全身性の自己免疫疾患「膠原病」とは?、代表的疾患は関節リウマチ・全身性エリテマトーデス・シェーグレン症候群

全身性自己免疫疾患である「膠原病」は、ひとつの疾患の名前ではなく、共通する性質を持ついくつかの疾患の総称です。臓器そのものに異常が生じるのではなく、細胞と細胞を結びつける結合組織の膠原線維(コラーゲン)に異常が生じる病気であり、膠原病という名称は、この「膠原」に由来しています。また、膠原線維は全身に存在しているため、関節や筋肉、臓器など様々な箇所に症状が現れてしまいます。膠原病の代表的な疾患としては、「関節リウマチ」「全身性エリテマトーデス(SLE)」「シェーグレン症候群」が挙げられます。

「関節リウマチ」は、免疫機能が異常をきたすことで、関節内に存在する膠原線維を豊富に含む滑膜が異常増殖し、炎症が生じる疾患です。炎症が進行すると、滑膜組織から破骨細胞を活性化させるTNF-α、IL-1、6などの炎症性サイトカインや、軟骨を壊す酵素の中性プロテアーゼなど、炎症を悪化させる物質が次々と生み出され、次第に骨や軟骨が破壊されていきます。

詳しい原因は明らかになっていませんが、遺伝的要因や喫煙、ストレスなどの環境要因との関係が指摘されています。また、罹患率は男性よりも女性が約4倍多く、閉経前後の40~60代に多く見られることから、加齢によるエストロゲンの分泌低下が発症に関与しているとも考えられています。

「全身性エリテマトーデス」は、全身の様々な臓器に障害を起こし、特に関節、皮膚、腎臓、神経などを中心に症状が現れる炎症性疾患です。詳しい原因は明らかになっていませんが、男性よりも女性に多く、特に妊娠可能年齢である20~40代に多くみられます。また、妊娠中の憎悪が多いことや、閉経後にホルモン補充療法を受けると発症リスクが高まる可能性があることから、病態形成にはエストロゲンの関与が示唆されています。

「シェーグレン症候群」は、涙を生成する涙腺や唾液を生成する唾液腺など粘液を出す組織に白血球が侵入してしまい、障害を起こす疾患です。詳しい原因は明らかになっていませんが、男性よりも女性に多く、40~60代の女性に発症しやすいといわれています。(監修:健康管理士一般指導員)


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