島津製作所、ISEKADOと共同開発したクラフトビール「香調」限定1000本を発売

クラフトビール「香調」とガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)

島津製作所とISEKADO(二軒茶屋餅角屋本店)が共同開発したクラフトビール「香調(こうちょう) BREWED ON SCIENCE by ISEKADO and SHIMADZU Innovation 1」が1月23日から限定1000本発売となる。ISEKADOは分析装置による科学的なデータに基づいた研究開発を進めており、同社とは2018年からビールの成分の網羅解析などを共同で取り組んできた。その分析結果を用いて、原料と醸造工程を調整することで安定的な発酵に成功し、特徴的な香りを生かしつつ、ドライさとバランスを感じられる味わいを生み出せた。分析計測機器メーカーおよびクラフトビール製造会社によるコラボレーションビールの発売は、日本で初めてとなる。「香調」はISEKADOのウェブサイトから購入できる。

食品・飲料の味や香りなどの研究開発や品質管理には、人の感覚による官能評価とともに、液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)やガスクロマトグラフ(GC)、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)などの機器分析が主流となっている。今回、島津製作所とISEKADOは、原料や醸造を同じ条件にした酵母4種類を使ったビールの香り成分と代謝成分を同社のLC-MSとGC-MSで分析した。「香調」に使用している「BOKE酵母」は、旧新橋停車場付近の木瓜(ぼけ)の実から採取したもので、一般的なビールの商用酵母に比べて、独特な香りを生み出すものの、発酵が不安定な野生酵母となっている。同製品の開発では、香り成分の化合物情報と官能情報を比較できるGC-MS用ソフトウェア「Smart Aroma Database」を使い、スパイシーな香りを醸し出す「4-Vinylguaiacol(4-ビニルグアイアコール。アルコール類に含まれる香り成分の1種。化学式はC9H10O2)」という成分を特定した。また、LC-MSとGC-MSを活用した代謝物を網羅的に測定するメタボロミクスという技術で、ビール中のアミノ酸や糖を分析している。

島津製作所はこれまでにも「培養肉未来創造コンソーシアム」や「セルフケアフード協議会」など食品分野で異業種とのオープンイノベーションを推進してきた。今後も飲料や食品の研究開発・品質管理に関わるトータルソリューションの提供によって、食の安全・品質向上に貢献していくとしている。

[小売価格]600円(税別)
[発売日]1月23日(火)

島津製作所=https://www.shimadzu.co.jp/
ISEKADO=https://www.kadoyahonten.co.jp/


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