石油によるエネルギー供給には限界がある? 自然エネルギーのメリットと課題 後編~地熱発電・水力発電・バイオマス

前回は、石油に代わる再生可能な自然エネルギーとして、「太陽光発電」と「風力発電」を紹介しました。今回は、「地熱発電」と「水力発電」、「バイオマス」についてみていきましょう。

地中には大量の地熱エネルギーが蓄えられています。特に日本は200近い火山が存在する世界でも有数の火山国なので、地熱資産は膨大な量になります。「地熱発電」は、地熱により加熱された地下の熱水を利用する方法です。温められた熱水は水蒸気を発生しますが、この蒸気が発電機を直接回し、電気エネルギーへと変換します。

地熱発電の長所は、地球深部の熱によって作られた蒸気を使うので燃料が不要なこと。また、地球そのものが熱源となるので枯渇しない再生可能エネルギーであるということです。一方で、発電施設に広大な敷地が必要であったり、発電コストが割高であること、利用に適した地域が国立公園に多くあることが問題点として挙げられています。

昔から、人は水車で石臼を回したり、はたを織ったりしてきました。それを発展させ、電気を生み出すようにしたのが「水力発電」です。せき止めた川の水を落下させ、その流れ落ちる水の勢いで水車を回し、発電機を回して電気エネルギーを起こします。水力発電は二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーですが、川をせき止めるダムを造ることで自然な水の流れを変えてしまい、生態系への影響も少なくありません。

そこで、期待されているのが、ダムを使わない「小水力発電」です。川の流れをせき止めることなく、流水のまま利用します。そして、川や用水路のわずかな落差で水車を回して発電する小規模な水力発電となります。

「バイオマス」は、「化石燃料を除く生物に由来する有機物で、エネルギー利用が可能なもの」のことです。例えば、トウモロコシなどから作られるバイオエタノールが代表的なものですが、木や農作物、食品廃棄物、牛馬の糞、廃棄物となった紙なども、生物から利用できるエネルギー資源としてバイオマスに含まれます。

植物は、二酸化炭素(CO2)を光合成によって有機物にして蓄えます。この植物を薪や木炭(バイオマス)に加工し、エネルギー燃料として燃やすと二酸化炭素が出ますが、その二酸化炭素は再び植物が光合成で吸収するため、空気中の二酸化炭素の総量は変わりません。これに対して、化石燃料は地中からもたらされるため、燃やせば燃やすほど空気中の二酸化炭素は増えてしまいます。このように、バイオマスを使って作る電気や熱は、二酸化炭素が増えない、いわば自然循環型のエネルギーであり、未来のエネルギーとして期待されています。(監修:健康管理士一般指導員)


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