腎機能の低下につながる三大疾病に要注意

腎臓は、「肝腎要(かんじんかなめ)」という言葉があるように、体内で重要な働きをしている臓器の1つです。この腎臓の機能を低下させてしまう疾病として、特に注意してほしいのが、高血圧、糖尿病、感染症です。今回は、腎機能の低下につながる三大疾病の影響について見ていきましょう。

まず、高血圧の影響ですが、1つの腎臓にはネフロンが約100万個も存在しており、その中にはとても細い毛細血管が無数に走っているとのこと。そのため、高血圧が続くと毛細血管に動脈硬化が起こって、腎臓自体に血液が十分に行き渡らなくなり、やがて腎臓そのものが硬く小さくなる「腎硬化症」を発症することがあります。腎硬化症では、自覚症状はほとんどないといわれています。そして、動悸や頭痛、めまいなどの症状が現れた時には、すでに末期となっている場合があるそうです。

このように、腎機能が低下することで水分やミネラルの調整、血圧の調整も障害されてしまうため、高血圧はさらに悪化し悪循環が起こりやすくなります。腎臓病と高血圧の関係は非常に深いため、まずは、日常生活で高血圧の原因となる塩分過多な食事に気を付けましょう。

糖尿病については、腎臓には毛細血管が張り巡らされているため、血糖値が高くなることでも大きく影響が出てきます。腎臓の毛細血管に糖の多い血液が流れ込むと血流が悪くなり、血液をろ過する働きを邪魔します。また、老廃物としてろ過する糖の量も多くなるため、腎臓に負担をかけて腎機能の低下につながるのです。糖尿病が原因で腎臓病を発症する「糖尿病性腎症」は、人工透析導入の原因第一位となっており、糖尿病に罹患している人は特に気をつける必要があります。

腎臓や膀胱に起こる感染症のことを「尿路感染症」と呼びます。これは、尿が逆流し細菌が尿路に入り込んでしまう感染症です。その中でも要注意なのが、膀胱で起こる尿路感染症である「膀胱炎」です。膀胱炎を放っておくと細菌が尿路を伝って腎臓にまで遡り、腎臓病の一種である「腎盂腎炎」を引き起こすこともあるそうです。腎盂というのは、糸球体でろ過された尿をまとめる場所です。この尿を溜めておく重要な腎盂が炎症を起こすと、発熱や背中の痛みを発症し、繰り返し罹患していると腎機能の働きも低下してしまいます。

膀胱炎は、残尿感や尿の回数が多くなる、尿をすると痛むなどの症状がありますが、症状が現れたら抗生物質などの抗菌薬を処方してもらうなどして早めに除菌することが必要です。このように、細菌による感染症によっても腎機能低下につながることがあるため、身近な感染症にも気をつけてください。(監修:健康管理士一般指導員)


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