- マイライフストーリー2025/05/14 22:06
「ラクトフェリン」の製造量において世界トップシェアの森永乳業が「免疫機能の維持」に関する機能性表示食品の届出受理

ラクトフェリンは牛乳から発見されたタンパク質の一種で、鉄と結合する性質を持つことから鉄由来の薄いピンク色をしている。ヒトにおいては、出産後の間もない時期に分泌される初乳に豊富に含まれている。また、環境中の異物にさらされる眼、鼻、口などの粘膜を覆っている外分泌液(涙液、鼻汁、唾液など)にも存在する生体成分で、生体内の多くの細胞がラクトフェリン受容体を発現している。
森永乳業は育児用ミルクの研究開発を進める中、ラクトフェリンに注目し60年以上にわたり研究、製造、食品への応用を進めている。ラクトフェリンは牛乳(生乳)にも含まれているが、熱に弱く、抽出が困難といわれていた。しかし、同社ではラクトフェリンを本来の性質を保持したまま高い純度で抽出する技術と、変性しない殺菌技術の開発に成功し、1986年には世界で初めてラクトフェリン入り育児用ミルクを発売した。
そして今回、ラクトフェリンを機能性関与成分とした「免疫機能の維持」に関する機能性表示食品の届出が、消費者庁に受理されたという(届出日:2月26日、届出番号:J1218)。なお、ラクトフェリンを機能性関与成分とした「免疫機能の維持」に関する機能性表示食品については、今回の届出受理が1例目となる。
機能性関与成分名はラクトフェリン(200mg)。表示しようとする機能性として、同品にはラクトフェリンが含まれる。ラクトフェリンはpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)の働きを助け、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されている--としている。
同社はこれまでにも、ラクトフェリンの「空気の乾燥に伴う一時的なのどの乾燥感を軽減」する機能を表示した、日本で唯一(2025年5月時点)の「のど」を部位とする機能性表示食品の届出が受理されている(届出日:2024年5月10日)。
これら2つの機能の健康価値を掛け合わせることによって、ラクトフェリンを活用した同社ならではの商品開発ならびに素材提供を進めていく考え。
現在、世界各地の企業が、ラクトフェリンを様々な食品に配合している。また、世界各地の研究者がラクトフェリンを様々な側面から精力的に研究している。こうした研究者との連携を通じて、ラクトフェリンの研究をさらに推進し、人々の健康に貢献していく考え。なお、同社は企業の中では、世界で最も多くラクトフェリンに関する研究論文を発表している(Elsevier社が提供するデータベース「SCOPUS」において“lactoferrin”で検索(2025年5月時点))。