インドで信仰されているヒンドゥー教の特徴は? 食規定の原則は「牛肉・豚肉を食べないこと」

ヒンドゥー教の信徒は、インドやネパール、スリランカ、インドネシアに多く、世界で3番目に信者の多い宗教とされています。特にインドは、国民の約80%がヒンドゥー教を信仰しているといわれており、インドを中心として文化や価値観に大きな影響を与えてきました。今回は、ヒンドゥー教の起源や特徴、食規定についてみていきます。

紀元前1500年ごろにインドの北西部からアーリア人が先住民を征服し支配する中で、ヒンドゥー教の元となったバラモン教が生まれました。バラモン教は、日本の神道と同様に開祖を持ちません。自然現象を神として敬い、儀式によって自然の神々を祭ることで自然災害を免れ幸福がもたらされると信じ、バラモン教の経典ヴェーダをつくりました。

また、先住民族に稲作技術を学び農耕が安定してくると、「ヴァルナ」というカースト制度(身分制度)をつくりました。その後、権力と形式化した儀式を否定する仏教やジャイナ教などの宗教が生まれ、バラモン教は衰退しますが、これに土着神や民間信仰が加わり大衆化して生まれたとされるのがヒンドゥー教の始まりです。

ヒンドゥーの語源は「インダス川やその流域」を表すペルシャ語で、のちにインドの人々を指すようになりました。ヒンドゥー教徒は、生前の善い行いや信心深さ、または悪い行いの多い少ないによって、転生後の生まれ変わりのカースト(身分)が決まるといわれています。これはカルマ(業)と呼ばれ、次の人生において受け継がれていきます。そのため、輪廻が続くことは「苦」だと考え、「生まれ変わって、また死ぬことを繰り返す輪廻から抜け出すこと」を願っているそうです。

ヒンドゥー教の食規定としては、すべての生き物に魂があることや輪廻転生を信じていることから、殺生を嫌い基本的には肉食をしません。特に牛は、神様の乗り物であり、神聖な動物と考えられ、牛肉を食することや屠殺することも禁じられています。さらに、浄・不浄の考え方から豚も不浄な生き物として豚肉を食しません。そのため、菜食主義の教徒には、動物性食品では卵のみ摂取する人が多くいるとのこと。中には、肉食をする人もいますが、鶏肉、羊肉、ヤギ肉に限定して食べているそうです。(監修:健康管理士一般指導員)


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