0~2歳児の子を持つ母親の約8割は自身の浴後のケアができないと回答

バスクリンは、子育て世代に向けた充実したバスライフ提案、次世代への入浴文化の継承を目的に、2015年から東京都市大学 人間科学部 学部長 教授 早坂信哉氏の研究グループと共同で、未就学児を対象に入浴習慣と子どもの成長・発達に関する「浴育」の研究を行っている。昨年に実施した調査で、乳幼児(0~2歳)の子を持つ保護者の子の入浴の世話における負担感が何からくるものなのかを調査・解析したところ、「子がお風呂に入りたがらない」、「保護者自身の浴後のケアが後回しになること」が負担の要因として示された。また、その負担感を持つ人の特徴として、子の入浴の世話をワンオペレーション(以下、ワンオペ)で実施する母親の割合が多いことが示された。

核家族化や地域社会のサポート機能の低下によって、ワンオペにおける育児不安や育児ストレスを抱える保護者が増加している。特に0~2歳児は、保護者の完全な補助を必要とする場合もあり、この時期の育児不安が高いことが明らかになっている。しかし、育児不安やストレスに対する要因の研究が多くなされている一方で、育児の日常生活における負担の詳細については、十分に整理されていない。

そこで、同研究では乳幼児(0~2歳児)の子を持つ保護者の入浴の世話に焦点を当て、その負担感の要因を明らかにすることを目的とした。

子の入浴の世話に対して感じることを性別毎に集計した。その結果、「ゆとりが少なくなった」の設問に対して、「とてもあてはまる」と回答した割合は、女性が男性に比べて有意に多く、反対に「ゆとりが少なくなった」と感じていない割合は、男性が有意に多いことが示された。

また、「自身のケアができない」に関しては、女性の割合が男性に比べて有意に多いことが示された。

子の入浴の世話の負担感が何からくるものなのかを明らかにするため、その要因を解析した。その結果、子の入浴の世話のワンオペ実施者は、他の者と協力して実施する者に比べて負担感を感じており、「子がお風呂に入りたがらない」、「自分のケアが後回しになる」と関連があることがわかった。

「自身の負担が大きい」の設問に対して「とてもあてはまる」と回答した割合は、女性が男性に比べて有意に多いことが示された。一方で「子を入浴させるのは楽しい」の設問に対して「とてもあてはまる」と回答した割合は、男性が女性に比べて多く、反対に「子を入浴させるのは楽しい」と感じていない割合は、女性が有意に多いことが示された。

入浴の世話のワンオペ実施者ほど負担感があり、「子がお風呂に入りたがらない」「自分のケアが後回しになる」と感じている人ほど入浴の世話に負担感を持つ傾向にあることが明らかになった。同社は、入浴の世話を家族で協力して実施する「チーム育児」を応援するとともに、子がお風呂に入りたくなる工夫や保護者自身の入浴後のケアを楽にする方法を提案することで、子の入浴の世話をする保護者の負担軽減に寄与していく考え。

東京都市大学 人間科学部 学部長の早坂信哉氏

共同研究者 東京都市大学 人間科学部 学部長の早坂信哉氏は、「この研究は実際に子育てをしているバスクリンの研究員の経験とアイデアから企画された。入浴は健康に寄与する生活習慣だが、子の入浴の世話に負担を感じるという声は以前からあった。当研究は、子の入浴の世話の負担感の実態やそれに関連する要因が何なのかを明らかにしたものであり、今後の入浴に関する育児負担の軽減の方策に示唆を与えてくれる重要な研究結果となった」とコメントしている。

[調査方法]
調査期間:2022年3月
調査対象:0~2歳児の子を持つ保護者200名
調査方法:webによる自記式横断研究
調査項目:子と保護者の属性、入浴の世話の実施状況、入浴の世話を通じて感じること、入浴の悩みなど
解析方法:
・性別毎に単純集計後、カイ二乗検定を実施
・子の入浴の世話における負担感の有無を目的変数、子の入浴の世話の実施状況、入浴の悩み、子の入浴の世話に対する保護者の意識を説明変数とした多変量ロジスティック回帰分析を実施


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