HANDICAP CLOUD、障害者雇用の壁を越えるために「#ハンディキャップアクション2425」を発足、つるの剛士さん参加の発足会見も

「#ハンディキャップアクション2425」をPRする、左から:つるの剛士さん、HANDICAP CLOUD東京都新宿区、代表取締役社長 兼 CEO森木恭平氏

HANDICAP CLOUD(旧 スペシフィック)は、障害者雇用における数多くの壁を日本企業全体で乗り越えることを目指したプロジェクト「#ハンディキャップアクション2425」の発足に際し、3月28日に、つるの剛士さんをゲストに迎えた発足記者会見を開催した。

現在、企業の障害者雇用は、実雇用率は2.33%、法定雇用達成企業の割合は50.1%で約半数の企業が未達成となっている(厚生労働省が発表した「令和5年 障害者雇用状況の集計結果」から)。

今年4月からは法定雇用率が2.5%に引き上げられ、企業はさらなる対応に迫られる一方、多くの企業が障害者雇用に対して様々な課題を抱えており、十分な対応ができていない状況となっている。また、雇用者自身のミスマッチによる早急退職や健常者との賃金格差なども問題視されている。そういった企業側・求職者側それぞれが抱える課題を大きく5つの乗り越えるべき“壁”と定義し、様々な企業が抱える障害者雇用における壁を一企業が抱えるのではなく、今回の法定雇用率引き上げを契機としてすべての日本企業に自分ごととして考えもらい、互いに助け合う新プロジェクト「#ハンディキャップアクション2425」を発足する。

HANDICAP CLOUD東京都新宿区、代表取締役社長 兼 CEO森木恭平氏

HANDICAP CLOUD東京都新宿区、代表取締役社長 兼 CEO森木恭平氏は、「“5つの壁”を乗り越えるために具体的なアクションとして、日本最大規模・障害者雇用のためのサテライトオフィスを新たに設置し、より多くの障害者の人が働け、企業と共創できる環境整備に努めていく」と挨拶。「また、日本では障害者の人向けとしては初めてとなる『生成AI業務サポートを目指した特別プログラム』を当社運営の『エラビバ 就労移行』でスタートする。一般社会においても、今後ますます生成AIを活用した業務が増える見込みであり、障害者雇用においても生成AIでのサポート業務が求められる事を想定している。障害者の人でも生成AIを活用した業務をサポートできるような特別プログラムとなっている」と新プログラムについて説明する。「今後も当社は、他の企業とも連携して当プロジェクトを前に進めることで、『誰もが自分らしく生きられる世界へ』を目指し個人が自分らしくあり、他者と共に共感し、多様性を認め合い尊重される社会を創り上げていく」と述べていた。

法定雇用率が上がることに対しては、「法定雇用率が上がることがおもりになっている人事の人、非常に日本に多くいると思うが、我々以外にも障害者雇用を支えるハローワークも含めて、いろんな企業、いろんな解決方法があるので、ぜひ相談してもらいたい。また、その一社が我々であったら嬉しい」とコメント。「本当に大事なのは現場。障害者雇用においては配慮事項があることがすべてだと思う。ダイバーシティの観点が大事で、忘れずにこのアクションを続けていくことで、法定雇用率の本質的な課題解決が企業の人々とできれば嬉しいと思う」と語っていた。

大塚商会 人材開発部人事採用課係長 土谷知子氏

大塚商会 人材開発部人事採用課係長 土谷知子氏は、障害者雇用における法定雇用率が上がることに対してのアクションとして「やりがいの創出」を挙げる。「私も当事者であるので、各社2.3、2.5、2.7など法定雇用率など数字があるが、やはり仕事は面白くないといけない。自分自身もやりがいをもって仕事をしているので、仕事って面白いぞ、やりがいをもって働きたいぞと思える人を採用していき、私達も仕事を作っていくことに力を入れて、仕事をしていきたいと思う」と述べていた。

