口腔の中で唾液が担っている大切な役割とは? ドライマウスには要注意

唾液は、口腔の中を湿潤し、さまざまな役割を担っています。もともと唾液は、血液からつくられた弱アルカリ性の液体で、健康な成人では1日に約1.5L分泌されているとのこと。唾液には、水分の多い漿液性の唾液と粘度の高い粘液性の唾液があります。漿液性の唾液は主に耳下腺から分泌され、粘液性の唾液は主に顎下腺から分泌されます。唾液の性質は、自律神経によって支配されており、副交感神経が優位にあると漿液性のサラサラな唾液が多く分泌され、交感神経が優位にあると少量の粘度の高い唾液が分泌されます。

では、唾液は口腔内でどのような役割を担っているのでしょうか。まず、大切な役割として、食べることを助ける働きが挙げられます。唾液と食物が混じり合い、唾液中の味成分が溶け出すことで、舌や口腔粘膜などに存在する味蕾という組織が味成分の情報を受け取ることができます。そして、その情報が脳へ伝わることで味を感じます。

また、唾液に含まれる粘液性の糖タンパク質は、食物をなめらかにし、その粘り気で硬い食べ物などの刺激から口腔や食道の粘膜を保護する作用があります。そして、唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素が、でんぷんの一部を分解します。

むし歯を防ぐことも唾液の重要な役割です。唾液は、歯の表面に被膜をつくります。唾液成分のスタテリンは歯表面のハイドロキシアパタイトと結びつき、歯のエナメル質を修復し、再石灰化するとされています。これによって、むし歯ができにくくなり、歯を丈夫にするそうです。

この他に、pH値をほぼ中立に保つph緩衝作用、口腔内を清潔に保つ洗浄作用、病原微生物や細菌の繁殖を防ぐ抗菌作用、細胞の新生や神経の成長を促し全身を若々しく保つ作用などがあるといわれています。

注意したいのはドライマウスです。ドライマウスとは、加齢や薬の副作用、ストレス、糖尿病、口呼吸などによって唾液の分泌が低下したり、唾液が蒸発しやすくなったりして口の中が乾燥することをいいます。そのような状態が続くと、舌がひび割れる、口の中が痛む、口臭、味覚異常などのさまざまな症状が現れ、むし歯や歯周病などの原因にもなるといわれています。気になる症状がある人は、まず歯科を受診して、適切な治療を受けることをおすすめします。(監修:健康管理士一般指導員)


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