- 健康管理!教えて!!2025/08/27 21:33
目はどんな構造をしている? 視覚のレベルを判断するのは「視力」と「視野」

普段、「物を見る」という行為は当たり前のように行っていますが、目からは心や体の様々な変化を読み取ることができます。私たちが視覚から得ている情報はとても多く、目は人間にとって非常に重要な役割を担っている器官といえます。
目の構造を見てみると、眼球と視神経、まぶた、涙腺などから成り立っています。眼球は外側の角膜と強膜、中央の虹彩と毛様体と脈絡膜、内側の網膜によって形作られ、その内部に水晶体と硝子体があります。ほぼ球形をしており、赤ちゃんは直径約17mmしかありませんが、成人では約24mm、重さは約7.5gになるといわれています。そして、眼窩の中に納まっており、視神経を通じて脳と連絡を取り合っています。
五感の一つであり、目で光を感知して形や色を認識する感覚を「視覚」といいます。視覚のレベルは「視力」と「視野」で決まります。視力とは、目で物を識別する能力で、視力検査ではランドルト環という世界共通の絵図を並べた「視標」を使用します。アルファベットのCのようなマークで、片目ずつ裸眼でランドルト環の切れ目の方向を当て、その正解率で判定されます。
また、物を見て認識するためには、明るさと色、形の情報も必要です。特に、色覚は人間の目の優れた特徴で、犬や猫などに色を見る機能はありません。その他、視力には飛んでくるボールを受け取ったり、電車に乗っているときに通り過ぎる駅名を呼んだりできる「動体視力」やモニターに出てくる数字を瞬時に見たり、車の運転中に標識を見たりする「瞬間視力」があります。
一方、視野は、目に見える範囲のことを指します。頭を動かさない状態で片方の目で見える範囲は上方約60度、下方約70度、片目の水平方向では鼻側約60度、耳側約90~100度です。両方の目を合わせると前方の約180~200度が見え、そのうち左右の視野が重なる120度は両目から入った2つの像が視覚中枢できれいに融合されるため、物を立体的に見ることができるのです。(監修:健康管理士一般指導員)