- Drink&Food2025/11/11 22:16
キリン、「キリン 氷結 mottainai ふじりんご(期間限定)」と「キリン 午後の紅茶 mottainai ふじりんごティー」を発売

キリンビールは、産直通販サイト「食べチョク」を運営する、ビビッドガーデンと、初の協働商品となる長野・青森産の規格外「ふじりんご」を使用した「キリン 氷結mottainai ふじりんご(期間限定)」を、11月18日から発売する。また、キリンビバレッジは「キリン 午後の紅茶(以下、午後の紅茶)」ブランドから、同様に規格外「ふじりんご」を使用した「キリン 午後の紅茶 mottainai ふじりんごティー」を12月2日に発売する。11月4日に行われた新商品発表会では、長野県・青森県産ふじりんごのモッタイナイ果実を使用した「キリン 氷結mottainai ふじりんご」と「キリン 午後の紅茶 mottainai ふじりんごティー」の特長や、ビビッドガーデンと協業の背景、ふじりんご農家を交えて今回の新商品ができるまでの経緯や生産者が抱える課題などについて紹介した。

「当社では、規格外果実の活用でフードロスを削減し、全国の特産果実でおいしいチューハイを製造・販売。この売上の一部を果実農家へ寄付する『モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト』を展開している」と、キリンビール 執行役員 マーケティング部長 今村恵三氏が、同社が行うフードロス削減および農家支援の仕組みについて語る。「『モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト』の商品や取り組みに共感してくれた消費者は約536万人(キリンビール推計(日本の人口にインテージ SCIの購入率を乗じて算出))に達した」と、同プロジェクトを通じて、多くの消費者がフードロスを考えるきっかけになったり、日本の果実農家を支援したいという気持ちを持つようになったと訴える。「これまでのフードロス削減量は約86t、協力してもらった農家の数は約480人、寄付金総額は約2300万円を予定している」と、「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」の成果について言及する。「横浜特産『浜なし』を提供してくれた農家では寄付金を苗木の購入等に活用。高知県『ぽんかん』を提供してくれた農家は、寄付金で糖度酸度計測機の購入等に活用している」と、農家の支援につながる取り組みが行われているのだと力説する。「こうした取り組みが評価され、食品等持続的供給推進機構(農林水産省協賛)主催の第13回食品産業もったいない大賞『審査委員会 審査委員長賞』を受賞した」と、「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」に協力してくれた多くの人々のおかげで高い評価を得るに至ったのだと語っていた。

「今後は、プロジェクトの拡大とともに、未だに多くの規格外品が世の中にあることを知った。もっと多くのフードロスを削減し、農家を支援したいという想いが強くなった」と、「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」を企業横断型の取り組みへと進化させるべく、今回、食べチョクとのコラボ商品の発売が決定したのだと発表した。「当社の氷結ブランドは商品を通じた全国の消費者接点の創出に強みを持つ。一方、食べチョクは全国の農家とのつながりや作り手の想いを伝達している。今回の協業を機にこれまでにない規模感で規格外果実の探索・商品化が可能になる」と、今回のコラボによって、「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」のステージが一段階アップするのだと強調する。「老若男女問わず幅広い消費者においしく社会貢献できる選択肢が身近になってほしいという想いから、氷結ブランドと食べチョクに加えて、午後の紅茶ブランドとのコラボも実現した」と、3社協業による価値創造を行っていくという。「食べチョクでは、産地と消費者の接点創出とモッタイナイ果実の探索や供給を担ってもらう。午後の紅茶ブランドでは、幅広い世代の消費者接点やCSV取り組みの実施。氷結ブランドでは、『氷結mottainai』商品を通じて、果実の美味しさを活かした商品開発やプロジェクトの拡大をリードしていく」と、3社でフードロス削減とモッタイナイ果実の価値創造を行っていくのだと語る。「そして、『モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト』の目標は、2027年までにモッタイナイ果実を年間250t削減。プロジェクト参加の消費者は1200万人、生産者は100軒にまで増やす」と、仲間を増やしながら、持続可能な社会を目指していくのだと訴えた。

「氷結ブランドは、スッキリとした美味しさですべての消費者の今日を明るくすることをブランドパーパスに掲げている」と、キリンビール マーケティング部 氷結ブランドマネージャー 資逸清亮氏。「氷結は誕生以来、果実のみずみずしいスッキリとした美味しさを提供してきた。様々な消費者や社会のニーズに寄り添い、RTD(Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲めるアルコール飲料)市場の活性化を目指す」と、氷結ブランドについて紹介する。「『氷結mottainai』は、若年層からの人気・コンセプトへの共感が高く、購入を後押ししている」と、「氷結mottainai」は通年品に比べて若年構成比が高く、若年層は商品に対する好感が高いこともわかっていると述べる。「そして今回、食べチョクとの初コラボで、異なる産地の農家とつながり生まれた商品『キリン 氷結mottainai ふじりんご』を発売する」と、食べチョクとのコラボによって誕生した商品なのだと強調する。「『キリン 氷結mottainai ふじりんご』では、長野・青森産のふじりんごを活用。複数産地のモッタイナイ果実を使用する」と、食べチョクとのコラボによってシリーズで初めて複数産地のモッタイナイ果実を活用することができたと目を細める。「食べチョクとの協働によって、複数産地の農家との協働や農家支援の強化、規格外果実の価値化が図れると考えている」と、食べチョクとのコラボで、さらなる可能性が広がるのではないかと力説する。

