塩野義製薬、冬の感染症に関する実態調査、生活者の約6割が「感染症に“慣れ”」、早期受診の認識と行動にギャップも

塩野義製薬は、男女1200人を対象に冬の感染症に対する意識や対策について調査を行った。この結果、生活者の約6割が感染症に「慣れ」を、約半数が感染症対策に「疲れ」を感じていることがわかった。また、約8割が発熱時に48時間以内の早期受診を認識している中、実際に風邪の諸症状を感じた際に医療機関を受診する人は約3割にとどまり、早期受診の認識と実際の行動にはギャップがあることが明らかになった。調査を監修した、なゆたの森病院 理事・病院長、佐賀大学 名誉教授の青木洋介先生は「高齢者や基礎疾患のある人は『早期治療』を心がけてほしい」、いとう王子神谷内科外科クリニック 院長の伊藤博道先生は「社会全体で感染症への慣れや対策への意識の薄れが感じられる」とコメントしている。

まず、感染症に対する意識を4段階(そう思う、ややそう思う、あまりそう思わない、そう思わない)で聞いた。感染症に「慣れ」を感じているかと聞くと、13.9%が「そう思う」、46.3%が「ややそう思う」と答え、全体の60.2%が感染症に「慣れ」を感じると回答。感染症対策に「疲れ」を感じているかと聞くと、13.0%が「そう思う」、36.1%が「ややそう思う」と答え、全体の49.1%が「疲れ」を感じると回答していた。年代別に見ると、「慣れ」も「疲れ」も40代(慣れ 67.0%、疲れ 54.0%)が最も高くなっている。

感染症に「慣れ」を感じる、または感染症対策に「疲れ」を感じると答えた833人にその理由を聞くと、「いつも何らかの感染症が流行っているような気がするから」(33.6%)、「次から次へと変異株がでてきているから」(32.7%)、「いつも何らかの感染症を気にしなければならなくなっているから」(27.0%)、「新型コロナ、インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、百日ぜきなどいろいろな感染症がでてきているから」(25.2%)が上位に挙げられたほか、おおよそ5人に1人は「感染症にかかることは普通のことだから(驚きはないから)」(21.5%)と回答した。

年代別に見ると、感染症に「慣れ」を感じ、感染症対策に「疲れ」を最も感じている40代は、おおよそ4人に1人が「感染症にかかることは普通のことだから(驚きはないから)」(26.8%)と回答し、感染症は普通のことだからと「慣れ」、その対策に「疲れ」を感じると回答した人の割合が他の年代に比べて高くなっている。

全員に、周囲の人が新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)に感染しても、へぇ~くらいの感覚で「驚きや心配はない」か、4段階(そう思う、ややそう思う、あまりそう思わない、そう思わない)で聞いた。すると、11.0%が「そう思う」、41.4%が「ややそう思う」と答え、全体の約半数(52.4%)が、新型コロナ感染に対し「驚きや心配はない」と回答した。

感染症への「慣れ」や感染症対策に「疲れ」が見られる今の日本、社会全体として新型コロナに対する「緊張感が薄れている」と感じるか、4段階(そう思う、ややそう思う、あまりそう思わない、そう思わない)で聞くと、27.4%が「そう思う」、44.7%「ややそう思う」と答え、全体の72.1%が新型コロナに対する「緊張感が薄れている」と回答していた。年代別に見ると、70代以上は緊張感の薄れを感じると回答した人が85.5%と、最も多くなっている。

この冬の感染症対策について、コロナ禍(2020~2021年頃)と比較してどの程度行っているか聞いた。感染症対策全体としては半数が「コロナ禍ほどやっていない」(50.0%)と答えているが、個別の対策では「ソーシャルディスタンス」が59.1%と約6割、「屋内でのマスクの着用」(51.0%)や「人混みや混雑をさける」(50.8%)も約半数の人が「コロナ禍ほどやっていない」と答えている。逆に「外出時のマスクの着用」や「うがい」は「コロナ禍と変わらずやっている」(外出時のマスク 43.3%、うがい 42.3%)と回答した人が若干多くなっている。

一方、この冬、感染症にかかることに対する不安について4段階(とても不安、やや不安、あまり不安はない、全く不安はない)で聞くと、風邪 53.3%(とても不安 10.5%+やや不安 42.8%)、インフルエンザ 57.2%(とても不安 14.3%+やや不安 42.8%)、新型コロナ 58.7%(とても不安 16.1%+やや不安 42.6%)という結果になった。約6割が、インフルエンザや新型コロナへの感染に不安を感じていた。なお、新型コロナ感染への不安を年代別に見ると、70代以上は65.5%(とても不安 18.0%+やや不安 47.5%)が「不安に感じる」と回答し、全年代の中で最も高くなっている。

発熱、喉の痛み、咳、鼻水、倦怠感など風邪の諸症状を感じたとき、普段どんな行動をとるか聞いた。回答した人が多いのは「市販薬を飲む」(32.3%)、「外出を控え様子をみる」(31.5%)、「医療機関を受診する」(30.3%)、「インフルエンザや新型コロナなど、その時に流行している感染症を疑う」(27.5%)、「ただの風邪だと思う」(25.5%)の順となった。感染症にかかることに半数以上が不安を感じているものの、医療機関を受診する人は3割程度だった。医療機関を受診すると答えた人を年代別に見ると、「70代以上」(40.5%)や「65歳以上」(40.8%)では、受診すると回答した人の割合が約4割と高くなっている。

