- Drink&Food2025/08/13 20:53
東京都、STEM分野での活躍を推進する女子中高生向けオフィスツアーをサントリーで開催、オリジナルフルーツティーの試作に挑戦

東京都は、山田進太郎D&I財団と連携し、STEM(科学、技術、工学、数学)分野での女性活躍を推進するため、女子中高生向けのオフィスツアー「Girls Meet STEM in TOKYO」を実施し、将来の自分をしっかりイメージして進路選択することを応援している。8月6日には、夏休み企画として、サントリー商品開発センターのオフィスツアーを実施した。今回のツアーでは、飲料商品の中味開発の現場見学とオリジナルフルーツティーの試作を体験してもらうと共に、女性社員とのディスカッションを通じて、食品・飲料メーカーで働く女性のリアルを女子中高生に伝えた。

オフィスツアーに先立ち、サントリーホールディングス 人財戦略本部 DEI推進部長の高木祐美氏が挨拶。「当社は、1899年に創業し、現在は飲料をはじめ食品、健康食品、外食、花など幅広い事業をグローバルで展開している。グループ会社は全世界で260社以上、従業員数は4万1000人を超えており、その約半数が外国人となっている。当社では、『人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、「人間の生命(いのち)の輝き」をめざす。』を事業目的とし、『Growing for Good』『やってみなはれ』『利益三分主義』の3つの価値観を大切にしている。特に『やってみなはれ』では、日本初のウイスキーや発泡酒、角ハイボールブームなど、常に新しいものづくりに挑戦し続けている」と、サントリーグループの会社概要および企業理念を紹介した。
「当社の主な事業領域は、酒類事業、飲料・食品事業、健康食品事業、外食・花・サービス関連事業の4つに分けられる。その中で、生産研究部門が担う仕事としては、まだ見ぬ可能性の種を探す『基礎研究』、新しいアイデアを具現化する『生産技術・生産』、自由な発想でマーケットに挑む『商品開発・生産』がある。この3つの職種が助け合い、互いの領域に積極的に関与しながら様々な商品を作り上げている」と、生産研究部門が新商品の開発を支えているのだと強調した。「今回ツアーで見学するサントリー商品開発センターには、当社のすべての商品開発機能が集約されており、約370人が働いている。『新鮮・驚き・感動・安心を体感できる商品を開発し、世界の人々に潤いを提供する』をミッションに掲げ、消費者の手元に届く最終商品をイメージして試行錯誤を繰り返している」と、サントリー商品開発センターの概要についても教えてくれた。

次に、体験型イベントとして、参加した女子中高生がグループに分かれ、テーブルに用意された原料と器具を使ってオリジナルフルーツティー作りにチャレンジした。作り方の手順は、まず緑茶抽出液に砂糖、酸味料、果汁を入れる。次に、純水で500mlまでメスアップする。最後に、スポイトでフレーバーを加えて混ぜれば、フルーツティーが完成。今回は、白ぶどう、赤ぶどう、りんご、オレンジ、もも、ゆず、イチゴの7フレーバーが用意されており、参加者それぞれが好みのフレーバーを組み合わせ、自分だけのオリジナルフルーツティー作りを楽しんでいた。

また、フルーツティーの試作体験に合わせて、フルーツのにおいを化学的に分析。りんごを例に挙げ、りんごのにおいは「2メチル酪酸エチル」「酢酸プチル」「酢酸ヘキシル」「酢酸イソアミル」など複数種類の香気成分によってできていることや、「ふじ」「ジョナゴールド」「王林」など品種によってにおいが違うことを、実際に香気成分を嗅ぎながら体験した。

ここで、サントリー商品開発センターのオフィスツアーが行われた。ツアーでは、コーヒー、緑茶、炭酸飲料、酒類など各カテゴリのラボエリアを2階フロアから見学。実際にスタッフが中味開発している現場を視察しながら、それぞれの飲料がどのように作られているのか、商品開発・研究の舞台裏をレクチャーしてもらった。また、ツアー中には、コーヒー豆や茶葉など原料に関する解説もあり、実物の原料を見たり、においを嗅いでみるなど、女子中高生たちにとって貴重な体験となった。

オフィスツアーが終わると、サントリー商品開発センターで活躍している女性社員と女子中高生とのディスカッションを通じて、STEM分野で働くことの魅力を伝えた。サントリー食品インターナショナル 商品開発部の四手祐花氏は、「私は高校生の時に化粧品の開発がしたいと思うようになり、得意科目に関係なく、将来の夢のために理系を選択した。大学受験では、自分で情報収集して、生物・化学が専門の学科を受験し進学した。現在は、お茶の商品開発に携わっており、原料メーカーや工場、営業、マーケティングなど多く苦の人と関わりながら仕事をしている。その中で、自分が開発した商品を家族や友達に飲んでもらえたときや、街中で商品を手に取っている人を見たときに、この仕事をしていて良かったと実感する」と、理系を選択した経緯や商品開発という仕事の面白さを語った。

サントリーホールディングス グループ品質本部 安全性科学センターの丸山奏子氏は、「高校時代の進路選択の時に、理系に進んでから文系職に就くことも可能かもしれないと考え、自分が面白いと感じる理系分野に進むことにした。大学では、水産学部に入学し、フードチェーン保全学を研究。さらに大学院では、環境科学院で日本ウナギの完全養殖に関わる研究を行った。現在は、分析科学を手段に、製品の安全・安心・美味をサポートする仕事に携わっており、開発部署や製造現場など多くの部署と関わりながらサントリー製品の品質を守っている。こうした私の経験を踏まえて、進路選択では、得意/不得意で選ぶよりも、好き/興味がある方を選ぶこと。可能性が少しでも広がる道を選ぶこと。そして、自分の選択を信じて、その道をとことん楽しんでほしい」と、STEM分野を目指す女子中高生にエールを送ってくれた。

最後に、今回のツアーで作ったオリジナルフルーツティーを試飲した。自分自身の手で初めて開発したフルーツティーを飲んだ女子中高生たちは、「すごくおいしい」「予想とは違うフレーバーになった」「もっといろいろなフレーバーの組み合わせを試してみたい」など、飲料開発への興味関心がさらに高まっている様子だった。
東京都=https://www.metro.tokyo.lg.jp/
Girls Meet STEM in TOKYO公式サイト=https://www.shinfdn.org/gms/tokyo
サントリーホールディングス=https://www.suntory.co.jp/
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