ポート 人事部部長 大村智一氏

ポート 人事部部長 大村智一氏は、障害者雇用における法定雇用率が上がることに対してのアクションとして「DE&I」を掲げる。「多様性を認め合う世の中を目指そう。障害者雇用において法定雇用率など数字ばかりを注目しているが、数字ばかりに囚われていけないと思う。ポートを選んでくれた人の人生を預かることになるので、その人々が、いかにやりがいをもって、自分の能力を十分発揮できる会社にしていくかが大事だと思う。そういった意味で、障害者雇用は、DE&Iの取り組みでありこれからも進めていきたいと考えている」と語っていた。

SBI証券 人事部次長 中野誠氏

SBI証券 人事部次長 中野誠氏は、障害者雇用における法定雇用率が上がることに対してのアクションとして「働きやすい環境の提供」が必要だという。「法定雇用率など数字有りきでやらなければならないという考えはだめだと思う。今就労している社員からの声も聞きながら、これから迎える障害者の社員の人が働きやすい環境を整えていく。今で満足するのではなく、さらに一歩進んでいくことがみんなにとって働きやすい環境になると思う」と述べていた。

つるの剛士さん

そして、つるの剛士さんが登壇。オレンジの特攻隊のような衣装で登場したつるのさんは、「諸先輩の人たちが着ていた隊員服みたい。意外と似合ってると思っている」とコメント。同社のパーパスである「誰もが自分らしく生きられる世界」というテーマについて、つるのさん自身もコロナ禍で保育の勉強をし、その際に福祉についても学んでおり、さらに、現在非常勤で働く幼稚園の現場でも障害者の子ども達と触れあう機会があるため、日頃から考える機会が多いとコメントしていた。

「障害者雇用における5つの壁」を光線を発射して取り除く、つるの剛士さん

会見中盤には、突如会場スクリーンに現れた「障害者雇用における5つの壁」について光線を発射して取り除くことに見事成功。壁を打ち壊したつるさんは「まだ光線出るね。26年ぶりだったが、衰えていないなと思った」と笑みを浮かべていた。

障害者の人との接し方については、「一言で障害といっても身体、知的、精神障害など、色々あり、我々もどういう風にケアをするかや、どこまでサポートをするかを経験する必要があると感じている」と話し、先日ぎっくり腰になって、手すりを使った時に初めて手すりのありがたみを感じたように、当事者にならないとわからないようことを、創造力をもって常に生活の中で働かせることが大事だと話していた。

つるの剛士さん

また、自身がこれまで壊した“壁”について聞かれると、育児休業を取得したことと回答。「“イクメン”という言葉もできて、世の中のパパが育児しやすい環境になったのかな」という。また、本当の意味でもインクルージョンの世界を目指していくには、こういったセンセーショナルなワード自体が無くなることがゴールであるとも語っていた。

クイズに答えるつるの剛士さん

その後、障害者雇用における3つのクイズに挑戦し、より障害者雇用における理解を深めてもらったところで、「自分自身が勉強不足でまだ不十分なところがあるが、本当の意味でのインクルージョンな世の中となるために、微力ながら支えることができたら嬉しい」と述べていた。

左から:大塚商会 人材開発部人事採用課係長 土谷知子氏、ポート 人事部部長 大村智一氏、つるの剛士さん、HANDICAP CLOUD東京都新宿区、代表取締役社長 兼 CEO森木恭平氏、SBI証券 人事部次長 中野誠氏

4月からは法定雇用率が2.5%に引き上げられる。障害者雇用に対して、企業側は適性・能力が発揮できる仕事への配置や従業員の障害への理解などの課題を抱えている。一方で、雇用者自身もミスマッチによる早急退職や健常者との賃金格差などの課題を抱えている。「#ハンディキャップアクション2425」とは、障害者雇用における課題をそれぞれ「(1)退職率50%」「(2)求人が少ない」「(3)採用が出来ない」「(4)配慮事項や体調管理が出来ない」「(5)障害に合わせた業務が切り出せない」と“5つの壁”として定義し、それぞれの壁を乗り越える5つのアクションを元に、企業側・雇用者側の双方の悩みを解決することを目指す。今年に2.5%引き上げということで“2425”との名称とした。

HANDICAP CLOUD=https://handicap.co.jp


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