矢野経済研究所、国内エステティックサロン市場調査、2022年度は前年度比97.1%の3141億円の見込

矢野経済研究所は、国内エステティックサロン市場を調査し、都道府県別や施術別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。その結果、2022年度のエステティックサロン市場規模は前年度比97.1%の3141億円の見込みであることがわかった。ナショナルチェーンである2つの脱毛サロンによる店舗大量閉鎖の影響が大きいとの見解を示している。

2022年度のエステティックサロン市場規模は、前年度比97.1%の3141億円(事業者売上高ベース)と、3年連続縮小の見込みである。

分野別に市場をみると、全体の65.4%を占めるレディスの施術(美顔、痩身・ボディ、脱毛、その他の合計)市場は2055億円(前年度比95.5%)、メンズエステ市場が96億円(同103.2%)、物販市場が990億円(同99.8%)と、メンズエステ市場以外はマイナスもしくは横ばい推移を見込む。

2022年度は、近年レディスの施術市場を牽引していた脱毛分野の、全国規模の出店をベースとするナショナルチェーン2社の破綻と他社への事業譲渡による店舗数減少の大きな影響を受ける見込みである。

2022年度のメンズエステ市場は96億円(前年度比103.2%)の見込みである。レディスの施術市場が厳しい状況となった中で、プラス推移にあるのは明るい材料である。

これまではある程度経済的にも余裕のある中高年層が主力であったのに対し、20代や30代といった若い年代の男性がエステの施術に関心をもち、実際にサロンに通い始めている。2022年度の伸長はコロナ禍前とは異なる客層の新規流入という点で、一時的な流れではなく、中長期的に定着を見込める客層として期待される。

男性客は女性客に比べ、体験すると契約に結び付きやすく投入する費用も多めであることが大きな特徴である。全国展開している企業が女性向けに比べて少ないことから、エステサロンのメンズエステ分野は、寡占が進みやすいということもいえる。

且つては美的意識が高く、金銭的にも時間的にも余裕のある大人層という明確な傾向があった。しかし、美意識の高まりが、一部の層ではなく広く浸透するようになっている20代を主とする男性客の増加が顕著となったことで、市場は微増推移が見込まれる。

2023年度のエステティックサロン市場規模は、前年度比100.2%の3148億円と予測する。

エステティックサロン市場の今後の見通しとしては、コロナ禍収束への道筋が見え始めた2021年末頃とはまた状況が変化している。2022年に表面化した脱毛サロンの返金トラブルや経営破綻は、今後業界が獲得していく必要のある若い世代にとって、エステサロンに対する心配や不安を少なからず増幅させた可能性がある。気軽にそして安心して通える印象をもってもらい、エステサロンの実力を示すことで新規顧客として定着化を図ることがいま必要とされている。

[調査要綱]
調査期間:2022年10月~2023年1月
調査対象:エステティックサロン、エステティックサロン関連商材取扱企業等
調査方法:同社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話によるヒアリング、ならびに文献調査併用
[小売価格]14万3000円(税込)

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/


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