本格的な消化は「十二指腸」から始まる? 胃から流れてくる酸性の消化物を中和

十二指腸は、胃から続く小腸の始まり部分で、長さは約25cmあります。この長さを指の太さで例えると12本分あると表現されたことから、十二指腸という名前がつきました。十二指腸全体は丸いカーブ状になっており、ちょうど内側で膵臓の頭部を抱え込むような形になっています。この十二指腸は、胃でお粥のようになった食べ物が本格的な消化を受ける場所です。

十二指腸では、胆汁と膵液が分泌され、本格的な消化が行われます。胆汁は肝臓でつくられた後、いったん胆のうに蓄えられてから分泌されます。胆汁には消化酵素は含まれていませんが、脂質を乳化する力があり、脂質の消化を助けます。一方の膵液は、膵臓でつくられる消化液で、糖質、タンパク質、脂質の三大栄養素すべてを分解します。

胆汁と膵液は「ファーター乳頭(大十二指腸乳頭)」と「小十二指腸乳頭」という大小2つの穴から分泌されています。ファーター乳頭は、胆のうから「総胆管」によって選ばれてくる胆汁と、膵臓でつくられた膵液が「主膵管」で合わさり十二指腸につながる穴で、胆汁と膵液の両方を分泌します。一方、小十二指腸乳頭からは膵液だけが分泌されます。

胃から送られてきた食べ物の消化物は酸性であり、その酸性が刺激となって、十二指腸の内壁から分泌される「パンクレオザイミン」と「セクレチン」という2つのホルモンが血液中に分泌されます。

パンクレオザイミンは、胆汁と膵液を分泌するように胆のうと膵臓に働きかけます。また、セクレチンは膵臓に働きかけて、アルカリ性の重炭酸塩の分泌を促します。膵液中に含まれる消化酵素の多くは、酸性ではその力を発揮することができません。重炭酸塩によって、十二指腸にある食べ物が中和されることで、膵液の消化酵素が働くようになるのです。(監修:健康管理士一般指導員)


ヘッドライン

連載中コラム

健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!
マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー
健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!

マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー

 

カテゴリ