- 健康管理!教えて!!2025/09/08 22:00
運動前後に取り入れるストレッチのポイントは? 動的ストレッチと静的ストレッチを効果的に

一般的にストレッチというと、足や腕を伸ばして静止するストレッチを思い浮かべる人は多いと思います。しかし、それ以外にもさまざまなストレッチの方法があります。では、運動の前後にはどのようなストレッチを取り入れたらよいのでしょうか。運動前後に行われる主なストレッチとしては、動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)と静的ストレッチ(スタティックストレッチ)の2種類があります。
動的ストレッチは、関節周囲筋の動きを潤滑にするのが目的で、伸ばしたい筋肉を定め、動きの中で腕や足などをさまざまな方向に回すことによって、関節可動域を広げるストレッチ方法です。一方、静的ストレッチは、緊張をほぐすのが目的であり、反動や弾みをつけずに、ゆっくりと筋肉を伸ばしていきます。その場で静止した動作であるため、筋肉内の温度が低下し、損傷を引き起こすこともあります。このため、体温を上げた状態で行うのが望ましいとされています。
運動前のストレッチでは、運動動作を高める効果と、運動中のケガを予防する効果が求められます。静的ストレッチには、基本的な関節可動域を広げる効果はありますが、ストレッチの時間が長くなると、力が入りにくい状態になり、筋肉や腱の弾力は減少し、筋肉が縮みにくくなるなど、運動を行う上での筋肉の機能を低下させてしまう恐れがあります。これに対して、動的ストレッチは、関節可動域を広げ、筋肉や腱の機能高める効果があるため、運動前に取り入れるのが効果的です。しかし、筋肉や腱が硬くなった状態から動かしてしまうとケガの恐れがあるので、まずは静的ストレッチで柔軟性を確認し、運動前にどの筋肉を重点的に動かせばよいのか確認した後、動的ストレッチを取り入れるようにしましょう。
運動後は、運動で使った筋肉が収縮し、そのまま放っておけば、硬くなって柔軟性が低下してしまいます。そこで、ストレッチによって筋肉の長さを元通りに戻してあげることが重要です。また、筋肉の緊張状態が続いているため、ストレッチによって筋肉をリラックスさせてあげなくてはなりません。これらの効果を引き出すためには、静的ストレッチが効果的です。運動後はストレッチなどがおろそかになりがちですが、できるだけゆっくりと時間をかけて行い、疲労を軽減させることが大切です。(監修:健康管理士一般指導員)