サントリー、醤油・砂糖・みりんを使う日本の食を引き立てる「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」を発売

左から:サントリー ワイン本部国産ワイン部長 石井勝氏、同 常務執行役員ワイン本部長 吉雄敬子氏、スピリッツ・ワイン開発生産本部 スピリッツ・ワイン商品開発研究部部長 生木大志氏

サントリーは、「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」を9月16日から発売する。8月20日に行われた新商品発表会では、「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」発売の狙いや商品の概要、製法などについて紹介した。

「当社では、日本の消費者に“ワインならではの魅力”を幅広く届けて、ワインを“日本人の生活に根づくもの”にすべく挑戦し続けている。日本ワインでは、日本の自然風土とつくり手が生み出す世界に誇れる日本独自の美酒を提供。輸入ワインでは、『世界の伸長トレンド』を日本にローカライズし提案。国産ワインでは、日本の生活に馴染む多彩な提案を確かな開発力で実現する--ことを掲げ事業を展開している」と、国内市場における戦略について、サントリー 常務執行役員ワイン本部長 吉雄敬子氏が語る。「当社のワイン実績は、昨年に引き続き2025年も市場トレンドを上回って好調に推移している」と、今年1~6月期の売上高は市場全体が99%で前年を下回る中、同社では前年比103%で推移していると説明する。「日本人のニーズ・嗜好に合った設計や日本のものづくりが消費者に受け入れられている」と、好調の要因について解説する。

サントリー 常務執行役員ワイン本部長 吉雄敬子氏

「一方で、伸長傾向にあるスタンダード価格帯の国産ワインと日本ワインは約1割程度の構成比にとどまっている」と、800円以下のデイリーユースのワインが40%、2000円以上のプレミアムユースが26%の構成比を占める中、800円~2000円のスタンダードユースのワインは12%にとどまっていて、この価格帯に伸びしろがあると訴える。「当社の調査によると、約9割がワイン選びに自信がないと回答。1000円出せば安心できるといった心理が働き、スタンダードユースのワインが選ばれている」と、ワイン選びで失敗したくない気持ちから1000円台を選ぶ動きが見られると説く。

「当社創業者の鳥井信治郎は日本人の味覚に合う、おいしいワインをつくりたいとの想いから1907年に『赤玉ポートワイン(現『赤玉スイートワイン』)』を発売した。この赤玉が礎となり、その後様々な酒類事業へと発展していった」と、同社祖業のワイン「赤玉」は、同社の原点であり、日本に洋酒文化を切り開いたブランドなのだと強調する。「赤玉の認知度はワインの中でもトップクラスで、国産ワイン内で上位の販売ボリュームを誇り、長く愛されている。この赤玉ブランドから新商品を発売し、新たな需要創造にチャレンジする」と、日本の新定番ワインの確立に挑むのだと訴えた。

サントリー ワイン本部国産ワイン部長 石井勝氏

新商品の概要について、同 ワイン本部国産ワイン部長 石井勝氏が説明した。「ワインは飲みたいけど、選ぶのが難しい、合わせる食事に気を遣う、といった多くの人が持つ悩みに対し“選びやすく”、“ワインの飲用シーンが広がる”商品の提案で消費者の豊かな生活に貢献していく」と、新たな提案で需要を創造していくのだと意気込む。「当社が行った調査によると、お酒は夕食時の飲用が圧倒的で、かつ増加傾向にある。また、ワインは食事に合うというイメージが強い」と、“食中酒”需要が高まる中、ワインは「食事に合う」イメージが強くポテンシャルが大きいのだと力説する。「一方、ワインは『食事を選ぶ』イメージが強く飲用意向の高さに対して飲用経験率が低い」と、ワインの飲用機会を阻む障壁もあるのだと説明する。「酒×料理の食卓写真から調査した結果、砂糖や醤油、みりんなどを使う甘みのある味付けの食事にはワインはほとんど並ばない」と、ワインが並ぶ食卓は洋食に偏重。日本の食卓に多い「甘みのある料理」との同時出現はほぼ見られないのだと訴える。「これらの点から、日本の食卓にもっとワインが並ぶ新しい生活文化を創造する必要がある」と、開発コンセプトについて説明した。

