇いたという感覚が鈍くなっていて、脱水状態に陥っていても気づかないケースもあるので注意が必要です。

さらに、アルコールの摂取も脱水に影響を及ぼします。夏は、特に冷たいビールがおいしく感じる季節ですが、アルコールとホップという利尿作用が高い成分を含むビールを多量に飲むと、飲酒量以上の水分を排泄してしまうことになるそうです。

夏場の脳梗塞は、脱水症状が引き金となって発症するため、「汗をかいていなくても水分を補給する」「喉が渇いていなくても水分を補給する」「ビールを飲んだ後には水分を補給する」といったことを常に心がけて、脱水症状からの脳梗塞を予防しましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


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