GNヒアリング、「リサウンド・オムニア」のラインアップ拡充で発表会、耳年齢を意識した暮らし方や聴覚と味覚の関係など紹介

医学博士・管理栄養士の本多京子先生

世界トップクラスのシェアをもつデンマークの補聴器メーカーの日本法人GNヒアリングジャパンは、5月16日からプレミアム補聴器「リサウンド・オムニア」の製品ラインアップを拡充し、さらに多くの人々に騒音下での聞き取り改善を提供している。6月6日「補聴器の日」に行われた発表会&勉強会では、ポストコロナで変化している補聴器のニーズや難聴ケアの重要性について説明した他、医学博士・管理栄養士の本多京子先生を講師に迎え、「耳年齢」を意識した健康的な暮らし方や聴覚と味覚の関係、「耳によいレシピ」などを紹介した。

GNヒアリングジャパンのマーティン・アームストロング社長

「GNグループは、1869年の設立以来、人と人を結びつけ、つながりを育むことをサポートしてきた。現在、グローバルでのビジネスは、補聴器、コミュニケーション技術、ゲーム機器を主力に展開している。その中でGNヒアリングは、補聴器のハードウェア、ソフトウェアにフォーカスしており、音質、接続性、デザインにおいて、業界初の革新的な技術をいち早く開発・提供し続けてきた」と、GNヒアリングジャパンのマーティン・アームストロング社長が挨拶。「日本市場においても、顧客のビジネス成長とよりよい聴覚ソリューションの提供に向けて、製品ラインアップ、カスタマーサービス、ビジネスパートナーシップを強化している。そして5月16日には、プレミアム補聴器『リサウンド・オムニア』の製品ラインアップを拡充した。新モデルでは、騒音下の聞き取りで優れた性能を発揮し、これまで以上にクリアな聞こえを実現した。また、快適な装用感や身近な機器とシームレスにつながる接続性の良さによって、自然な使い心地を提供する」と、引き続き補聴器業界をリードしていくと意欲を見せた。

GNヒアリングジャパン マーケティング部の大久保淳プロダクトマネージャー

続いて、GNヒアリングジャパン マーケティング部の大久保淳プロダクトマネージャーが、ポストコロナ難聴増加の背景にある発見の遅れについて説明した。「日本では成年人口の中で難聴の自覚のある人は約1200万人といわれており、補聴器の所有率は軽度難聴の人ほど低くなっている。海外と比べても日本の補聴器所有率は非常に低く、難聴に気づいてから補聴器を購入するまでに平均2~3年が経過している」と、日本における補聴器所有率の低さを指摘する。「コロナ禍による新しい生活様式では、ソーシャルディスタンスやマスクの着用、店舗でのアクリル板やビニールシートの仕切りなど、難聴者にとってはさらに聞こえが困難な状況となった。これにともない補聴器のニーズにも変化がみられ、特にマスク着用時の装用のしやすさから耳あな型の人気が高まっている」とのこと。「そして、今年5月からはポストコロナとなったが、これをきっかけに個人の聞こえの問題が顕在化してくるとみている。この背景には、コロナ禍で人と会うことが減り、聞こえが悪くなっても自分では気づきにくかったことが挙げられる。実際に今年に入ってから、補聴器の販売台数が大幅に伸びている」と、コロナ禍からポストコロナへの環境変化で難聴に気づく人が増加するとの見解を示した。

医学博士・管理栄養士の本多京子先生

そして、医学博士・管理栄養士の本多京子先生が、「母の介護で気づく老いの準備『耳年齢』を意識した健康的な暮らし方」と題した講演を行った。「私の母は施設に入った90代で初めて補聴器に触れたのだが、機械には苦手意識があったため、結局使わずに過ごしている。よかれと思って用意した補聴器が、母のストレスになってしまった。その時感じたのは、補聴器を使いこなせる年齢からスタートすることの大切さ。聞こえケアは、60代から始めるべきだと感じた」と、「耳年齢」を意識して早い時期から補聴器を活用することが重要であると力説する。「聴力が衰えると話すのが億劫になり、コミュニケーション不足につながる。また、聞こえが悪いと言葉の処理能力が落ち、脳の機能も低下してしまう。今年4月に世界的に権威のある医学誌『The Lancet』に掲載された研究では、正常な聴力を持つ参加者と比較して、補聴器を使用していない難聴者はあらゆる原因による認知症のリスクが42%高いことが報告されている」と、難聴と認知症の関係性が研究から明らかになってきていると教えてくれた。

