東京建物、“大手町の森 10th Anniversaryトークセッション~「都市の森」と「森(しん)・呼吸」を考える~”を開催

第1部のトークセッション「大手町の森で創る新時代の都市環境~ 森・呼吸する都市の森」の様子(左から:司会の谷本氏、東京建物 加藤久喜専務執行役員(政策・環境担当)、環境省 堀上勝大臣官房審議官、みずほフィナンシャルグループ 末廣孝信グループCSuO補佐(サステナビリティ戦略・推進担当)

東京建物は、東京都千代田区の大手町タワー開業10周年イベント「大手町の森 10th Anniversary ~日本一の都市の森を目指して~」を8月2日(水)~8月10日(木)に開催する。初日となる8月2日には「森のプラザ」(地下2階)で、“大手町の森 10th Anniversaryトークセッション~「都市の森」と「森(しん)・呼吸」を考える~”と題し、第1部ではサステナビリティをテーマに、都市部において「森」がある意義や必要性、また身近な街の環境をより良くするために人や企業ができることを考える未来思考の環境セッションを開催した。また、第2部では東京建物サステナビリティパートナーで、アーティストのAIさん、呼吸アドバイザーの椎名由紀さんを招き、「森(しん)・呼吸」を身近な生活に取り入れる方法を考えるトークセッションを開催し、手軽にリフレッシュできる呼吸法のレクチャーを行った。

左から:司会の谷本氏、東京建物 加藤久喜専務執行役員(政策・環境担当)、環境省 堀上勝大臣官房審議官、みずほフィナンシャルグループ 末廣孝信グループCSuO補佐(サステナビリティ戦略・推進担当)

第1部のトークセッション「大手町の森で創る新時代の都市環境~ 森・呼吸する都市の森」では、みずほフィナンシャルグループの末廣孝信グループCSuO補佐(サステナビリティ戦略・推進担当)、環境省 堀上勝大臣官房審議官、東京建物の加藤久喜専務執行役員(政策・環境担当)が登壇し、「大手町の森について」や「サスティナブルな取り組み」、「今後の都市環境のために大切なこと」についてトークを展開。まず、加藤専務が大手町の森について説明した。「都心とは思えない憩いの場をつくるべく、都市再生と自然再生の両立をコンセプトに計画がスタート。関東近郊の木々を植えることで、大手町の自然を作り上げることにした。また、地下につくられる森であるため、あらかじめ別の場所で3年間、木々を育ててから、それをそのまま大手町に持ってきた。この森によってヒートアイランドの緩和、水の循環による再利用、生態系の確立がみられるようになった。さらに木の種類も増えており、昆虫や鳥も確認。狸も出現するなど、生物、植物の多様性がみられるようになった」と大手町の森ができるまでと、この10年間で生態系も確認できたのだと語る。

みずほフィナンシャルグループ 末廣孝信グループCSuO補佐(サステナビリティ戦略・推進担当)

末廣グループCSuO補佐は、「大手町タワーで働く中で、大手町の森が10年の歳月を経て、立派な森になっていることを実感している。世界にも、このようなビルの中に森がある都市はない。それだけに自然とは何かということを考えさせる場所であるとともに、サスティナビリティを考えるのであれば、ぜひ大手町の森を訪れてほしい」と、自然と都市の共存を体感できるのが大手町の森なのだと力説していた。堀上大臣官房審議官は、「様々な自然環境を見てきたが、大手町の森はどこか子どものころに見た景色を感じる。大手町の森はOECM(保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)への登録の準備を行っており、認定に値する森であるといわれているため、そろそろ結果がでるものと期待している。OECMに登録されると、大手町の森は世界で保全しなければならない自然と認識される」と、生物多様性を効果的にかつ長期的に保全しうる場所であると認識されようとしているのだと教えてくれた。

東京建物 加藤久喜専務執行役員(政策・環境担当)