「『キリン 氷結mottainai ふじりんご』は、ふじりんごのシャキッとジューシーで、甘みと酸味のバランスが良い味わいが感じられ、満足感がありながらもスッキリとした美味しさが感じられる。色づきの悪さ・サイズ等の理由によって、おいしいのに廃棄されてしまう予定であった果実を使用。ふじりんごの直感的なおいしさが伝わるイラストやコピーをあしらったパッケージに仕上げた。特設サイトへ遷移する二次元コードを記載し、食べチョクとの協働も訴求している」と、11月18日から発売する「キリン 氷結mottainai ふじりんご」について紹介した。「『キリン 氷結mottainai ふじりんご』の発売によって、長野・青森産ふじりんごのフードロス削減量は約9.6t、販売数量は約21万ケース(350ml×24本換算)、販売による農家への寄付金は約480万円を目標としている」と、一本でも多く商品を手にとってもらい、フードロス削減やモッタイナイ果実の価値創造を図っていくと訴えた。

「午後の紅茶ブランドは、日本に紅茶文化を創造し、社会と消費者の毎日を豊かにすることをブランドパーパスに掲げている」と、キリンビバレッジ マーケティング部 午後の紅茶シニアブランドマネージャー 原英嗣氏。「午後の紅茶は本格紅茶のおいしさを届けてきたブランドで、紅茶カテゴリーNo.1(出典:インテージ SRI+(ドライ計/業態計/金額)2024年1月~12月)の売上を誇る」と、発売から40年近く経っても成長を続けているブランドなのだと胸を張る。「午後の紅茶では、アイスティー・ミルクティー活動や無糖紅茶への取り組みを通じて、日常生活における紅茶の飲みたくなる理由を強化。紅茶低関与層に向けたアプローチとして、紅茶の多様性を活かした新たな提案によって紅茶の魅力への気づきを創っている」と、紅茶の楽しみ方を広げる活動もブランドを通じて行っているとのこと。「2013年からはスリランカ紅茶農園の支援を開始。2021年から2024年は午後ティーHAPPINESSプロジェクトを実施した。2024年から2025年にはJAPAN BLEND&CRAFTを展開。そして今年から『モッタイナイ!を、おいしい!にプロジェクト』を通じて、モッタイナイ果実を使用した、フードロス削減・農家支援につながるキリングループ横断の新しい取り組みを行う」と、午後の紅茶ブランドを通じて社会貢献活動をこれからも積極的に行っていくとアピールした。

「12月2日から発売する『キリン 午後の紅茶 mottainai ふじりんごティー』は、ふじりんごのフルーティーな甘みと香りが際立ち、紅茶の爽やかな余韻につつまれる美味しさをとなっている。色づきの悪さ・サイズ等の理由によって、おいしいのに廃棄されてしまう予定であった果実を使用。農家のこだわりが詰まったふじりんごの美味しさと、コンセプトが直感的に伝わるパッケージとなっており、特設サイトへ遷移する二次元コードも記載する。食べチョクとの協働も訴求している」と、「キリン 午後の紅茶 mottainai ふじりんごティー」の概要について紹介。「『キリン 午後の紅茶 mottainai ふじりんごティー』の発売によって、長野・青森産ふじりんごのフードロス削減量が約3.9t、販売数量が約20万ケース(400ml×24本換算)、販売による農家への寄付金が約480万円を目標としている」と、目標を達成したいと意気込む。「午後の紅茶ブランドは、若年層との強い接点を持ち、生産者と未来を担う子どもたちをつなぐイベントを開催する予定」と、「午後の紅茶mottainai」を通じて、若年層や子どもたちと農家との接点を創出していきたいと話す。「そして、同じ志を持つ企業と共に、『モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト』をさらに発展させていきたい」と、国産素材の美味しさを楽しめるフルーツティーで、フードロスを減らす選択につながる社会の実現を目指していく考えを示した。

この後、ふじりんご生産者である長野県・青森県の農家を交え、20~30代の未来を担う世代の人々による、同プロジェクトへの強い想いを語るトークセッションを行った。

はじめに、新商品のフレーバーである「ふじりんご」を見つけた経緯についてのトークを実施。今回の新商品で使用している「ふじりんご」について、ビビッドガーデン 執行役員 新規事業開発責任者 松浦悠介氏は、「全国1万軒以上の生産者と共に事業を運営している中で、リンゴ農家からのロスについての声が多く挙がっていた。一方で甘みと酸味のバランスが良く香りもしっかりあるメジャー品種であるため、社会課題の解決と味わいの両面で最適と考え、広範にロスを集めていけるように工夫し、当社の全国のつながりから、長野と青森といった複数の地域を束ねることができた」と説明する。

