- Hobby&Culture2025/08/12 18:44
アニメ映画「Sky ふたつの灯火 − 前篇 −」が劇場公開、特別試写会に梶裕貴さん・コトリンゴさん・制作チームメンバーが集結

世界累計2.7億ダウンロードのゲーム「Sky 星を紡ぐ子どもたち」を運営する米国thatgamecompanyは、AnimeJapan2022でのプロジェクト発表から約3年を経て完成した“セリフの無い”物語を紡ぐアニメーション映画「Sky ふたつの灯火 − 前篇 −」を8月8日から公開している。映画の公開に先立ち、8月1日には、「thatgamecompany メディアラウンドテーブル 2025」および特別試写会「J−me SPECIAL PREVIEW 『Sky ふたつの灯火 − 前篇 −』」が開催された。「thatgamecompany メディアラウンドテーブル 2025」では、映画プロジェクトの概要について説明した他、映画公開を記念してサンシャインシティ60展望台「てんぼうパークCAFE」とのコラボ展開について紹介した。また、特別試写会では、日本限定劇場公開版の劇中ナレーションを務めた声優の梶裕貴さんと同エンドソングを制作した音楽家のコトリンゴさん、さらには同作のクリエイティブチームのメンバーが登壇し、作品にかける想いを語ってくれた。

thatgamecompanyは、世界中の人々のつながりを刺激する、時代を超えたインタラクティブなエンターテインメントを創造することを目的としたゲームスタジオ。ビデオゲームで可能な感情体験の幅を広げ、あらゆる年齢、文化、背景を持つ人々に親しみ、価値をもたらし、愛されるようにすることを目指している。2006年の設立以来、これまでに「flOw」「Flowery」「風ノ旅ビト」「Sky 星を紡ぐ子どもたち」の4作品をリリースし、多数のアワードで高い評価を獲得している。特に2019年から配信開始したソーシャルアドベンチャーゲーム「Sky 星を紡ぐ子どもたち」は、“言葉を越えて心でつながる”、“感情を体験するアートとしてのゲーム”というコンセプトが多くのプレイヤーの心をつかみ、ダウンロード数は世界累計2.7億を突破している。
そして今回、「Sky 星を紡ぐ子どもたち」の世界の原点を描いた二つのパートからなるアニメーション作品の前編となる、「Sky ふたつの灯火 − 前篇 −」が8月8日から日本限定で全国劇場公開される。公開に先立ち、8月1日に行われた「thatgamecompany メディアラウンドテーブル 2025」には、同作のクリエイティブチームのメンバーが出席し、映画プロジェクトの概要やサンシャインシティ60展望台「てんぼうパークCAFE」とのコラボ展開について説明した。

オーディオデザイナーでジャパン・ブランド・リードの水谷立氏は、「Skyのアニメーション映画化プロジェクトは、2022年の東京ゲームショーで発表された。映画の舞台となるのは、はるか昔のSkyの世界。かつて栄華を誇った王国が、なぜ滅び、いかにして、希望の灯が星の子どもたちへと継がれることになったのか。ゲームリリースから6年、ゲーム本編では語られることのなかった真実が、ついに解き明かされる」と、映画ではゲームの世界のはじまりの物語が描かれるという。「映画のストーリーは、ゲーム内のシアターにおいて、シーズンイベントと連動する形でチャプター形式で順次公開されているが、日本限定で公開される劇場版では、特典のメイキング映像に加えて、Skyスペシャルサポーターで声優の梶裕貴さんによるナレーションと音楽家のコトリンゴさんによるエンドソングが追加され、Skyの世界をより深く感じられる作品に仕上がっている」と、劇場での特別な映画体験をアピールした。

thatgamecompany クリエイティブ・ディレクター兼CEOのジェノヴァ・チェン氏は、「今回の映画は、2022年のプロジェクト発表から完成までに約3年の歳月がかかったが、Skyのリリース6周年というベストなタイミングで公開できたと感じている。映画はゲーム内のバーチャルシアターで、チャプター毎にストリーム配信されており、全世界のプレイヤーと一緒に鑑賞することができる。このシアターを通じて、世界的な映画祭に参加しているようなワクワク感を提供していく」と、映画プロジェクトに込めた想いを語る。「また、Skyはゲーム内でキャラクターが言葉を発しないため、映画でもセリフがないのだが、今回の劇場公開版ではナレーションとしてSkyスペシャルサポーターの梶裕貴さんを迎えることができ、とてもうれしく思っている。ぜひ日本限定で公開される劇場版を楽しんでほしい」と、日本での劇場公開が実現したことに目を細めていた。

