多様化する介護食ニーズに応えラインアップ拡充、高齢者の食事をサポートするネスレヘルスサイエンス「アイソカル」の製品展開を聞く

 日本はいま、超高齢化社会を迎えようとしている。そして、これにともない高齢者向け栄養補助食品や介護食品に対するニーズも年々高まりを見せている。高齢者の健康維持のためには、良好な栄養状態を保つことが重要だが、高齢になるほど飲み込む力や噛む力が弱まり、消化吸収能力も衰えるなど、栄養不足に陥るリスクを抱えているのが実状だ。こうした中、ネスレ日本 ネスレヘルスサイエンス カンパニー(以下、ネスレ ヘルスサイエンス)では、栄養を手軽に補給できるコンパクト栄養食「アイソカル」シリーズのラインアップを拡充し、幅広い高齢者の健康維持や在宅ケアをサポートしている。今回、11月11日「介護の日」に向けて、栄養補助食品・介護食品市場の現状や「アイソカル」の製品展開、今後の展望などを、ネスレ日本 マーケティング&メディカルアフェアーズ統括部の池ヶ谷淳貴グループマネジャーに聞いた。

 まず、ネスレヘルスサイエンスの事業概要について、池ヶ谷グループマネジャーは、「ネスレヘルスサイエンスでは、病院の医療従事者、介護施設、高齢者施設、在宅の一般消費者に向けて広く、高品質で科学的根拠に基づくソリューションを提供している。事業領域としては、腸を使って栄養を摂る経腸栄養の分野において、胃や鼻からのチューブ経由で栄養を補給する『濃厚流動食』(経管栄養)と、不足しがちな栄養を口から摂る『栄養補助食品』(経口栄養)の2本柱で製品を展開している。昨年、事業開始から10周年を迎えたが、医療・介護現場のニーズの高まりを受けて、事業規模は着実に成長を続けている」と、ネスレグループの中で健康・栄養分野に特化した事業部門なのだと紹介した。

 「日本では高齢者人口が急速に増加しており、総務省が9月18日に発表した資料によると、65歳以上の高齢者人口は3627万人と過去最多を更新し、総人口に占める割合は29.1%と過去最高を記録した。これまで栄養補助食品や介護食品は、医療機関や介護施設を中心に活用されてきたが、近年は高齢者人口の増加にともなう在宅ケアの拡大を受け、小売店や通信販売など一般消費者が購入できるチャネルにも広がっている。これにともない、介護食品の市場規模は、2021年には5年前と比べ約1.4倍に拡大している(インテージ SRI+ 介護食品市場 2017年1月~2022年1月 推計販売規模(金額))」と、栄養補助食品・介護食品市場を取り巻く現状について解説してくれた。

 こうした市場環境の中で、ネスレヘルスサイエンスの事業成長を支えているのが、コンパクト栄養食「アイソカル」シリーズだ。「『アイソカル』は、医療・介護現場で30年以上の実績を持っており、特に濃厚流動食の製品は、病院や介護施設において高い認知度を誇っている。また、栄養補助食品についても飲料、粉末、ゼリーなど幅広い製品ラインアップを展開しており、一般消費者にもブランドが浸透してきている」とのこと。「高齢者は、通常の食事量がとれなくなることで栄養不足になってしまうリスクを抱えている。そこで、『アイソカル』では、少ない量で必要な栄養素が摂れることにこだわって製品開発をしている。食が細くなった高齢者でも、少量であれば食べ切ることができ、完食することで次の食事へのモチベーションにもつながる。『アイソカル』をきっかけに、通常の食事が食べられるようになったという声も寄せられている」と、高齢者の食べやすさに徹底的にこだわった栄養補助食品が「アイソカル」なのだとアピールした。

 今年7月には、小さなカップでデザート感覚で手軽にエネルギー補給ができる「アイソカル ゼリー」の製品ラインアップを大幅に強化し、「アイソカル ゼリー ミネラルプラス」と「アイソカル ゼリー ビタミンプラス」を新たに追加した。この狙いについて池ヶ谷グループマネジャーは、「従来まで『アイソカル ゼリー』は、1カップ66gで150kcalを補給できる『アイソカル ゼリー ハイカロリー』をメインに展開し、2009年の発売以来累計販売数1億個を突破するなど、医療・介護現場で最も使用されているカップゼリーとなっている。一方、当社が今年1月に実施した『栄養補助食品・介護食に関する購入実態調査』によると、栄養補助食品を購入する際に意識する点の上位には、『様々な製品を選ぶ楽しさ』、『味』、『栄養素含有量』が挙げられていた。なかでもカップゼリータイプは、約7割の購入者が『1日1回以上』利用していることから、毎日飽きずに楽しめるバラエティ展開が必要であると考え、『アイソカル ゼリー』のラインアップ拡充に至った」と語る。

