エアコン所有者のうち「暖房」を使用する人は半分以下と判明

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富士通ゼネラルは、全国の20~60代の男女1万人を対象に、日常におけるエアコン利用の意識調査を実施したという。さらに、その対象者の中から、「エアコン暖房」および「エアコンクリーニング」に関する利用実態を深堀するために、家庭にエアコンを1台以上所有する1000人を対象に追加調査を実施した(調査名称:エアコンの暖房・クリーニングに関する意識調査、調査方法:インターネット調査、調査期間:10月12日~16日)。

今回の調査では、エアコンの所有率は9割を超えて多くの生活者にとって必要不可欠な機器であることがわかった。一方でエアコンをメインの暖房機器として使用する割合は4割にとどまり、エアコン暖房は「電気代が高い」「地球環境に悪影響」といったネガティブなイメージも根強くあることがわかった。

エアコンは、空気中の熱を冷凍サイクルによってより大きなエネルギーにする「ヒートポンプ」を使用した、高効率な暖房機器となる。エアコン暖房に対する誤解を解くべく、エアコンに使用されているヒートポンプの解説と、節電につながるエアコン暖房の使い方を紹介する。

また、エアコンを上手に使用するためには定期的な洗浄・クリーニングが必要不可欠だとか。同調査では4割の人が洗浄・クリーニングを実施していないという状況が明らかになった。エアコンは、フィルター掃除などの日ごろの手入れと、シーズン前後の試運転、さらに専門業者による徹底的な洗浄・クリーニングを併用して行うことで、本来の性能を発揮しやすくなるという。エアコン洗浄・クリーニングのポイントと効果についても紹介する。

これから年末年始に向けて自宅で過ごす時間が増える時期となる。エアコン暖房を上手に使って、この冬を賢く快適に過ごしてみては。

エアコンを1台以上所有する家庭が9割(93.2%)を超え、その利用は一般的となっている。しかし、家庭内で特に多くの時間を過ごすであろう「自宅のリビングで使用している暖房機器は何か」を尋ねたところ、エアコンと回答した人は全体の4割(44.5%)にとどまった。

また、リビングで使用する暖房機器について北海道・東北エリアに絞ると、石油ストーブ・ファンヒーターが4割(45.1%)、次いでエアコンが2割(22.9%)となり、寒冷地ではまだまだ化石燃料による暖房機器が主流であることがうかがえる。

昨今の物価上昇にともない、家庭の電気代にも節約の目が向けられている。政府による電気料金補助が延長され影響緩和が期待される一方で、エアコンは電気代が高いという印象が生活者に根強くあることがうかがえた。「暖房費が高いと思う暖房機器は」と尋ねたところ、4割(44.9%)を超える人がエアコンと回答し、石油ストーブ・石油ファンヒーターの倍以上となった。

さらに近年地球環境への意識も高まる中、「地球温暖化への影響が大きいと思う暖房機器は」という質問に対し、石油ストーブ・ファンヒーターに次ぎ、3割(32.1%)の人がエアコンと回答している。

「暖房を運転するまでの手間が少ないと思う機器」を尋ねたところ、エアコンが最多となった。また、「安全性に心配がある暖房機器」を尋ねたところ、石油ストーブ・石油ファンヒーターを除きおしなべて低い結果となった。エアコンは、灯油やガスなど燃焼系の暖房機器と比較し、燃料の補充がなくボタン1つですぐに暖かい空気が出てくることが、手軽で安全なイメージにつながっていると推測される。

ヒートポンプは、空気の熱を集めて移動させる技術とのこと。その特長は新たに熱を“つくる”のではなく、すでにある熱を“集めて移動させる”ことにある。ヒートポンプは圧縮・膨張することによって温度が変化する「冷媒」の性質を利用して空気を冷やしたり暖めたりする。

ヒートポンプエアコンは、室外の空気の熱を集め、室内に移動させることで部屋を暖める。室外の空気から集められた熱を冷媒に取り込み、その熱を冷媒によって移動させる。熱を取り込んだ冷媒を室外機内のコンプレッサーで高温・高圧にすることで、効率よく熱を室内機まで移動させ、部屋を暖める。