サスティナブルな取り組みとして東京建物では、「緑の力を活かした人にも地球にもやさしい街を目指すべく、中野セントラルパークの緑地化の管理を担うとともに、東京スクエアガーデン京橋の丘には地下とは思えない緑の空間を構築した。また、ブリリアタワー目黒には900本の木が植えられており、ハレザ池袋ではCO2ゼロを目指した取り組みを行っている。さらに、当社の物流施設の屋上には太陽光パネルを設置し、クリーンエネルギーで電力をまかなっている。余った電気も無駄にすることなく、電送するようにしている。小さな取り組みとしては、社員にマイボトルを配布することで、飲料を飲むための紙コップをなくした。また、社員の意識改革を促す取り組みも行っている」と加藤専務。みずほフィナンシャルグループの取り組みについて末廣グループCSuO補佐は、「2030年までにカーボンニュートラルを実現するために再生可能エネルギーの電力を使用。さらにファイナンス面で支援を行う取り組みとして、コンサルティングやビジネスマッチングなどのサービスも展開している。これには、顧客と一緒に取り組まなければ実現できないとの考えがあり、一人ひとりの意識を高めていく活動を行っている」と述べていた。

環境省 堀上勝大臣官房審議官

堀上大臣官房審議官は、「自然や心豊かな環境の提供というだけでなく、森にはヒートアイランド対策や水循環など様々な面で効果が発揮できる。こうした考え方をネイチャーポジティブと呼んでおり、脱炭素だけでなく、全体を考えるようにすることで、いろいろな機能が維持されていく。つまり、一粒で二度おいしいことが成されているところを環境省としても応援していきたいと考えており、大手町の森はまさにそれにふさわしい場所であると思われる」と一つの事だけでなく、様々な機能が維持されてこそサスティナブルな取り組みであると世界では認識されていると述べていた。

第1部のトークセッション「大手町の森で創る新時代の都市環境~ 森・呼吸する都市の森」の様子(左から:司会の谷本氏、東京建物 加藤久喜専務執行役員(政策・環境担当)、環境省 堀上勝大臣官房審議官、みずほフィナンシャルグループ 末廣孝信グループCSuO補佐(サステナビリティ戦略・推進担当)

今後の都市環境について加藤専務は、「大手町の森も10年が経過した。日本一の都市の森を目指したことで、緑の充実のみならず、生物の多様性も確認することができた。これはまさにSDGsの先駆けと思われる。また、人にとっても心地よい空間を目指し、活動をスタート。『大手町の森 10th Anniversary ~日本一の都市の森を目指して~』と題したイベントを実施。『都市の森』と『森(しん)・呼吸』を掲げて、サスティナブルな催しを多数用意している」と、イベントを実施することで「都市の森」が森(しん)呼吸していることを実感してもらうことで、サスティナビリティなどを考える機会にしてもらいたい考えを示した。末廣グループCSuO補佐は、「10秒で良いので、大手町の森に赴き、木々や鳥のさえずりなどを感じてほしい。これが森林の大切さを感じることができる方法であると考えている。そして次の世代である子どもたちが森をつないでいくためも、苗木を子どもたちに植えてもらうなどを東京建物と一緒に行っていければと思う」と、次世代につなげていくためのプランを語ってくれた。堀上大臣官房審議官は、「大手町の森には生態系が作られている。木々や生き物のネットワークのみならず、人がつながる緑地として進化していってほしい」と、人と人とを結びつける緑地であってほしいと述べていた。

“BE WITH YOU”をアカペラで披露するアーティストのAIさん

第二部では、東京建物サステナビリティパートナーで、アーティストのAIさんと、呼吸アドバイザーの椎名由紀さんが登場する森や呼吸をテーマとしたトークセッションを開催した。「東京建物サステナビリティパートナーとして、みらいディクショナリーの編集長を務めている、未来の街をどのようにしていきたいかという想いをスケッチしてもらい、これらを集めて、未来の街のディクショナリーとして編集する活動をしている」と、東京建物サステナビリティパートナーとしての活動を語るAIさん。「東京建物の社員やその家族と一緒にコンセプトムービーを作ったのだが、撮影の最後にはみんなが一つになって“BE WITH YOU”を歌っていた。“BE WITH YOU”には人々がポジティブになってほしいとの想いを込めて作った曲なので、まさにそれを具現化した瞬間でもあった」と、みんなが一つになって取り組むことは大きなムーブメントを巻き起こす力があるのではないかと話していた。「大手町の森には、いろいろな生物が住みついていると教えてもらった。こうした話を聞くとインスピレーションも感じる」と、木々や生物たちに愛情や感謝を届けることで、森はさらに大きくなっていく気がするのだと語っていた。

