妊娠力アップのカギを握る3つのホルモン

最近は、妊活に取り組む夫婦も増えていますが、妊娠に至るプロセスには、ホルモンの分泌が重要な役割を担っているそうです。特に、受精卵の着床や着床後に受精卵を育む力には、「エストロゲン」「プロゲステロン」「テストステロン」の3つのホルモンが大きく関係しているとのこと。このうち、女性ホルモンがエストロゲンとプロゲステロン、男性ホルモンがテストステロンになります。

まずは、エストロゲンとプロゲステロンの働きについてみていきましょう。エストロゲンは、受精卵が着床して育つベッドである子宮内膜の増殖などに、プロゲステロンは、受精卵が子宮内膜に着床しやすい状態に導き、妊娠の継続などに関与しています。エストロゲンとプロゲステロンの分泌量は、増減していて29日前後のサイクルを繰り返しているそうです。

月経が始まると、卵巣の中では卵胞(卵子を包んでいる袋)が成熟を開始し、自らエストロゲンの分泌を開始します。エストロゲンは、らせん動脈などの血管や子宮腺がある機能層を肥厚・増殖させて子宮内膜を厚くし着床を促します。

増殖期の間、成熟を開始した卵胞は、1個だけが完全に成熟し、性周期の14日ころに卵胞の壁が崩れ、卵子が排出されます(排卵)。そして、排卵後、卵胞は黄体となり、プロゲステロンを分泌します。プロゲステロンは、子宮内膜の子宮腺を増加させて分泌液を増やし、それと同時に子宮内にあるらせん動脈などの血液量を増加させます。血液量が増加すると、子宮内膜の血液循環が促進し、十分な栄養素を子宮内膜に循環させて子宮内膜をふわふわで厚くした状態を維持させるように作用するとのこと。

妊娠が成立しなかった場合は、この2つのホルモンの分泌が減少することで、子宮内膜が脱落して血液と共に体外へ排出されます(月経)。妊娠が成立した場合は、エストロゲンとプロゲステロンの分泌は上昇し、妊娠の継続、つまり受精卵を育む力を維持していきます。

一方、男性ホルモンのテストステロンは、精子の質に重要で、受精卵の着床力に大きく関わっています。テストステロンは、ライディッヒ細胞と呼ばれる精巣の精細管の付近から分泌され、精子形成促進や男性機能の増進、精力増強などに関与しています。テストステロンの分泌量は、女性ホルモンのような波の変動はありませんが、夜眠っている間に分泌され、昼の活動で消費されていくそうです。

妊娠力をアップさせるためには、これら3つのホルモン分泌を向上させることが重要となります。エストロゲンとプロゲステロンの向上については、良質な睡眠や栄養バランスが整った食生活、冷え対策を心がけることが大切です。また、テストステロンの向上については、亜鉛の摂取や睡眠時間の確保、筋力トレーニングなどを行うとよいとされています。そして、この3つのホルモンの分泌向上に共通しているのが、自律神経を整えることです。自律神経が乱れると、卵子と精子の質や子宮内膜の状態が低下し、受精卵が子宮内膜に着床しづらくなってしまうので注意してください。(監修:健康管理士一般指導員)


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