TikTokとカタリバの連携イベント第1弾、夏のTikTok#悩み相談「私たちが“らしく”いられる場所って、どんな場所?」を開催

夏のTikTok#悩み相談「私たちが“らしく”いられる場所って、どんな場所?」のフォトセッション

ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」は、認定特定非営利活動法人カタリバと連携したイベントの第一弾として、夏のTikTok#悩み相談「私たちが“らしく”いられる場所って、どんな場所?」を8月24日に開催した。今回のイベントでは、ゲストに、こども家庭庁「こどもの居場所部会」の座長を務める東京大学特任教授の湯浅誠氏と、TikTokクリエイターの関戸かのんさんを迎え、オンライン参加も含む全国の高校生たちが「サードプレイス(家でも学校でもない第三の場所“こどもの居場所”)」について一緒に学び・考え、自分たちにとって理想のサードプレイスとはどんな場所なのかなど意見を交わした。

「こどもの居場所」は、今年4月に設立したこども家庭庁が掲げる政策の柱のひとつとして、いま注目が集まりつつある。「こどもの居場所」とは、子どもや若者が学校や家庭以外に安心して過ごせる第三の居場所のことであり、サードプレイスとも呼ばれている。TikTokでは、NPOや専門家とともに「当事者クリエイター塾」や「不登校生動画選手権」などを開催。さまざまな環境下にいる子ども・若者たちが、自らの声を社会に届けられる居場所であるための取り組みを進めている。直近では、悩みを抱える青少年が適切な相談窓口につながることができるよう支援する企画「夏のTikTok#悩み相談」を実施し、前回の800件の倍近い1500件の悩みが集まったという。

一方、カタリバでは、東日本大震災以降、被災地で学校や家庭以外の「こどもの居場所」を立ち上げてきた他、自治体との連携や、インキュベーション事業など、さまざまな形で全国のリアルでの居場所づくり事業を展開している。さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大による全国一斉休校をきっかけに、オンラインの学習支援・居場所支援を実施してきた。

夏のTikTok#悩み相談「私たちが“らしく”いられる場所って、どんな場所?」の様子

今回、TikTokとカタリバの連携第一弾として、探究学習に取り組む高校生向けのオンラインサードプレイス「カタリバオンライン for Teens」を利用する高校生らと共に、理想の「サードプレイス」とはどんな場所か、一人ひとりが自分らしくいるために何ができるかなどについて考えるイベントを開催した。当日は、TikTok渋谷ヒカリエオフィスの会場およびオンラインから約30名の現役高校生が参加した。

TikTok Japanの金子陽子氏

イベントではまず、自己紹介を兼ねたグループワークでアイスブレイクを行った後、TikTok Japanの金子陽子氏が、サードプレイスに関わるTikTokの取り組みを紹介した。「TikTokは、150の国と地域で展開しているモバイル向けエンターテインメントプラットフォームで、全世界で累計35億ダウンロードを突破している。以前は、若い女の子が踊っている動画のイメージが強かったが、現在は、動画コンテンツの内容は多様化しており、ライブ配信者も増加している」とのこと。「最近では、楽しい動画だけでなく、周りの人に言えない悩みを発信する動画も増えてきた。TikTokのユーザーからは、こうした動画に対して、共感・励まし・アドバイスが寄せられることが多く、コメントを通じたコミュニケーションが孤独感の緩和や心理的安定の一助になっている」と、ユーザー同士が支え合い、多様な自分を表現できるサードプレイスになっているのだと強調した。

「今年7月から8月にかけて実施した『夏のTikTok#悩み相談』では、『家族の悩み』『学校の悩み』『お金の悩み』について、無記名で悩みを送れる特設ページを開設したところ、1500を超える悩みが寄せられた。この悩みに対して、認定NPO法人育て上げネット、NPO法人全国不登校新聞社、公益社団法人日本駆け込み寺の3つのNPOと連携して、動画で回答を発信した」と、「夏のTikTok#悩み相談」には大きな反響があったという。「また、NPO法人全国不登校新聞社との共催で、『不登校生動画選手権』を開催。全国から不登校を経験したことのある若者の投稿を募集したところ、350を超える応募が寄せられた。#不登校動画選手権では、1000万回以上、動画が再生された」と、NPOと積極的に連携しながら「子どもの居場所」づくりを応援していると話していた。

