病院で処方される薬と薬局で買える薬の違いとは? 医薬品の分類と効果・リスク

配合されている有効成分の効果が認められていて、病気の治療や予防に使われる薬を医薬品といいます。医薬品は、大きく2つに分類されており、病院で処方されるものが「医療用医薬品」、薬局やドラッグストアなどで直接購入できるものが「一般用医薬品(OTC医薬品)」となります。では、それぞれの医薬品の成分や効き目、リスクはどのくらい違うのでしょうか。

まず、病院で処方される医療用医薬品は、病気に有効であること、つまりよく効くことが第一の目的です。1錠に1種類の有効成分しか含まれていませんが、その有効成分の量が多く、効き目を強くしてあります。また、医師が診断してから処方するので、それぞれの患者の症状に合った的確な薬をもらうことができます。リスクとしては、効き目が強い分、副作用などの危険もあるため、医師の指示に従って服用することが大切です。

薬局やドラッグストアなどで販売されている一般用医薬品は、医師の処方箋がなくても購入することができます。同じ症状を持つ不特定多数の人が対象となるため、第一に安全性が重視されています。1錠に複数の有効成分が含まれていますが、その有効成分の量は少なめになっているものが多く、医療用医薬品の約3分の1から半分くらいの強さになっているそうです。効き目が穏やかで副作用が起こりにくい代わりに、1つの薬で幅広い症状に対応できるのが特徴です。

しかし、一般用医薬品であっても人の体に働いて効能効果を発揮すると同時に、程度の差はあるものの、相互作用や副作用など何らかのリスクを併せ持っています。そのため、正しく使用した場合でも副作用が現れることもあります。そこで、2009年6月の薬事法改正によって薬の販売制度が変わり、現在では自分にあった薬を安心して使用できるように、リスクの程度に応じて、「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」の3つのグループに分類されています。

また、あわせて登録販売者制度が新設され、薬の販売に関する都道府県試験に合格した登録販売者がいる店舗では、第2類医薬品や第3類医薬品について販売したり、相談に乗ったりすることが可能になりました。これによって、服用に関して薬剤師の指導が必要な一部の品目を除き、今まで薬局・薬店でしか購入できなかった一般用医薬品が、スーパーマーケットやコンビニでも購入できるようになったのです。商品パッケージにも医薬品区分が明記されているので、購入者自らがリスクを見極めやすくなっています。

なお、医療用医薬品の中で、長期的に使われて安全だと判断されたことによって、一般用医薬品(OTC医薬品)として承認を受けた薬を「スイッチOTC」といいます。これまでの一般用医薬品に比べて高い効果を期待できる反面、誤った使い方をすると副作用も強く出る可能性があります。そのため、スイッチOTCのほとんどは、薬剤師が管理しているお店でしか購入できない第1類医薬品に分類されています。(監修:健康管理士一般指導員)


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