例えば電気ストーブは「1」の電力で最大「1」の暖房能力しか得られないのに対し、ヒートポンプエアコンは空気がすでにもっている熱を活用するため、「1」のエネルギーで最大約「3~7」倍のエネルギーを生み出し効率的に暖房をすることができる。このように、すでにある熱を集めてより大きなエネルギーにして効率的に部屋を暖める点が、エアコン暖房の特長となっている(参考:一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター WEBサイト)。

エアコンは運転を開始する際に多くの電力を消費するため、頻繁につけたり消したりする方が電力を使う。室内がじゅうぶん暖まったと感じたら、設定温度を調整して暖まり過ぎを防ごう。暖房時は温度を1℃低めに設定すると約10%も節電になる。

弱風や微風で運転すると、室内が快適な温度に達するまでに多くの時間がかかるうえ、かえって電力をムダに消費してしまう。室温を設定温度にするのに最も効率的な運転をする「自動運転」を活用しよう。

暖かい空気は天井近くにたまりがち。風向を上手に調節して、足元からムラなく暖房しよう。サーキュレーターなどを併用して部屋の空気を循環させると、さらに効果的だという。

エアコンを効率的で快適に使用し続けるためには、定期的な洗浄・クリーニングが欠かせない。そこで、洗浄・クリーニングについて尋ねたところ、約4割の人が「洗浄(クリーニング)していない」(41.6%)ことが明らかになった。また、約3割の人が「洗浄スプレーなどを使って自分で洗浄している(31.7%)」こともわかった。自分でエアコンを洗浄するには注意が必要とのこと。洗浄剤や消臭剤の誤った使用は、樹脂部品の損傷、内部部品の劣化、排水経路の詰まりなどを引き起こす可能性がある。洗浄剤が電気部品やモーターにかかると、故障や感電、火災のリスクが高まる。取扱説明書に従って正しい方法で手入れすることが重要だ。室内機内部の洗浄は専門技術が必要なため、製品を購入した販売店またはメーカーのコールセンターに相談してほしいという。

さらに、エアコンの洗浄・クリーニングの実施頻度を聞いたところ、約7割の人が年に1回以上必要だと考える一方で、実際には約4割の人は2年から10年以上実施していないことが判明した。このギャップの理由として約3割の人が費用の負担を感じていた。

最後に、エアコンの洗浄・クリーニングを実施する理由を尋ねたところ、最も多かった回答は「カビや黒い汚れが気になる」で、次いで「臭いが気になる」、「ほこり・ハウスダストが気になる」だった。このことから、多くの人がエアコンによって室内の空気が汚れることを避けたいと考えていることがわかった。エアコンを手入れしているにもかかわらず、カビ臭さなどの嫌な臭いがする場合や暖房の効きが悪い場合は、内部にカビが発生している可能性がある。専門業者による分解洗浄をすることで嫌な臭いを抑え、エアコンが本来の性能を発揮しやすくなるという。フィルター掃除などの日ごろの手入れとシーズン前後の試運転、さらに専門業者による徹底的な洗浄・クリーニングを上手く組み合わせ、エアコン暖房を上手に使ってみては。

冷房・除湿運転を行った後のエアコン内部は結露した水分が残った状態となり、カビの繁殖につながりやすいため、使用後は「送風運転」を行い、エアコンの内部を乾燥させることが大切だ。今年は、11月に入ってからも異例の暑さが続き、例年に比べて長期間にわたってエアコンを使用している人が多い状況だった。これを機に一度エアコンの点検をしてもらうことをおすすめしているという。

手入れを行い、エアコンが本来の性能を発揮できる状態にすることで電気代の抑制にもつながるとのこと。フィルタ-が汚れている場合は、掃除機でほこりを吸い取るか、水洗いして日陰でよく乾かしてほしいという。また、室内機や上下風向板の汚れは、水かぬるま湯を含ませた柔らかい布でふき、その後やわらかい布でからぶきしてほしいとのこと。

室外機は周りの外気を吸い込んで、吹き出すことで外気と冷媒の間で熱交換する。吸い込み口・吹出し口近くに障害物があると、暖房効果が弱まり、電気の浪費に繋がる。なるべく室外機の周りにはものを置かないようにしよう。

暖房設定温度を30℃で10分程度運転し、暖まることを確認してほしいという。さらに20分以上運転し、室内機に異音や異臭がないか、室外機に異音がないか確認することも大切だとか。


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