東京大学特任教授で家庭庁「こどもの居場所部会」座長を務める湯浅誠氏

続いて、東京大学特任教授で家庭庁の「こどもの居場所部会」座長を務める湯浅誠氏が、「サードプレイスの価値」をテーマに講演を行った。「自分が安心して過ごせる第三の居場所、サードプレイスは人それぞれ異なるが、その場所にいると集中力が高まったり、普段はできないことができるようになったりする。私は、居場所とは、誰かにちゃんと見ててもらえている、受け止められている、尊重されている、つながっていると感じられるような関係性のある場のことであると考えている。つまり、その人と場所との関係性が重要になる」と、居場所の定義について語る。「人間は社会的な動物であり、承認欲求を持っている。否定的・抑圧的な関係から逃れて自分の居場所を持つこと、肯定的・受容的な関係の中に居場所を持つことは、すべての人にとって生きる上で不可欠の要素であり、憲法で保障される幸福追求権に含まれると解される。当然、子どもが生きていく上でも重要な要素であり、居場所を持つことは子どもの権利といえる」と、政府の「こどもの居場所部会」で湯浅氏が主張している意見についても言及した。

「これから私たちが目指すべき世の中は、できるだけたくさんの人に、できるだけ多くの居場所があり、かつどんな人にも少なくとも一つの居場所があること。居場所の数が多ければ多いほど、その人の自己肯定感は高くなるといわれている。特に学校は、多くの子どもたちの居場所になれるように、環境を整えていく必要がある。どうしても居場所が見つからないという人は、例えば家庭がダメなら友だちの家で、学校がダメならバイト先で、リアルがダメならオンラインなど、どこかに自分の居場所をつくってほしい」と、居場所づくりの大切さを訴えた。「居場所は、何かをする『DO』の場所ではなく、ありのままの自分でいられる『BE』の場所であるといえる。子どもたちが、そこにいるだけで存在を認めてもらえる空間をいかに増やしていくかがこれからの課題であり、社会全体でこの課題に取り組んでいけるよう尽力していきたい」と、今後も子どもの居場所づくりに力を注いでいく考えを示した。

グループワークの様子

湯浅氏の講演を受けて、「私が“私らしさ”を失う時、感じられる時って、どんな時?」をテーマに、学生たちによるグループワークが行われた。グループワークでは、学生たちがそれぞれの意見を出し合い、付箋に書いて、模造紙の上に貼っていった。グループワークの後には、各グループで話し合った内容や出された意見、提言などを発表した。

TikTokクリエイターの関戸かのんさん

次に、TikTokクリエイターの関戸かのんさんが登壇し、TikTokを始めた理由やサードプレイスへの想いなどを語った。「私は女優やモデルの仕事に興味を持っていて、事務所に入ったとき、知名度を上げるためにTikTokを始めたのがきっかけだった。当時のTikTokは、女の子が踊っている動画が人気だったが、私には可愛く踊ったりするのは無理で、1~2年は全く再生数が伸びなかった。そんな中、学校で一人でご飯を食べている動画をアップしたところ、大きな反響があり、応援するコメントをもらえたことで、自分らしい生き方をしていいんだと思えるようになった」と、周りとの関係性に悩んでいた高校時代に始めたTikTokが自分の居場所になっていったという。「サードプレイスの場所はどんどん変化していくものだと思っている。友だちが居場所だと思っていても、その友だちが別の道に行ったり、関係性が変わると、居場所ではなくなってくる。私自身、常に新しい居場所を探していて、高校時代に居場所だったTikTokとの関係性も変わりつつある。これからは、人を感動させられる映像制作にも取り組んでいきたい」と、TikTokという居場所を経て、次のステップに向けて新しい居場所が見えてきたと目を輝かせていた。

グループワークの様子

そして、最後のグループワークでは、「“私らしく”いられるオンラインのサードプレイスってなんだろう?」をテーマに対話を行った。グループワークの発表では、「リアルの場所だけでなく、オンライン上にもサードプレイスがあるのはいいと思う」「オンラインでゲームをするだけでなく、誰かと一緒にゲームを作るような場所もサードプレイスになると思った」「オンライン上では自分のすべてを見せるのではなく、隠したいところを隠すことで自分らしくいられることもあると思う」といった意見が挙がっていた。

TikTok=https://www.tiktok.com/ja-JP/
カタリバ=https://www.katariba.or.jp/
夏のTikTok#悩み相談2023=https://activity.tiktok.com/magic/eco/runtime/release/64a656104d005d0465c2fe0e?appType=tiktok&magic_page_no=1


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