 「『アイソカル ゼリー ハイカロリー』は、エネルギー補給に特化した製品であり、ビタミンやミネラルの補給はできなかった。しかし、高齢者の中には、ご飯は食べられるが、肉や魚、野菜が食べられず、ビタミン・ミネラルが不足してしまう人もおり、利用者からの要望も高まってきていた。そこで、『アイソカル ゼリー』の新シリーズとして『ビタミンプラス』と『ミネラルプラス』を追加することで、食欲や栄養バランスの偏りが気になる高齢者の健康維持をサポートしていく」と、一人ひとりに必要な栄養素や味の好みなどに応じて選べる幅広い製品ラインアップが揃ったと胸を張っていた。

 それでは、「アイソカル ゼリー ビタミンプラス」と「アイソカル ゼリー ミネラルプラス」の製品特徴を見てみよう。「アイソカル ゼリー ビタミンプラス」は、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12など9種のビタミンを効率的に補給できるカップゼリー。脂質、たんぱく質を含まず、よりやわらかく飲み込みやすいよう配慮している。また、おなかにうれしい食物繊維7g、オリゴ糖1.2gも配合している。透明感のある、すっきり、さっぱりしたの2種の味わい(みかん味、ぶどう味)を用意している。

 「アイソカル ゼリー ミネラルプラス」は、カルシウム、鉄、亜鉛、銅の4種のミネラルとビタミンDを豊富に配合したカップゼリー。舌で簡単に崩れるやわらかさで飲み込みやすく、普段の食事にも安心して取り入れることができる。好みで選べて、毎日食べても飽きない6種の味わい(ミックスフルーツ味、オレンジ味、マスカット味、バナナ味、もも味、ストロベリー味)を揃えている。

 また、新シリーズの発売に合わせて、「アイソカル ゼリー ハイカロリー」の新フレーバーとして「黒ごま味」と「プリン味」を追加。これにより、12種類のバラエティ豊かな味わい(あずき味、スイートポテト味、チョコレート味、とうふ味、黒糖風味、きなこ味、コーヒー味、レアチーズケーキ味、りんご味、もも味、黒ごま味、プリン味)から選ぶことが可能になった。

 そして今回、11月11日「介護の日」に向けて、「アイソカル」シリーズの製品ラインアップをさらに拡充する。食べやすさを追求した新製品「アイソカル とろっとゼリー」を10月25日に発売した。同製品は、「アイソカル」シリーズ初のパウチゼリーで、100mlという一般的なパウチゼリー容量(200ml前後)の約半分で、カロリー200kcal、たんぱく質8gを補給できる。とろっとしたなめらかで流動性のあるゼリー状なので、噛む力や飲み込む力が気になる高齢者でも無理なく栄養を補給できる。また、高齢者が片手でも握りやすく、使いやすいパッケージ形状を採用した。少量ずつ飲みやすく、便利なキャップ付きで、パウチ裏面では中身の残量も確認できる。デザートとして高齢者に人気のコーヒー味とチョコレート味の2つの味わいを用意している。

 池ヶ谷グループマネジャーは、今後の展望について、「高齢者人口の増加と共に、栄養補助食品や介護食品のニーズはさらに多様化・細分化することが予想される。今回発売した新製品を加えても、現在の『アイソカル』のラインアップでは、まだまだニーズを満たしきれないと考えている。高齢者にとって、食事は大きな楽しみであり、幸せに直結するものでもある。ネスレヘルスサイエンスでは、今後も市場のニーズに応える製品を提供し、高齢者が食事に困らない世界の実現を目指していく。そして、『アイソカル』を通じて、生きる喜びを実感してもらえるよう、これからも尽力していく」と、高齢者が抱える食に関する悩みを「アイソカル」によって解決し、健康で幸せな人生に寄り添い続けていくと意欲を語った。

ネスレヘルスサイエンス=https://www.nestlehealthscience.jp/
アイソカル公式サイト=https://nestle.jp/nutrition/product/isocal/


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