富士経済、ヘアケア・ヘアメイク商品とメンズコスメティックスの国内市場調査、2023年のメンズ整肌料は274億円の見込み

総合マーケティングビジネスの富士経済は、消費者の外出機会が徐々に増えているほか、日本の渡航制限緩和に伴うインバウンド需要回復が期待される化粧品市場を4回に分けて調査する。第二回目の調査では、毛髪のケア意識の高まりからヘアトリートメントが好調なヘアケア・ヘアメイク商品と、フェイスケアを中心に新商品が多く投入されているメンズ整肌料などメンズコスメティックスの国内市場を調査し、その結果を「化粧品マーケティング要覧 2023 No.2」にまとめた。トピックスとして、2023年市場見込(2022年比)では、身だしなみに対する意識の高いミドル世代を中心に需要を取り込み、拡大したメンズ整肌料が274億円(6.2%増)を見込む。毛髪のケア意識の高まりによって家庭用、業務用ともに伸長したヘアトリートメントが1755億円(5.5%増)の見通しだ。

ヘアケア・ヘアメイク商品の2022年は6620億円(2021年比:103.4%)、2023年見込は6802億円(2022年比:102.7%)と予測する。

2022年は、女性用スカルプケアやリンス・コンディショナーが前年割れとなったものの、家庭用シャンプーやヘアトリートメントでは、新興ブランドの台頭により単価アップが進んだほか、コロナ禍を契機とした”おうち美容”の一環として、毛髪のケア意識の高まっていることからインバストリートメントやアウトバストリートメントといったスペシャルケアアイテムが好調となった。ヘアカラーは家庭用の白髪用ヘアカラートリートメントが伸長したほか、黒髪用は家庭用、業務用ともに需要増となった。ヘアスタイリング剤は行動制限緩和に伴う外出機会の増加によって需要が回復し、市場は前年比3.4%増の6620億円となった。

2023年も、コロナ禍を契機とした毛髪へのケア意識の高まりによってヘアトリートメントが好調なほか、シャンプーやヘアカラー、ヘアスタイリング剤も堅調な需要が予想され、市場は前年比2.7%増の6,802億円が見込まれる。

メンズコスメティックスの2022年は1593億円(2021年比:102.8%)、2023年見込は1622億円(2022年比:101.8%)と予測する。

2022年は、メンズスカルプケアやメンズシェービング料が縮小したものの、ミドル世代向けの高単価ブランドが好調となったメンズシャンプー・リンスや、外出機会の増加によって需要が回復しているメンズスタイリング剤をはじめ、多くの品目が伸長した。特に、メンズ整肌料はスキンケアにおいてオールインワンやクリームなどのフェイスケアを中心に新商品が多く投入され、美容への関心の高い層を取り込んだことから大きく伸びた。市場は前年比2.8%増の1593億円となった。

2023年も各メーカーがメンズコスメティックスへの注力度を高めているほか、インバウンド需要の回復も期待されており、市場は前年比1.8%増の1622億円が見込まれる。

メンズ整肌料(メンズコスメティックス)の市場はモイスチャーや化粧水などスキンケアや、顔拭きシートが中心である。2022年は、スキンケアでは身だしなみに対する意識の高まりから20~40代のビジネスパーソンを中心に需要を取り込んだほか、外出機会の増加によって顔拭きシートが好調となった。また、メイクアップではポイントメイクを中心にラインアップの拡充が進み、メーカー各社が若年層を中心に店頭やWeb上でのコミュニケーション活動を通じて顧客開拓に努めたことから、市場は前年比10.7%増の258億円となった。

2023年は、スキンケアは引き続き身だしなみ意識の高いミドル世代を中心に需要を取り込んでいるほか、メイクアップはコロナ禍の収束に伴う使用機会の増加に加え、トレンドに敏感な若年層に向けたメディアでの露出やプロモーション活動の強化により需要が増加するとみられ、市場は前年比6.2%増の274億円が見込まれる。

ヘアトリートメント(ヘアケア・ヘアメイク商品)の2022年は、家庭用では“ナイトケアビューティーブランド”をコンセプトとする「YOLU」(I-ne)がヒット商品となるなどチャネルやチェーンを絞り込んだ新興ブランドが好調で、ヘアマスクなど週に数回使用するスペシャルケアのインバストリートメントが堅調だったほか、アウトバストリートメントではオイルタイプの商品が増加した。業務用では美容室ヘの来店客数の回復により商品の使用量が増加したことや店販用商品が好調だったことから、市場は前年比8.2%増の1664億円となった。

2023年も引き続き毛髪に対するケア意識は高いことから家庭用、業務用ともに伸長するとみられ、市場は前年比5.5%増の1,755億円が見込まれる。

シャンプー(ヘアケア・ヘアメイク商品)の2022年は、苦戦するロングセラーブランドがみられたものの、新興メーカーが新しいケア提案を含めた新ブランドや新商品投入を積極的に行ったことでユーザーの開拓が進んだ。また、I-neが前年に発売し、ヒット商品となった「YOLU カームナイトリペア シャンプー」においてアイテムを追加したことも拡大に寄与し、市場は前年比3.9%増の1870億円となった。

2023年も、新興メーカーを中心にさらなる新商品投入やシーン、毛髪のケアに対する新たな提案が活性化し、競合はより激しくなるものの単価アップが進むとみられ、市場は前年比2.7%増の1920億円が見込まれる。

ヘアカラー(ヘアケア・ヘアメイク商品)の2022年は、家庭用では、主力である白髪用ヘアカラーが、ユーザーの高齢化による離脱の影響によって低迷したものの、簡便性の高い白髪用ヘアカラートリートメントは新規参入がみられたことから伸長した。また、黒髪用ではカラーチェンジなどのヘアメイクを楽しむニーズが高まったことで、ブリーチ剤や、ブリーチ毛に使用する一時染毛料やヘアカラーシャンプーなどの需要が増加した。業務用でもハイトーンカラーのさらなる定着による黒髪用ヘアカラーの需要獲得が進み、市場は前年比1.6%増の1618億円となった。

2023年も、家庭用の白髪用ヘアカラートリートメントに加え、黒髪用ヘアカラーは家庭用、業務用ともに引き続き好調なことから、市場は前年比2.7%増の1661億円が見込まれる。

[調査方法]富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
[調査期間]1月~5月
[小売価格]
書籍版:14万3000円
書籍/PDF+データ版セット:18万7000円
ネットワークパッケージ版:28万6000円
(すべて税込)

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp/


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