呼吸機能を高めると運動能力がアップする? 心臓の機能向上に加え毛細血管やミトコンドリアが増加

呼吸筋をしっかり使って呼吸をすると、呼吸機能が高まり、多くのエネルギーが生み出され、体を動かす大きなパワーを作ることができるといわれています。これは、運動能力を向上させることにもつながります。では、呼吸機能が高まると、運動能力はどのようにパワーアップするのでしょうか。

まず、運動などで呼吸の回数が増えると、心臓の機能向上をもたらします。運動をすると筋肉が酸素を必要とするため、呼吸が玄関口となって体内に多くの酸素を供給します。体内に供給された酸素は、肺まで運ばれた後、血液によって心臓に運ばれます。すると、心臓に血液が集中するため、心拍出量が増大します。その結果、酸素や栄養素が血液に乗って全身を巡ることになり、体を動かす多くのエネルギーをつくり出すことができるのです。

ハードな運動をするスポーツ選手は、一般の人よりも呼吸機能が高まるため心臓が大きくなり、持久的な力や体を大きく動かす力を生み出せるようになります。また、心拍出量の増大は、安静時心拍数の低下をもたらします。その結果、運動をしても、心拍数の急激な上昇を抑えることができ、持久力のある疲れにくい体になります。

さらに、呼吸機能を高め、心臓の働きを強化していくと、毛細血管やミトコンドリアの増加につながります。呼吸によって体内に取り込まれた大量の酸素を体の隅々まで運ぶために、全身の毛細血管が増えていくといわれています。これを血管新生と呼びますが、既存の血管から枝分かれするように新たな血管が形成されていきます。呼吸数の増加によって、体の隅々まで毛細血管のネットワークが広がり、多くの酸素や栄養素をもとに、効率よく体を動かすためのエネルギーを作れるようになっていきます。

また、細胞にあるミトコンドリアの数も増加するといわれています。ミトコンドリアは、呼吸によって体内に取り込まれた酸素等を使ってエネルギーを作り出す器官なので、ミトコンドリアの数が増えれば、それだけ多くのエネルギーを作り出せるようになります。つまり、これまで以上に長時間の運動ができる体になり、より強度の高いトレーニングも行えるようになるのです。(監修:健康管理士一般指導員)


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