ストレス解消にはウォーキングとランニングどっちが効果的? 定期的な運動で脳を活性化

ストレス解消のために、体を動かしたりスポーツをしたりしている人は多いと思います。気軽にできる運動としては、ウォーキングやランニングがありますが、ストレスを解消し、心の不安を軽減したいときには、どちらが効果的なのでしょうか。ウォーキングまたはランニングを週に数回、疲れない程度に行った場合、どちらも不安感を軽減することができ、その効果は運動した直後だけでなく約1週間続くことが研究からわかっています。そして、この効果を比べると、ランニングの方がより不安解消効果が高かったそうです。

では、なぜランニングの方が不安解消効果が高いのでしょうか。不安やストレスに体がさらされた時には、次のような一連の流れが起こります。不安になると、脳は何かこれから悪いことが起こるはずだと解釈して、心拍数や血圧を上昇させ、体がいつでも「闘争・逃走」できるよう態勢を整えます。この心拍数の増加などは、運動によっても同様に引き起こされます。運動をして鼓動が速くなっている状態であっても、運動後には脳内で快感を覚えるエンドルフィンやドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質が分泌されており、気分は晴々としているのです。

つまり、体を動かすことで、心拍数がたとえ上がったとしても、それは不安やパニックの前触れではなく、良い気分をもたらすのだと脳に教え込むことができるのです。そのため、より高い不安解消効果を得たい人は、ゆっくりとしたウォーキングよりも、少し心拍数が上がる程度のランニングまたは早歩きなどを行うことをおすすめします。

また、無酸素運動よりも有酸素運動の方がストレスが軽減されやすく、心の回復につながることがわかっています。少なくとも20分、体力に自信があれば30~45分を週に2~3回行うのが効果的とのこと。ストレスがかかり心配すればするほど大脳皮質の前頭前野が萎縮し、大脳辺縁系の扁桃体で生まれる心(情動)のコントロールができなくなってしまうといわれています。

近年の研究では、運動をすることによって前頭前野が活性化されることがわかっています。まず、運動して体を活発に動かすと脳の血流が増え、前頭前野の血流も増加し働きが良くなります。また、運動を長期的に行うことで、やがて前頭前野に新しい血管が作られ、血液や酸素の供給量がさらに増え、老廃物なども取り除かれ機能が促進すると考えられています。さらには、定期的に運動をすることで前頭前野と扁桃体のネットワークが強化され、効率よく前頭前野が扁桃体を制御できるようになるとのこと。ただし、この効果はすぐに出るものではないため、定期的な運動を継続し、前頭前野の働きを活性化させることで、心の安定をサポートしていきましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


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