第一三共ヘルスケア、ロキソニン「みんなの生理痛プロジェクト」の一環として養護教諭向けセミナー・ワークショップを開催

養護教諭向けセミナー・ワークショップでの産婦人科医・医学博士・産業医 高尾美穂先生の講演の様子

第一三共ヘルスケアの解熱鎮痛薬ブランド「ロキソニン」(OTC医薬品)は、「みんなの生理痛プロジェクト」の活動の一環として、初の養護教諭向けセミナー・ワークショップ「生理痛会議」を8月20日に実施した。今回のセミナー・ワークショップでは、ティーン世代の生理・生理痛に関する悩みや実態を知ってもらうことに加えて、産婦人科医による講義や、参加者同士のディスカッションを通じて、生理・生理痛のメカニズムだけでなく、学校生活に支障をきたすことが多い生理痛や月経困難症、月経前症候群(PMS)の症状や対処法について理解を深め、生徒の人々のサポートに活かしてもらうことを目的に開催した。

養護教諭向けセミナー・ワークショップ開催の背景として、「生理痛について“学び・考える授業”」を実施する中で、学校で生徒の生理・生理痛悩みに寄り添っている養護教諭の人々にアンケートを実施したところ、産婦人科医から専門的な知識を学ぶ機会や、他校の養護教諭と学校教育における生理・生理痛との向き合い方について意見交換を行う機会の要望が多く寄せられたことから、今回、養護教諭向けセミナー・ワークショップを実施する運びとなった。

第一三共ヘルスケア ブランド推進本部 ヘルスケア推進部 BMグループ 鈴木ひかる氏

「当社では、生理痛の悩みの実態を把握するべく、調査を実施(2022年7月、インターネット調査、20~54歳女性 1万人)。1年以内に生理痛を経験したことがある人は73.1%に達し、このうち生理痛についてつらい症状を感じることはあるかとの問いでは、約3人に1人が『日常生活への支障をきたすことがある』と回答した」と、生理痛の調査について第一三共ヘルスケア ブランド推進本部 ヘルスケア推進部 BMグループ 鈴木ひかる氏が発表する。「生理痛を我慢したことがある人は91.7%に達し、我慢している理由は、『これまで我慢してきたから』(37.8%)、『我慢するのが当たり前だと思うから』(28.6%)が上位となった。また、『周りが我慢しているから』や『我慢するようにいわれたから』といった意見もあり(2023年1月13日~15日、インターネット調査、20~40代の生理のある女性1200名)、当事者だけでなく、周囲も含めた社会全体の理解推進が必要」と生理痛の我慢の実態について紹介する。

「こうした現状から当社では、生理痛に悩む人に向けて、対処法のひとつである鎮痛薬の正しい使い方を伝え、鎮痛薬の誤解や不安を解決することを目指し、生理痛で婦人科を受診することが当たり前の選択肢になるよう、婦人科を身近な存在にするための情報を発信。さらに社会に向けて、生理痛に悩む人が『我慢しない』選択をするために、生理痛の理解が広がり、思いやりを持って接することができる社会を目指すべく、『みんなの生理痛プロジェクト』を立ち上げた」と、プロジェクト発足の意義について説明する。「2023年3月の国際女性デーにプロジェクトを立ち上げ、その年の春から夏にかけて、生理痛や対処法についてのコンテンツ配信を行い、鎮痛薬の正しい使い方や婦人科受診の方法などを解説した。さらに秋から冬にかけては、生理・生理痛について学び・考えるワークショップを開始。生理に悩む人や、社会全体に向けて活動を行っている」と、プロジェクトの歩みについて紹介する。「2024年には、10代世代の人たちが、なるべく早いタイミングで生理痛について学び・考えるための取り組みを強化すべく、『みんなの生理痛プロジェクトforTEEN』を立ち上げだ。特に、15歳以上の高校生を中心に情報を届けている」と、高校生に向けた生理痛の授業や生理・生理痛保健教材の配布、SCHOOL OF LOCK!とのコラボ授業を行ってきたという。

第一三共ヘルスケア ブランド推進本部 ヘルスケア推進部 BMグループ 鈴木ひかる氏

「15歳以上の高校生に対して取り組んでいる背景には、薬を代謝するための内臓の機能が大人並になる目安の年齢が15歳であり、市販薬の世界では15歳以上を成人として規定している」と、市販薬における年齢区分について解説。「そこで、高校生に対し、生理痛が学校生活に悪い影響を与えたと感じた時、その症状を我慢したことがあるかを聞くと、『はい』が96.7%を占めた(2023年10月、インターネット調査、生理の経験がある15歳~18歳女子高生のうち、生理前もしくは生理中に感じる症状は無いと回答した人を除外した中で、生理痛が学校生活に悪影響を与えたと回答した122名)」と、お腹が痛くなってもすぐに保健室に行けないといった声や、通学中に吐き気とめまいがしたなどの悩みが挙がっていた。「こうした現状を鑑み、生理・生理痛が原因で普段の授業や試験を欠席した際の取り扱い方が変わってきている」と、生理の体調不良も追試対象になると文科省が通知するなど変化がみられていると紹介した。

