- マイライフストーリー2025/05/28 19:50
くふう総研が「節約・プチ贅沢」について調査、約7割「節約疲れ」を感じる中、4割以上が「節約疲れ」を「プチ贅沢」で解消

生活者と社会の生活満足度向上に資する研究・発信を行うくふう生活者総合研究所(以下、くふう総研)は、生活者7622名を対象に「節約・プチ贅沢」についての調査を実施した(調査テーマ:「節約・プチ贅沢」について、調査エリア:全国、調査対象者:家計簿サービス「Zaim」ユーザーおよびチラシ・買い物情報サービス「トクバイ」ユーザー計7622名、調査期間:5月9日~12日、調査方法:インターネットによる調査)。

現在、「節約疲れ」(節約することによるストレス・負担感)を感じているかをたずねたところ、「とても感じている」(25.6%)、「やや感じている」(41.1%)を合わせた66.7%が「節約疲れを感じている」と回答した。3人に2人が「節約疲れ」を自覚しているという結果となった。

節約でストレスや負担が大きいことの上位には「少しでも安く買い物できるように努力すること」(56.4%)、「好きなものを我慢して買えないこと」(56.0%)が僅差で並んだ。安い商品を求めて店舗を買い回りしたり、割引商品のチェックやクーポンを利用したりなど労力をかけることへの疲れ、買わずに我慢することの積み重ねがストレスにつながっているようだ。
さらに、その努力や我慢が「節約しても思ったほど成果が出ないこと」(46.3%)と報われないことで、よりストレスが増長していると推測される。その他、光熱費の節約やレジャーの我慢などを含め、日常のこまごました行動制限が生活者に精神的な負荷をかけていることがわかる。
また、「ご飯大好きなのにご飯が食べられない」(50代女性)、「お米が高騰し一向に安くならない」(60代女性)など、特に「米」の価格高騰についてストレス・負担が大きいというコメントが多数挙がった。

節約によるストレスや負担感をどのように解消しているかたずねたところ、最も多かったのは自分へのささやかなごほうびにお金を使う「プチ贅沢をする」(42.4%)となった。
続いて多かったのは「おいしいものを作って食べる」(26.1%)、「趣味や運動でリフレッシュする」(22.6%)で、できるだけお金をかけない気分転換で解消している姿が見えてくる。
一方で、「節約疲れ」を感じていても「特に何もしていない・解消できていない」(29.1%)という回答も約3割あり、「これだけ値上げが続くと限界」(50代男性)、「とても解消できない」(60代男性)などの声も挙がった。先行きが見えない中、ストレスや負担感を抱えたままという人も多いことがわかる。
「節約疲れ」を解消する手段として挙がった「プチ贅沢」について、楽しんでいる人の割合や内容を詳しく調査した。

「プチ贅沢」を楽しんでいる人は78.9%。約8割の人が日々の暮らしの中で、自分へのささやかなごほうびを取り入れている。

「プチ贅沢」の内容は「スイーツ・お菓子を食べる」(64.5%)が最も多く、次いで「外食する」(41.0% )が挙がった。
「洋服・服飾小物を買う」(18.2%)、あるいは「推し活をする」(11.6%)や「銭湯・サウナに行く」(11.5%)などの体験を挙げた人もいるが、上位回答は多くが「食」に関わるごほうびであることがわかる。

「プチ贅沢」1回あたりの金額の目安を聞いたところ、「500円~1000円未満」(24.9%)が最も多く、「500円未満」(15.7%)と合わせた約4割が1000円未満で楽しんでいることがわかった。
ただし予算が数千円という人も少なくなく、何をするかによって回答は分かれる結果となった。

「プチ贅沢」を楽しむ頻度は「月に2~3回」(27.7%)が最多となった。僅差で「月に1回」(27.1%)、「週に1回」(20.7%)と続き、7割以上が「週1回~月1回程度」の頻度で楽しんでいることがわかった。

「食」に関する「プチ贅沢」を楽しむ人が多いことから、スーパーマーケットで「プチ贅沢」として購入する商品をたずねたところ、「ケーキ・和菓子」「プレミアムアイスクリーム」「少し高めの菓子」など「スイーツ・菓子」類が上位を占める中、3位に「寿司・海鮮丼」(20.1%)がランクインした。外食で寿司を食べるよりも安価で手軽に楽しめることで、ささやかな贅沢として取り入れている人が多いようだ。パンや肉、海鮮などを普段よりランクアップして楽しむという人も一定層いた。
物価高騰と実質賃金の上昇停滞が続く中、今回の調査では生活者の約7割が「節約疲れ」を自覚していることがわかった。節約そのものよりも「安く買うための労力」と「我慢の積み重ね」がストレス源になっている実態であり、そんな中、月数回程度の「プチ贅沢」で気分をリフレッシュし、家計のやりくりと心の満足を両立させている生活者の様子がうかがえる結果となった。