呼吸アドバイザーの椎名由紀さん

椎名さんは、「都市化が進み、本来の姿とはかけ離れた中で私たちは生活しているように感じる。しかし、都市に森が存在することで、たくさんの植物や生物が住みつき、森を訪れれば、それらの息吹を感じることができ、本来の姿を取り戻すことができる素晴らしい環境であると思っている」と、自然の息吹を感じることで、人が人らしい感覚を取り戻すことができるのではないかと述べていた。

呼吸アドバイザーの椎名由紀さん(右)から呼吸法のレクチャーを受けるアーティストのAIさん

そして、椎名さんに手軽にリフレッシュできる呼吸法をレクチャーしてもらった。「自然な状態はリラックスした状態なのだが、現代人は呼吸が浅くなってしまいリラックスしていない状態。呼吸が浅いと感じたら、大手町の森を訪れて、呼吸を調えるようにしてほしい」とのこと。「緑地に行くことができないという人には、呼吸法でリラックスしてもらいたい」と、リラックス状態の呼吸について解説した。

呼吸アドバイザーの椎名由紀さん

「まず、呼吸にはアクティブモードとリラックスモードがあり、アクティブモードでの呼吸では胸の鼓動が大きくなってしまい、上半身に力が入った状態。一方、リラックスモードはお腹で呼吸する。リラックスモードの呼吸は姿勢もよく体の力が抜けた状態」と、どのような呼吸がリラックスした状態なのかを教えてくれた。椎名さんによる指導のもと、リラックスモードの呼吸法を体験したAIさんは、「上半身にあった力がすべて下半身に流れていく感覚を得ることができた」と、肩の力が抜けて、自然な状態で呼吸することができたと話していた。

リラックスモードの呼吸法を体験するアーティストのAIさん

最後にAIさんは、「大手町の森のような場所はない。それだけに大手町の森を訪れてリラックスしてほしい。これが自然を大切にしようという気持ちにつながると思っている」と、心地よい時間を大手町の森で味わってほしい考えを示した。

左から:司会の谷本氏、アーティストのAIさん、呼吸アドバイザーの椎名由紀さん

「大手町の森 10th Anniversary ~日本一の都市の森を目指して~」ではトークショーの他、エシカルディレクター坂口真生さん監修の「森の縁日」をコンセプトとしたエシカルマーケットを期間中毎日開催。大宮エリーさん制作の「大手町の森」を題材とした絵本の配布および森の動物を題材にした新作のアート作品の展示を行うほか、新たに森を感じながら休憩してもらえるベンチも増設される。新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行して初めて迎えるこの夏。都心に居ながら手軽に自然の育みを感じられる「大手町の森」に、ぜひ注目してみてほしいという。

[全体開催概要]
イベント名:「大手町の森 10th Anniversary ~日本一の都市の森を目指して~」
会期:8月2日(水)~8月10日(木)
場所:東京都千代田区大手町1-5-5 大手町タワー
   「大手町の森」(1階・地下1階)、「森のプラザ」(地下1階・地下2階)
主催:東京建物株
協賛:みずほフィナンシャルグループ・アマン東京
プロデュース:NI-WA
運営:花咲爺さんズ
協力:環境省、アーツ&カルチャルマネジメント社、大宮エリー事務所、坂口真生、TAAO、ドゥービー・カンパニー、東邦レオ、muin&Co.丹地良子

[大手町タワー概要]
所在:東京都千代田区大手町一丁目5番5号
敷地面積:1万1037.84m2
延床面積:約19万8000m2
階数:地下6階・地上38階・塔屋3階
高さ:約200m

東京建物=https://www.tatemono.com/
大手町タワー=https://the-otemachi-tower.com/


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