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多摩市と一橋大学、未来洞察による研究成果「2030年都市 3つの未来シナリオ」を発表、研究チームの学生が制作したアニメーションも公開

2022.08.03 20:14 更新

 東京都多摩市は、昨年11月1日の市制施行50周年を機に掲げたブランドビジョン「くらしに、いつもNEWを。」の実現に向けて、一橋大学データ・デザイン・プログラムと「2030年近未来の多摩市の都市像について」の協働研究をスタートした。そして今回、「未来洞察(フォーサイト)」によって導き出された研究成果「2030年都市 3つの未来シナリオ」を発表した。また、同研究チームの学生たちが企画制作し、今回の研究成果をデザイン・視覚化した、2030年の多摩市の近未来都市像を描いた約8分のアニメーション「2030年の都市:3つの未来シナリオ」も公開した。

 現在の日本の都市部では、少子高齢化、人口動態変化、気候変動、自然災害、環境問題などさまざまな問題を抱えている。都心に隣接する郊外地である多摩市においても、さまざまな都市の課題について積極的に取り組むことが急務となっている。そうした中で多摩市では、これからの自治体の「まちづくり」も、これまでの現状の課題解決や実積から考える「課題対応型」に加え、目指す「未来の多摩市」の都市像を描き、そこからバックキャストすることで、市の施策や事業の参考としていく「ビジョン型」を検討することが必要と考えたという。

 多摩市は、「未来洞察」という研究手法において先端事案を手掛ける第一人者である一橋大学(商学部・大学院経営管理研究科 鷲田祐一教授研究チーム)と昨年10月1日に締結した「多摩市未来洞察(未来シナリオつくり)調査研究に関する覚書」に基づき、協働し調査研究を進めてきた。その研究成果を学生たちが約8分のアニメーションとしてまとめたのが「2030年の都市:3つの未来シナリオ(協力:多摩市)」とのこと。

 これは、世界中の「未来の兆し=社会変化仮説」と「市の将来計画」を重ねることで、さまざまな市の活性化アイデアを創出し、その研究成果をアニメーション「2030年の都市:3つの未来シナリオ」としてまとめ、デザイン化=視覚化を行ったもの。

 「未来洞察」のアプローチによる1つ目の未来シナリオは、「『駅近』から『家近』へ」。これまでの“駅”を中心とした「郊外都市」が、“家近型”のまったく新しい職住一体型の生活圏として発展していく。アフターコロナの時代、ワークライフバランスの理想のまちを創出する。

 2つ目の未来シナリオは、「地域コマースのプラットフォームで街全体が公園に」。多摩市のさまざまな公共サービスをつなぎ、多様な市民活動参加を見える化し、応援していくEコマース。スマホにアプリをインストールし、市の公共サービス利用やボランティア参加することでポイントがもらえ、また使うこともできる。市内の公園をつないでオリエンテーリングすると「街全体が公園」のようなまちを創出する。

 3つ目の未来シナリオは、「多摩万博でオープンイノベーション」。アート、音楽、カルチャーイベント+産業展が街全体で開催。イベント名は「多摩万博(仮)」。日本版サウス・バイ・サウスウェストのように文化とビジネスがひとつになって新しいチャンスが生まれるまちを創出する。

 この「2030年の都市:3つの未来シナリオ」のアニメーションを通じて、市民、行政、企業が2030年の多摩市の在り方を「デザイン」として共有し、考え、広く議論していくために活用することで、より良い市政の実現を目指していく。

 具体展開は、7月23、24日の市制施行50周年イベント会場において、先行的に市民200人に「2030年の都市:3つの未来シナリオ」の視聴アンケートを実施。また、職員に向けては研修用動画素材として8月に視聴アンケートを実施、さらに市の次期計画の立案や地区活性化の推進会議など、市の主要計画やプロジェクトにおいて参考検討の素材として活用されていくことが決まっている。

多摩市=https://www.city.tama.lg.jp/
一橋大学データ・デザイン・プログラム=https://hddp.jp/
2030年の都市:3つの未来シナリオ=https://hddp.jp/movies/movie-06-jp/


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