来店型保険ショップ市場に関する調査(2022年)、2021年度は前年度比2.7%減の1912億円の見込

 矢野経済研究所は、国内の来店型保険ショップ市場を調査し、市場の動向、市場規模(新契約年換算保険料)、新規契約件数、将来展望を明らかにした。その結果、2021年度の来店型保険ショップ市場規模は前年度比2.7%減の1912億円の見込みとなっている。コロナ禍の影響を受け、Web相談導入企業は3割へ拡大した。

 コロナ禍の影響もあり2019年度は生命保険の新規契約高と新規契約件数が減少し、新契約年換算保険料も減少した(生命保険協会統計資料)。対面販売が主流であった来店型保険ショップ市場も2019年度は大きな影響を受けた。その後、顧客の非対面ニーズを捉えたWeb相談件数が増加したことに加え、感染対策の下での集客イベントも再開され、2020年度は増加に転じた。

 2021年度は行動制限などの緩和が図られてはいるが、長引くコロナ禍の影響は残り来店客の戻りは厳しく、店舗の統廃合も進んだ。収益面でも増収増益となった来店型保険ショップ経営企業もあるが、減収減益の企業も増え、格差が一層鮮明化した。その結果、2021年度の来店型保険ショップ市場規模(新契約年換算保険料)は前年度比2.7%減の1912億円と見込む。

 2022年度は、コロナ禍で顧客の行動変容が続く中、各企業は来店型に訪問型を加えた対面販売に加え、非対面のWeb相談を交えたハイブリッド型の営業スタイルのブラッシュアップを図っている。また、若年層・ファミリー層の新規加入促進や老後を見据えた資産形成などの長生きリスクも取り込んだ販促を進めるものの、来店客は回復しきらず、2022年度の同市場規模を同0.5%増の1922億円、新規契約件数を190万件と予測する。

 コロナ禍をきっかけに広がった新たな試みが非対面の「Web相談」である。2022年8月現在、来店型保険ショップ経営企業273社のうち、82社(30.0%)がWeb相談を導入していた。2021年8月の前回調査では、約20%の企業が導入していたので、この一年間で約10ポイント拡大している。保険販売では一定の対面ニーズが潜在的にある一方で、新たに相談チャネルの多様化を図ることができたWeb相談は、激減した新規の来店客や相談客を補えるポテンシャルを示した。

 展開している店舗数別でWeb相談の導入率をみると、100店舗以上の企業6社が全て導入(100.0%)に対し、0~2店舗の企業の導入率は17.5%(32社)にとどまり、店舗展開数による導入格差があることが分かった。一方で、数店舗展開の小規模地場企業から全国展開する大規模企業まで、店舗数に関係なくWeb相談を採り入れている。

 また、AIを利用したチャットボット機能はもとより、アバターを活用した相談を導入する企業もあり、顧客体験の向上に努めている。

[調査要綱]
調査期間:2022年8月~10月
調査対象:従来型の生命保険会社、ネット保険会社、来店型保険ショップ経営企業、オンライン型や保険関連サイトを運営する乗合代理店、訪問販売型乗合代理店など、保険募集実績がある企業、新規参入企業等
調査方法:同社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
[小売価格]16万5000円(税込)

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/


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