認知症予防につながる脳トレとは? 前頭葉の活性化がポイントに

私たちの脳は、他の動物の脳に比べて大脳皮質が非常に発達しており、なかでも「新皮質」と呼ばれる部分が大部分を占めています。新皮質は、人間の高度な知能活動を営む重要な部分で、そのなかでも「前頭葉」が脳のコントロールタワーの役割をして左脳と右脳の情報をもとに判断、分析、決断したり、創造力、感動といった人間特有の脳の働きを受け持っています。そのため、前頭葉を活性化させることが、認知症の予防にもつながるといわれています。

前頭葉を活性化させるには、「エピソード記憶力」「計画力(思考力)」「注意分割力」の3つの能力を鍛えるのがポイントとのこと。「エピソード記憶」は、過去の体験によって得られた記憶であり、最初に海馬に蓄えられ、大脳皮質で保管されます。そのため、新しい記憶を思い出すときは海馬だけが活発に活動しますが、古い記憶を思い出すときは大脳皮質の前頭葉も活動します。エピソード記憶を呼び覚ます能力(エピソード記憶力)を鍛えることで、海馬や前頭葉の働きを高めることができるそうです。

「計画力(思考力)」は、判断する、分析する、イメージしながら次に何をしたらよいかを思い描くなど、ものごとを行う手順を考える能力です。これを鍛えることによって、前頭葉の働きを高めることができます。「注意分割力」は、2つのことを同時に行うとき、その両方に気を配る能力です。この能力を鍛えることで、前頭葉の機能を高めることができるとのこと。

それでは、これら3つの能力を鍛えるために、気軽にできる脳トレをご紹介しましょう。まず、最初のトレーニングは、「1日前の日記を書く」ことです。日記を書くために、昨日あったことを思い出そうとしたり、自分の行動を忘れないように意識します。このトレーニングでは、「いつ、どこで、何をした」というエピソード記憶力を鍛えることができます。

次に、「2つの料理を同時に作る」ことです。2つの料理を同時に作るためには、手順を考えたり、一度に2つの作業を並行して進めなければなりません。このトレーニングで、計画力(思考力)と注意分割力を鍛えることができます。

「旅行のプランを立てる」ことも、脳トレにつながります。旅行の企画を立てて実行に移すためには、計画力(思考力)などを使います。また、グループで話し合いながら計画を立てると、注意分割力も鍛えることができます。人と会話をするときには、「聞く」「理解する」「判断する」「話す」など、いくつもの注意を払っているからです。認知症予防のために、ぜひ試してみてください。(監修:健康管理士一般指導員)


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