「学校内で生理や生理痛に関して困った時については、まだまだ課題があることもアンケートで明らかとなった。担任の先生や保健室の先生など、大人の誰かに相談しやすい環境であるかという問いには、『そう思わない』(20.0%)、『あまりそう思わない』(27.8%)と、約半数が学校は相談しやすい環境だと思わないと回答していた」と、学校の先生より、同性の家族に相談しているという高校生が圧倒的に多いことが明らかとなった。「こうした調査結果から、今回のセミナー・ワークショップでは、生理・生理痛に悩む生徒たちの実情を理解し、生理・生理痛の原因や症状およびつらさには個人差があること、適切な対処をすることの大切さを知った上で、養護教諭として生徒や保護者に対して、どういったことができるかを考えるきっかけにしてほしい」と、セミナー・ワークショップを開催した意義について説明した。

産婦人科医・医学博士・産業医の高尾美穂先生

次に、産婦人科医・医学博士・産業医の高尾美穂先生が、生理・生理痛の仕組みについて講演を行った。生理の仕組みとして、「子宮や卵巣は、毎月妊娠できる準備をしており、妊娠しなかった場合は子宮内膜が剥がれ、子宮内膜と経血が排出される」と解説。「生理の期間は、25日~38日の周期で、出血期間は3日~7日。経血量は20~140mlで、初経は平均12歳(8歳から15歳)となっている」と、正常な生理の目安について紹介。「生理が3ヵ月以上来ない、もしくは3週間より短い周期で来る場合は病気の可能性もあるので婦人科に相談してほしい」と述べていた。

「生理(月経)前の3~10日くらいの間に続く精神的・身体的な症状で、生理が始まるとともに症状がおさまったり、なくなったりする症状を『月経前症候群(PMS)』と呼ぶ。生理痛とPMSの期間を合わせると、1ヵ月の中で不調を感じる日が多くなるケースもある」と、生理前にも身体的症状や精神的症状がみられるのだと教えてくれた。「生理(月経)に随伴して起こる病的症状で、日常生活に支障をきたす状態であれば月経困難症と診断される」とのこと。「思春期の場合は機能性月経困難症が多い傾向だが、子宮内膜症などの病気に起因する場合もあるため、不安なことがあれば婦人科を受診してほしい」と呼びかけた。

産婦人科医・医学博士・産業医の高尾美穂先生

生理痛の対処法について高尾先生は、「体を温めたり、体を動かし、全身の血行を良くすることが大切」とアドバイス。「自分に合った鎮痛薬を正しく服用することで、上手に痛みを和らげることができる。鎮痛薬は、痛みを感じたらなるべく早めに服用することが大切。痛みを我慢していると、正しい効き目を感じにくくなってしまうこともある」と、市販の鎮痛薬を試してみるのも一つの方法であると述べていた。「学校や部活を休みたくなるくらい生理痛がつらいなど、生活をする上で困っていることがあれば、婦人科受診を検討してほしい。必ずしも検査を受ける必要はなく、まずは先生と話をするだけでも大丈夫」と、医師に頼るという選択肢もあると話していた。

この後、セミナー・ワークショップに参加した養護教諭が、高尾先生に生理・生理痛について質問。鎮痛薬を飲むタイミングや、再度薬を服用する場合、どのくらい時間を空けた方が良いかなど、様々な質問が寄せられた。こうした質問に対し、高尾先生は、市販鎮痛薬の説明に記載された時間はしっかり空けるようにアドバイスするなど、養護教諭の疑問に一つひとつ丁寧に答えていた。

グループディスカッションの様子

そして、参加者が3名4つのグループに分かれてグループディスカッションを行った。議論のテーマは、「今後、養護教諭として、どういったものや、アクションがあると生理・生理痛について指導しやすいと思うか」。議論の結果、生徒にナプキンを渡すときにメッセージカードを添えてコミュニケーションを図るといった意見や、外部の専門家を招き、セミナーを開催するといった意見が挙がった。

グループディスカッションの様子

最後に、鈴木氏は「当社が展開する鎮痛薬『ロキソニン』を通じて、少しでも生理痛から解放してもらえたらと想い、このプロジェクトを発足した。プロジェクトの専用サイトでは様々な情報を発信しているので、いろいろな場面で活用してもらいたい」と語っていた。高尾先生は「今回学んだことをぜひ周りの人々に話し、情報を共有してもらえればと思う」と、生理に悩む人や社会全体に向けて、生理・生理痛に対する理解が深まってほしいと述べていた。

「みんなの生理痛プロジェクト」は、2023年3月、つらい生理痛に速くよく効く「ロキソニンSプレミアムファイン」の発売に合わせて始動。「生理痛と正しく向き合える社会へ」をコンセプトに、石原さとみさんを起用したブランドメッセージ広告をはじめとして、性別を問わず一人でも多くの人に生理痛と正しく向き合ってもらうための活動に取り組んでいる。

「生理痛について“学び・考える授業”」とは、昨年3月、生理痛経験のある高校生の多くが学校生活に支障をきたしながらも生理痛を我慢している実態を受けて、ティーン世代が性別に関係なく、なるべく早い段階で生理・生理痛の正しい情報に触れることを目的とした「みんなの生理痛プロジェクトfor TEEN」を始動。活動の一環として、高校生や教員、保護者を対象に「生理痛について“学び・考える授業”」を実施している。2023年秋から複数の学校で授業やワークショップを開催し、今までに計451名の人々に参加してもらった。いずれの授業も参加者の満足度が高く、性別を問わず生理・生理痛に対する理解度が深まったとの声が寄せられている。

第一三共ヘルスケア=https://www.daiichisankyo-hc.co.jp
みんなの生理痛プロジェクト=https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_loxonin-s/special/project/


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