ここで、聴覚と味覚の密接な関係について、会場で実験を行った。「ヨーロッパの宮殿」、「インドの雑踏」、「無音」という3つのシチュエーションで、目をつぶって紅茶を飲み、聞こえによって味が変化することを体験した。本多先生は、「五感は相互に影響を与え合っているが、聴覚と味覚など、2つ以上の感覚が影響し合いながら知覚することを『クロスモーダル現象』と呼んでいる。そのため、無音のところで食べたり飲んだりすると、味が弱くなることがわかっている。また、料理の時のお湯が沸く音や炒める音、食事の時の咀嚼音などが聞こえることも大切になる」と、聞こえをケアすることは味と食を守ることでもあると解説した。「聞こえケアのために意識してほしい栄養素としては、ビタミンB6と葉酸の2つがある。ビタミンB6が不足すると、神経系に異常が起こりやすいといわれている。青魚にはビタミンB6に加えEPAが含まれており、血管の健康維持に期待できる。一方、葉酸は、アミノ酸の合成を助けたり、神経伝達物質のセロトニンやドーパミンを作ったりするのに欠かせないビタミン。小松菜やブロッコリーなど緑の野菜に多く含まれている」と、魚と青菜を取り入れた「耳によいレシピ」として、「鮭とブロッコリーの卵炒め」と「鯖缶と小松菜のカレー煮」の2つのレシピを紹介してくれた。

「これから耳年齢を守っていくためには、今回紹介したレシピを参考に、血流改善を意識した食事を決まった時間に食べるようにしてほしい。また、スマートフォンや補聴器などを敬遠せずに、普段から使い慣れておくことも重要になる。そして、耳からの情報を大切にして、テレビを見るよりもラジオを聞く時間を増やしてほしい」と、耳年齢を守るためのライフスタイルについてもアドバイスしてくれた。

GNヒアリングジャパン トレーニング&ビジネスサポートマネージャーの藤垣均氏

次に、GNヒアリングジャパン トレーニング&ビジネスサポートマネージャーの藤垣均氏が、最新補聴器の騒音下における聞き取り検証の結果について報告した。「これまでの補聴器では、騒々しい環境においてはユーザー満足度が低いという課題があった。そこで今回、騒がしいところでの会話が聞き取りやすい技術『両耳ビームフォーミング』の、会話の聞き取り効果について実証実験を行った」とのこと。「『両耳ビームフォーミング』は、補聴器に搭載されているワイヤレス技術を活用し、左右の補聴器のマイク信号すべてを利用して、1つの非常に鋭い指向性を形成する技術となる。これにより、周りが騒々しい場所においても『聞きたい会話音』をより鮮明に聴取することが可能となる」と、「両耳ビームフォーミング」技術の概要について解説。「今回の実証実験では、ショッピングモールや交差点、地下鉄の駅など実際の環境騒音を用いて、ビーム型指向性を備えた補聴器の出力を録音し、音の検証と共に周波数分析データの視覚的な検証を行った。この結果、実環境の音源の中で、言葉の成分がよりフォーカスされて聞きやすくなっている様子が音と分析データの双方で確認された」と、騒がしい場所でも明瞭に聞き取りができることが証明されたとアピールした。

「リサウンド・オムニア」(耳あな型)

5月16日にラインアップを拡充したプレミアム補聴器「リサウンド・オムニア」は、装用者の難聴度や好みに対応するため、人気の高い充電タイプをフルラインアップで揃えている。昨年10月に発売したRIEよりもさらに小型なミニRIEを始め、高度~重度難聴対応のBTEや耳あな型(CICおよび充電式)も取り揃え、より多くの人が快適に、より高度な技術を利用できるようになった。また、従来のリサウンド補聴器に比べて、騒音下での会話の理解度を150%向上。騒音下での聞き取りに適した狭いビームフォーミング指向性と、周囲音から切り離されたと感じさせない自然な聞き取りのための無指向性という2つの利点を同時に兼ね備えている。

さらに、リサウンド・オムニア製品のすべてにおいて通話時や音楽ストリーミング時の接続性を向上した。装用者は、補聴器のボタンをタップするだけで通話に応答することができ、優れた音質でクリアな会話を楽しむことができる。スマートフォンをポケットから取り出すことなく通話できるハンズフリーにも対応している。

[小売価格]
リサウンド・オムニア 耳かけ型3種(ミニRIE、BTE77/88)両耳 37万7600円~113万3000円
リサウンド・オムニア 耳あな型2種(CIC、充電式オーダーメイド)両耳 36万円~119万3000円
(すべて非課税・充電器価格を含む)
[発売中]

GNヒアリングジャパン=https://www.resound.com/ja-jp/


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