オーチス主催の国際プレゼン大会で札幌日本大学高等学校が特別賞受賞、AIで高齢者等の移動をスムーズにする車いすを考案

オーチス・ワールドワイド・コーポレーションが主催する高校生向けプレゼンテーションコンテスト「第5回 Made to Move Communities（メイド・トゥ・ムーブ・コミュニティズ）」のアジア太平洋地域大会で、札幌日本大学高等学校（北海道北広島市）のチームが特別賞を受賞した。6月27日には、同校で授賞式が開催され、日本オーチス・エレベータ（以下、日本オーチス）代表取締役社長のパトリック・ヨング氏から助成金7500ドルの目録が贈呈されると共に、受賞チームのメンバーに修了書が授与された。

「Made to Move Communities」は、高校生がSTEM（科学、技術、工学、数学）の知識を活かし、都市のモビリティ（移動）における課題へのソリューションを考案するコンテスト。今回、日本全国の7校から9つの学生チーム（計67名）の応募があり、日本を代表して、札幌日本大学高等学校と山形東高等学校の2校がアジア太平洋地域大会に進出した。高校生チームは、数ヵ月間にわたって、ボランティアとしてメンターを務めたオーチス社員からアドバイスを受け、AI技術を活用したインクルーシブなモビリティ・ソリューションの構築に取り組んだ。最後には、そのソリューションをアジア太平洋地域の審査員に向け英語で発表した。

同コンテストで、札幌日本大学高等学校は、整備されていない道や階段でも、身体障がい者や高齢者がスムーズに移動できるAIが搭載された車いすを考案。この車いすは審査員によって高く評価され、アジア太平洋地域大会で特別賞を獲得した。

授賞式で挨拶した日本オーチス 代表取締役社長のヨング氏は、「札幌日本大学高等学校の学生チームは、大会のテーマであったAI技術を活用したインクルーシブなモビリティソリューションを踏まえて、整備されていない道や階段でも身体障害者や高齢者がスムーズに移動できるAI搭載の車椅子を考案した。学生たちは、この非常に興味深いソリューションを、審査員に向けて自信を持って英語で説明し、高い評価を受け、素晴らしい成果を残した」と、学生チームを祝福。「STEMの分野は、常に新しい発見と革新によって発展し続けている。私たちの生活をより豊かにし、社会の課題を解決するためには、STEMの知識やスキルを使って新しいアイデアを生み出し、それを実現していく力が不可欠となる」と、STEM分野の重要性を訴える。「今回のコンテストで発表されたアイデアや研究成果は、地域社会に大きな貢献をもたらす可能性を秘めている。学生の皆さんは、これからも学習のプロセスを楽しみながら、新しいことを発見する喜びや問題を解決したときの達成感を大切にして、探求を続けていってほしい。皆さんの未来には無限の可能性が広がっている。今回の経験を糧にさらに成長し、次のステージへと進んでいってほしい」と、学生たちのSTEM分野での活躍に期待を寄せた。

ここで、日本オーチス 代表取締役社長のヨング氏から札幌日本大学高等学校 理事長・校長の浅利剛之氏に、学校のSTEM教育プログラムを推進するための助成金7500ドルの目録が贈呈された。

また、特別賞を受賞した札幌日本大学高等学校のチームメンバーである小柳志嬉さん、川邉陽さん、山内和花さん、田村彩葉さん、齊藤結和さん、小松竜平さん、ブルデ シルヴェストル バスチアンさんの7名に修了書が授与された。

チームリーダーを務める小柳さんは、「このコンテストで特別賞を受賞できたことは大変光栄であり、同時にまだまだ学ぶべきことが多いことも実感した。今後も、技術や実用性に向かい合いながら、より実用的かつ革新的なものづくりを目指していきたいと思っている。今回、共に挑戦してくれたチームの仲間、先生、そして貴重な助言をしてくれたオーチスのスタッフにとても感謝している」と、受賞の喜びを語った。

札幌日本大学高等学校 理事長・校長の浅利氏は、「当校の学生チームが、今回のコンテストで特別賞を受賞したことを誇りに思っている。助成金の7500ドルを大切に使わせてもらうと共に、受賞チームの生徒たちには、これを機にもっともっとSTEM分野の勉強に励んで、将来は世界の人々に貢献できるような人物に成長してもらいたい」と、学生チームのさらなる飛躍に向けてエールを送っていた。

日本オーチス・エレベータ＝https://www.otis.com/ja/jp
札幌日本大学高等学校＝https://www.sapporonichidai.ed.jp/high/