ふじりんごの特徴について、RED APPLE 取締役 吉川和亨氏は、「ふじりんごは様々な産地で、一番生産されている品種。甘さと酸味、両方ともバランス良くて、りんごの王道ともいえる品種となる。当園でも6割近くがこの品種で、贈答用としても一番人気となっている」と、りんごの品種の中でも人気が高いのがふじりんごなのだとアピールする。また、安曇野ファミリー農産 専務取締役 中村隆一氏も、「ふじりんごはお歳暮などの贈答品として人気があるため、大きさや色付きがとても大切となる。りんごは日光が当たると色がつくため、周りの葉っぱを1枚、1枚ずつ取る作業や、りんごを半回転させる作業など、一つひとつ丁寧に行っている」と手間暇かけて育てていると述べていた。

規格外の原因について聞かれると、中村氏は「他の品種に比べてふじりんごは規格外が多い。最後に収穫する品種のため、台風などの自然災害、病気など様々な被害にあう。また、鳥も美味しいりんごを知っているため、鳥食いの被害も多い」と規格外が出やすい品種なのだと訴える。吉川氏は「ふじりんごは、そもそもきれいなリンゴを作ること自体、難しい品種でもある。近年は気候変動も、毎年異例尽くしなので、より栽培の難しさにつながってる。しかも生産している量が多い品種でもあるため、その分規格外品も多くなってしまう」と、昨今の気候変動などによって規格外品は増加傾向にあるのだと語っていた。
規格外品の量について中村氏は、「多い年で全体の約2割、約20トン、個数にすると約6万個を廃棄などせざるを得ない年もある。どうにかしたいとずっと思っていたが、農家個人で解決するのはとても難しかった」と、りんご農家が抱える課題について教えてくれた。

規格外になってしまうふじりんごの話を受け、キリンビール マーケティング部 氷結ブランド担当 當麻汐音氏は、「食べチョクの協力によって当社が想定していた以上の規格外品が集まり、氷結mottainaiだけでは救いきれない量であることがわかった。そこで、思いついたのが、午後の紅茶とのコラボだった。午後の紅茶チームも、元々この取り組みに共感してくれていたことに加えて、キリンビバレッジで最も多くの消費者を抱える午後の紅茶と組むことで、消費者にも農家にも喜んでもらえるのではないかと考えた。以前から、このmottainaiプロジェクトをさらに広げていきたいと思っていたこともあり、氷結だけではなく、キリングループを横断するアクションへ広げようと思った」と、新商品開発および午後の紅茶とのコラボ背景について説明してくれた。

今回、コラボの話を聞いたキリンビバレッジ マーケティング部 午後の紅茶ブランド担当 加藤華氏は、「私自身もこのプロジェクトに共感した一人なので、話を聞いたときは嬉しかった。午後の紅茶ならではの、チューハイとは違った消費者との接点を作れると思ったため、プロジェクトへの共感者を一人でも増やす、また果実の魅力を伝えるために全力で取り組みたいと思った」と、同プロジェクトへの熱い思いを語ってくれた。

「キリン 氷結mottainai ふじりんご(期間限定)」は、「ふじりんご」のシャキッとジューシーで甘みと酸味のバランスが良い味わいと、軽やかな炭酸感、スッキリとした後味を楽しめる商品。色づきの悪さ・サイズ等の理由によって、おいしいのに廃棄予定であった、長野・青森産「ふじりんご」の「モッタイナイ果実」を使用している(果汁0.3%)。
パッケージは、「氷結mottainai」のロゴとダイヤカットの果実のイラストを象徴的に見せ「今までにない新しさ」「社会にやさしいイメージ」が伝わるパッケージにした。「食べチョク」ロゴを掲載し、コラボ商品であることを伝達する。同取り組みの説明文と、特設サイトへアクセスできる二次元コードを裏面に配した。特設サイトで「氷結mottainai」の取り組み詳細や関係者コメントなどを紹介することで、同社の取り組み姿勢を伝えていく。
「キリン 午後の紅茶 mottainai ふじりんごティー」は、すっきり優しい飲み口の紅茶と、フルーティーな香りと甘みが特徴の「ふじりんご」を組み合わせ、こだわり素材のおいしさが楽しめるフルーツティー(果汁0.1%)。「ふじりんご」を使用したこだわりのフルーツティーを楽しみながら、フードロス削減・農家支援につながる特別な「午後の紅茶」となっている。売り上げ1本につき1円を日本の農家支援に活用する。
パッケージは、「モッタイナイ!を、おいしいに!」プロジェクトのコンセプトが伝わり、フルーツティーのおいしさが伝わるシンプルなパッケージとなっている。
[小売価格]
キリン 氷結mottainai ふじりんご(期間限定):オープン価格
キリン 午後の紅茶 mottainai ふじりんごティー:210円
(すべて税別)
[発売日]
キリン 氷結mottainai ふじりんご(期間限定):11月18日(火)
キリン 午後の紅茶 mottainai ふじりんごティー:12月2日(火)
キリンビール=https://www.kirin.co.jp
キリンビバレッジ=https://www.kirin.co.jp/softdrink
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