美腸栄養学の実践で腸内の抗炎症菌(酪酸菌)の割合が増加することを発見

「美腸栄養学」とは、美腸を育む「IB(インナービューティー)食事指針」に基づき、日本の伝統である一汁三菜とIB調理法を柱に発酵食品と乾物を取り入れたIB独自の栄養学とのこと。食材として色とりどりの旬の素材と、抗炎症菌を増加させるための栄養素を独自の視点によって採用しているという。IB調理法では、ウォータースチーム、ブロックスチーム、低温調理などを採用することで、食材の栄養を最大限に保ちつつ、素材の味を生かした料理が可能になるのだとか。これらの調理法を組み合わせ、「美腸栄養学」は食材の魅力を引き出し消化吸収を担う「腸」を整えることを目指している。

今回、日本インナービューティーダイエット協会(IB)は、健康と美しさを内側から支える「美腸栄養学」の科学的根拠を明らかにするため、独自の「インナービューティー腸内検査」を通じて得られたデータの分析結果を公表した(調査期間:2019年4月~2024年2月、調査対象者:249人・女性、調査方法:SheepMedical「菌ドック」調査)。

今回の分析では、IB認定の有資格者・インナービューティープランナー(IBP)33名と、一般参加者216名の腸内細菌叢を比較し、食生活が腸内細菌叢に与える影響を科学的に検証した。その結果、特に免疫機能に影響を及ぼす「長寿菌」として知られるフェカリバクテリウム属の存在に着目した。分析結果、IBP群ではフェカリバクテリウム属が一般群に比べて有意に多いことが確認された(P<0.001)。フェカリバクテリウム属は、酪酸を産生することで炎症を抑制し、免疫システムの過剰反応を防ぐことで知られており、腸内でのその増加は健康への有益な影響を示している。

この発見は、IBの推奨する「美腸栄養学」が、免疫バランスの維持に重要な酪酸をはじめとする短鎖脂肪酸(SCFA)を産生する腸内細菌の活動を促進することを示唆している。

さらに、肥満や健康リスクと関連するとされるフィルミクテス門(いわゆる「デブ菌」)との関係についても調査したが、IBP群ではこれらの腸内細菌の割合が一般群と比較して有意に高いことが明らかになった(P=0.004)。この発見は、海外で報告されている「デブ菌、ヤセ菌」の判断指標であるFB比は、日本人との相関関係がないという報告を指示するものとなっている。今回の結果は日本人独自の腸内細菌叢を特徴付ける有意義な知見となった(参考文献:Takagi et al. J Gastroenterol 54;53-63:2019)

今後は、検査数を増やし、さらに解析の対象を詳細な細菌の種類や細菌叢のパターンなどにも広げることで、IBが推奨する食生活と腸内細菌叢の関連に関して解析を進め、誰もが日々の食事から健康を築ける社会へ向けて、研究していくという。


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