風邪の諸症状を感じたときに「医療機関を受診する」と答えなかった836人に、受診しない理由を聞いた。すると、「少々の発熱であれば家で寝ていれば大丈夫だと思うから」「市販薬を飲めばよいので」(同率25.5%)、「症状がひどくなるまでは、様子を見ればよいと思うから」(25.4%)、「受診の手間や時間がかかるから」(21.8%)と回答した人が多く、医療機関に行かない理由の上位に挙げられた。

医療機関を受診しない理由を年代別に見ると、20代と40代は「市販薬を飲めばよいので」(20代 20.4%、40代 27.3%)、30代は「受診の手間や時間がかかるから」(27.1%)、50代は「症状がひどくなるまでは、様子を見ればよいと思うから」(31.6%)、60代以降は「少々の発熱であれば家で寝ていれば大丈夫だと思うから」(60代 29.2%、70代以上 38.7%)と回答した人が多く、1番の理由となっている。

自身が発熱した際、「早期受診」のタイミングとは具体的にいつ頃と認識しているのか聞いてみた。すると、「風邪の症状や違和感を感じたタイミングや発熱しそうだと感じたタイミング(発熱前)」(23.6%)、「発熱当日」(28.7%)、「発熱翌日」(27.8%)など、約8割(80.1%)の人が発熱翌日までを早期受診のタイミングと答えた。

約8割が発熱時に48時間以内の早期受診を認識しているにもかかわらず、実際に風邪の諸症状を感じたときに「医療機関を受診する」と回答した人は3割程度にとどまり、現実とのギャップが生じていることが浮き彫りになった。

自身が新型コロナにかかった場合、重症化しやすい・重症化リスクがあると思うかを4段階(そう思う、ややそう思う、あまりそう思わない、そう思わない)で聞いた。すると、全体では41.0%(そう思う 10.0%+ややそう思う 31.0%)が「重症化リスクがある」と答えている。年代別に見ると、20代(42.5%=そう思う 11.0%+ややそう思う 31.5%)と60代(42.5%=そう思う 8.0%+ややそう思う 34.5%)の重症化リスクの認識が同数だった。一方、実際に重症化リスクが高いといわれる65歳以上では、50.0%(そう思う 11.3%+ややそう思う 38.7%)が「重症化リスクがある」と答えており、2人に1人しか自身の重症化リスクを認識していないことがわかった。

新型コロナには「高齢(65歳以上)」以外にも基礎疾患や生活習慣など、さまざまな重症化リスクがある。新型コロナにかかった際、どんな人が重症化リスクの高い人だと思うかと聞くと、「75歳以上のシニア層」(43.5%)と回答した人が最も多く、次いで「基礎疾患あり肺に持病を持っている人」(34.5%)、「基礎疾患あり糖尿病の人」(30.1%)と回答した人が多くなっている。75歳以上の重症化リスクが高いことは4割以上が認識しているが、「65歳以上のシニア層」の重症化リスクが高いことを認識している人は24.8%とおおよそ4人に1人、65歳以上の当事者でも30.9%だった。

なゆたの森病院 理事・病院長、佐賀大学 名誉教授の青木洋介先生

調査結果について、調査監修を務めた、なゆたの森病院 理事・病院長、佐賀大学 名誉教授の青木先生は、「今回の調査では多くの人が感染症、特に新型コロナやインフルエンザにかかることへの不安は感じつつも、その対策には“慣れ”、あるいは一種の“疲れ“を感じ、社会全体として緊張感が薄れていると感じている実態が明らかとなった。次から次へと出てくる新しい感染症や変異株の話題に頻繁に晒されてきたことも背景にあると思われる。65歳を超える高齢の人であっても、インフルエンザや新型コロナを疑った際、6割の人が医療機関を受診しない実態も明らかとなった。日本感染症学会からは、インフルエンザや新型コロナに対しては、早期治療が奨励されているので、特に高齢の人や基礎疾患のある人は、軽い症状でも早めに医療機関へ相談する方が安心」と、感染症は早期治療を心がけてほしいと訴えた。

いとう王子神谷内科外科クリニック 院長の伊藤博道先生

いとう王子神谷内科外科クリニック 院長の伊藤先生は、「最近、新型コロナにおいて、発熱などの症状があっても検査や受診を控えるなど、社会全体で感染症への慣れや対策への意識の薄れを感じる。受診時にコロナウイルス検査を希望しない人も多く見られる。しかし、65歳以上の高齢者ではコロナ感染後の死亡リスクがインフルエンザよりも依然高く、若年層においても強い倦怠感や呼吸器・神経系の後遺症によって、長期にわたり就業や日常生活に支障をきたす例が報告されている。感染対策疲れに加え、誤情報の拡散も危機感の低下につながっていると思う。発症後1~3日以内の早期検査と適切な治療は、重症化や後遺症の抑制につながる可能性があり、基本的な感染対策と併せて、その重要性を改めて社会全体で共有する必要があると考えている」と、感染症の早期受診への意識を社会全体で高めていく必要があると述べていた。

[「冬の感染症実態調査」調査概要]
調査時期:2025年12月12日(金)~12月14日(日)
調査方法:インターネット調査
調査対象:20~89歳の男女1200人
調査委託先:エクスクリエ
調査実施:クロス・マーケティング
調査監修:なゆたの森病院 理事・病院長、佐賀大学 名誉教授 青木洋介先生/いとう王子神谷内科外科クリニック・院長 伊藤博道先生
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある

塩野義製薬=https://www.shionogi.com/jp/ja/
なゆたの森病院=https://www.shiseikai-g.or.jp/
いとう王子神谷内科外科クリニック=https://itokc.jp/index.html


ヘッドライン

連載中コラム

健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!
マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー
健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!

マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー

 

カテゴリ