赤玉プレミアムブレンデッドワイン

「ワインを選ぶのが不安なユーザーは“安心感”を求めて1000円台を選択するインサイトがある。そこで、安心して選べる、日本の食卓に合うワインを提案しようと考えた」と、“ワインも飲むお酒好き”をターゲットに想定したとのこと。「そして、『赤玉ポートワイン』から発展し受け継がれてきた原料・原料酒の探求とブレンド技術で、日本の新しい食中酒づくりに挑み誕生したのが、『赤玉プレミアムブレンデッドワイン』で9月16日から発売する」と、「赤玉」ブランドから新たな需要を創造するワインを上市すると発表した。

サントリー スピリッツ・ワイン開発生産本部 スピリッツ・ワイン商品開発研究部部長 生木大志氏

「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」の中味について、同社 スピリッツ・ワイン開発生産本部 スピリッツ・ワイン商品開発研究部部長 生木大志氏が紹介した。「『赤玉プレミアムブレンデッドワイン』では、『赤玉スイートワイン』ならではの“美味の価値”を正しく理解した上で昇華し“日本の食を引き立てる味わい”を目指した」という。「『赤玉スイートワイン』ならではの美味価値として、新鮮なぶどう香味と熟成感のある香味のハーモニー、複雑かつ奥行きのある味わい(香草・生薬的なニュアンス)、ほどよいアルコール感、日本人の口に合う自然な甘さと絶妙な糖酸バランス、清澄かつ美しい色合い--から、ぶどう由来のフルーティな香りやさしい甘さと深みのある味わいを追及し、ワインの楽しみ方を広げたいと考えた」と、「赤玉」のアイデンティティを継承しながら、日本の食卓料理に幅広く合う、唯一無二の新しいワインを目指すべく、「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」では、華やかな香り、豊かでバランスの良い味わい、心地よい余韻を重視したとアピールする。「日本の食に合うワインの味わい設計として、砂糖や醤油、みりんなど甘い味つけの日本の食にもしっかりと合う“味わいの総量”と“余韻”を重視している」と、「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」の味わいは、新鮮で華やかな香り立ちから、中盤の熟成感や複雑さを迎え、心地よい余韻が訪れるのだと教えてくれた。

「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」のイメージディスプレイ

「『赤玉プレミアムブレンデッドワイン』では、100年を超えた歴史によって培われたお酒づくりのノウハウやスキルが今日の国産ワインのものづくりに活かされている」と強調する。「『赤玉プレミアムブレンデッドワイン』は、複数の厳選したワインを使用することで、しっかりとした骨格でバランスのよいベースワインに仕上がっている」と多彩な原料酒を同社独自のブレンド技術で商品化したと胸を張る。「醬油や砂糖、みりんなど繊細な味わいとほんのりとした甘みが両立する日本の味つけの料理と相性が良いのでぜひ試してみてほしい」と、和食に合うワインに仕上がったと述べていた。

「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」のマーケティングについて石井氏が発表。「『赤玉スイートワイン』『赤玉プレミアムブレンデッドワイン』の2本柱で『赤玉ブランド』120周年へ向けて大きくマーケティング活動を開始する」と、ブランド41年振りとなるTV-CMの投入や継続投資によるブランド育成を図っていくとのこと。「販売計画は今年24万本を販売し、来年以降、早期に年間120万本を達成。スタンダードユースにおける売上No.1を目指す」と、ワインの愉しさを一人でも多くの消費者に体験してもらうことで、ワイン文化の裾野拡大を目指していく考えを示した。

赤玉プレミアムブレンデッドワイン

「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」の中味は、醤油や砂糖、みりんなどの、繊細な味わいとほんのりとした甘みが両立する日本の食に合うよう、新鮮で華やかなぶどうの香り立ち、熟成感や複雑さのある味わい、心地よい余韻が感じられるワインに仕上げた。同社が培ってきた多様なお酒づくりの知見を生かし、複数の厳選したワインにブランデーやハーブスピリッツといった原料酒をブレンドしている。

パッケージは、太陽を模したロゴで「赤玉」ブランドの新商品であることを表現するとともに、金色の背景によって高級感のあるデザインを目指した。また、「日本の食を引き立てる赤ワイン」の文言で、中味の特長をわかりやすく訴求している。

[小売価格]オープン価格
[発売日]9月16日(火)

サントリー=https://www.suntory.co.jp


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