この劇場公開を記念して、サンシャイン60展望台「てんぼうパークCAFE」とコラボし、8月1日から21日までの期間限定で「ふたつの灯火ドリンク」を販売する。コラボドリンクは、「マナティのひんやりクリームフロート」と「マナティのもちもち白玉フルーツポンチ」の2種類。いずれも映画の世界観を表現した特別なドリンクとなっており、劇中の印象的なシーンをモチーフに、見た目にも味わいにもこだわって仕上げている。

「マナティのひんやりクリームフロート」は、マナティと子どもがたどり着いた、幻想的な神殿のワンシーンをイメージした一杯。ひんやり涼しい幻想的なブルーのドリンクに、バニラアイスとキラキラ光る金平糖をトッピング。夏にぴったりなカルピスベースのデザートドリンクとなっている。「マナティのもちもち白玉フルーツポンチ」は、カラフルなテントが立ち並ぶ、かつての王都のワンシーンを再現。青空をイメージした爽やかなラムネソーダに、もちもち白玉とカラフルなフルーツがたっぷり入った、見た目も楽しい一杯となっている。また、コラボドリンクを注文した人には、各ドリンクのイメージにあわせてデザインされた、ここでしか手に入らないコンセプトアートと描き下ろしイラストがセットになったオリジナルステッカーを1枚プレゼントする。

そのほか、カフェ店内では映画の印象的なシーンをじっくりと眺められるポスターの展示や、「てんぼうパーク」ならではの絶景をバックに、空飛ぶ星の子どもたちと一緒に写真が撮れるフォトスポットも用意している。カフェ開催期間中には、Sky公式SNSをフォローしてハッシュタグ #ふたつの灯火ドリンク をつけて、ドリンク写真を投稿すると、抽選で合計10名に公式映画グッズが当たるフォトキャンペーンも実施中とのこと。

メディアラウンドテーブルの終了後には、池袋HUMAXシネマズ・シネマ2で、特別試写会「J− me SPECIAL PREVIEW 『Sky ふたつの灯火 − 前篇 −』」が行われた。試写会では、映画の上映に先立ち、劇場公開版のナレーションを担当した声優の梶裕貴さんとエンドソングを手がけた音楽家のコトリンゴさんが登場。Skyのスペシャルサポーターも務めている梶さんは、「僕自身、『Sky 星を紡ぐ子どもたち』のゲームを長くプレイしていて、スペシャルサポーターとして作品も応援しているが、アニメ映画化が発表されたときには少し不安もあった。Skyの世界には言葉がなく、その中でいろいろな人とコミュニケーションが取れるのが魅力なので、映画ではどうなるのかドキドキしていたが、ゲームの世界観が見事にアニメで再現されていると感じた」と、ゲームファンも納得の作品に仕上がっていると絶賛していた。

コトリンゴさんは、「私はSkyの詳しいストーリーは知らないまま映画を見させてもらったが、これから何が起こるんだろうと、ワクワクしながら作品を楽しむことができた。エンドソングの制作にあたっては、見終わった人が作品にいろいろな思いを馳せながら、この世界にまだ浸っていたいという気持ちを、そっと包み込んであげられるような音楽が届けられたらいいなと考えた」と、エンドソングの制作秘話を語ってくれた。

劇場公開版のナレーションを務めたことについて梶さんは、「セリフがないゲームが原作のアニメということで、自分の出番があるとは思わなかったが、今回ナレーションとして参加させてもらうことができた。ナレーションでは、とにかく映画の世界観を邪魔しないように心がけた。必要最低限の情報を伝えつつ、どこまで自分の思いを込められるかを考えた」とコメント。「この映画は、ストーリーはもちろん映像も音楽も含めて、心が浄化されてエネルギーをもらえるような作品になっているので、劇場のスクリーンでぜひ見てほしい。そして、見終わった後の気持ちを周りの人に伝えていってもらえたらうれしい」と、劇場公開をきっかけにSkyのファンがさらに広がることを願っていた。

