インフルエンザの点鼻ワクチン「フルミスト」と注射型ワクチンの違いとは? 2~18歳を対象に鼻から接種して高い予防効果

今シーズンのインフルエンザは、例年に比べて1ヵ月早いタイミングで全国的に流行が始まり、現在も流行が続いています。インフルエンザの予防には、事前のワクチン接種が効果的とされており、これまでは腕に注射する「注射型ワクチン」が主流でした。その中で、2023年に承認され、2024年から接種可能となった点鼻ワクチン「フルミスト」が、痛くないワクチンとして注目を集めています。

「フルミスト」は、鼻の中にスプレーして接種するインフルエンザワクチンです。使用されているワクチンは、弱毒化されたインフルエンザウイルスで、自然感染に近い形で免疫をつけ、発症を抑える特徴があります。一方、従来のインフルエンザワクチンは、腕に注射するタイプで、不活化したウイルスの一部を体に入れて免疫をつけ、重症化予防を目的としています。

インフルエンザウイルスは主に鼻や喉など呼吸器の粘膜から体に入り込みます。「フルミスト」は、ウイルスの侵入口である鼻の粘膜で免疫をつけることができるため、ウイルスが体内に入る前にブロックすることができます。「フルミスト」は、誘導される血液中のIgG抗体だけでなく、粘膜表面で働くIgA抗体も誘導するため二重の守りができ、注射型ワクチンより予防効果が高いといわれています。

注射型ワクチンの効果持続期間が約5~6ヵ月であるのに対し、「フルミスト」は約1年間の予防効果が期待できます。接種した年だけでなく、翌シーズンの早期流行にも対応が可能です。また、インフルエンザA型2種類、B型2種類の計4種類の株に対応したワクチンのため、その年に流行が予想される主要なインフルエンザウイルス株に対して、包括的な予防効果が期待できます。

ただし、「フルミスト」の接種対象は2~18歳に限定されています。注射型ワクチンは、生後6ヵ月から高齢者まで広範囲で接種可能ですが、「フルミスト」は大人には効果が弱いため、承認されていません。(監修:健康管理士一般指導員)


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