ここで、劇場公開版「Sky ふたつの灯火 − 前篇 −」の本編と特典映像が上映された。同作は、異なる時代を生きた2人の子どもたちの交差する宿縁と、終わりゆく世界の命運を左右する重大な選択を描く、2つのパートからなる物語となっており、本編ではセリフを一切用いず、視覚と感情に訴える表現によって、「悲しみ」「癒し」「許し」という普遍的なテーマを描き出す。年齢や国境、言語の壁を越え、すべての人々の心に深く響く作品となっている。
映画の上映後には、同作のクリエイティブチームのメンバーによるトークセッションが行われた。エグゼクティブプロデューサーのジェノヴァ・チェン氏は、「映画の最初期バージョンでは、声を入れようとチャレンジしたこともあった。しかし、Skyの登場人物はみんなマスクをつけているので、マスクをしながら会話をしていることがどうしてもしっくりこなかった。そこで、最終的にはセリフは入れず、映画の中の唯一の“声”でもある音楽の表現を重要視することにした」と、当初は映画にセリフを入れる構想もあったと明かす。

プロダクションデザイナーのセシル・キム氏は、「Skyのアニメ映画化にあたっては、他の作品にはない独自のスタイルやカラーを実現したいと考えた。これは簡単なチャレンジではなかったが、作品を通じて感情を共有するという今までのスタイルを変えることなく、ゲームをプレイしている人たちの没入感を壊さないように、Skyの世界観を表現することに集中した。その結果、当社独自のカラーとして、まるで絵本のようなSkyの世界をアニメで再現する方法を見つけることができたと思っている」と、今までにない新たなアニメ表現を追求したと話していた。

音楽を担当したケヴィン・ペンキン氏は、「セリフのない映画の中で、音楽を通じてどんなことを伝えていけばよいのか迷い、監督とは毎週のようにミーティングをしていた。また、映画ではエモーショナルな音楽だけでなく現実的な音楽も作っていく必要があり、そのバランスをとるのも難しかった。特に最初の頃は、劇伴音楽というよりもゲーム的な音楽を作っていたので、映画のシーンに合わせて盛り上げたり、曲を長くしたり短くしたりなど劇伴音楽の構造に対応するのは大きなチャレンジだった」と、様々な障壁を乗り越えながら音楽制作に取り組んだと振り返った。

監督を務めたエヴァン・ヴィエラ氏は、「この作品の監督としての私の使命は、ゲームの世界観を壊さずに、それをどうやってアニメの中で表現するかということだった。話したいことや見せたいことがたくさんあったが、それをいっぺんに出してしまうと、本当に伝えたいことがぼやけてしまう。そのため、今回の映画では、登場するキャラクターが感じていること、考えていること、思っていることを、セリフを使わずにどのように表現するかに専念した。そして、そのキャラクターが感じていることが、映画を見ている人それぞれの心と重なるように意識した」と、作品に込めた想いを熱く語った。

プロダクションデザイナーの田邊裕一朗氏は、「私は、Skyをリリースした初期段階からゲームの開発に携わってきた。この経験を踏まえて、映画制作では、ゲームをプレイしている人たちがアニメを見たときに、違和感なくゲームと同じ世界を体験してもらえるように心がけた。監督には、キャラクターのマスクは取っちゃダメ、口を入れちゃダメ、マナティに目をつけちゃダメなど、無理難題をいってたくさん困らせてきたが、監督の努力と音楽の力のおかげで、セリフがなくても、見る人を感動させられる作品が完成したと思っている」と、ゲーム開発者の目線からSkyの世界観には徹底的にこだわったと話していた。

最後にチェン氏は、「現在、『Sky ふたつの灯火』の後編の制作も進めているが、様々な試行錯誤を経て、私たちが本当に満足するエンディングのビジョンがようやく見えてきた。今回公開する前編と、その続きとなる後編も含めて、物語の全貌を届けられる日を楽しみにしている」と、映画後編の制作も鋭意進んでいるので期待していてほしいとアピールした。
thatgamecompany=https://www.thatskygame.com/ja
アニメ映画「Sky ふたつの灯火」特設サイト=https://bit.ly/TheTwoEmbers_JP_PR
サンシャイン60展望台 てんぼうパーク=https://sunshinecity.jp/observatory/
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