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LIXIL、家族時間の変化と住まいに関する調査でコロナ禍で増えた家族時間や変化した"ファミリールーティン"を明らかに、ニューノーマル時代の暮らしに沿った住まいを求める人も

2021.01.19 19:44 更新

 昨年は、外出自粛やリモートワークの導入によって、おうち時間が伸び、暮らしも大きく変化を遂げた。その変化に寄り添い、LIXILは「おうち時間を幸せに」という想いから、昨年6月にウィズコロナ時代の新しい暮らし方・働き方に向けたリフォームアイディアを提案してきた。コロナ禍で人々が感じている暮らしの変化を明らかにするべく、今回、家族時間の変化と住まいに関する調査を実施した。その結果から、新たな“ファミリールーティーン”として、家族の習慣・約束が誕生していることや、そのルーティーンをほとんどの人が継続予定であることもわかった。このコロナ禍での暮らしが一時的なものでなくなっていることで、長期的な視点での住まいの改善を必要と感じている人も多くみられた。1月18日にオンラインで行われた発表会では、調査の実施背景や概要について説明した後、一級建築士事務所 Office Yuuの代表で、住宅リフォームコンサルタントの尾間紫氏に、同調査結果と、そこからわかるコロナ禍での暮らしの実態について解説してもらった。

 まず、LIXIL コミュニケーションズ&CR部門 ジャパンコミュニケーションズ部の真中理絵氏が、調査の概要について説明した。「今回の調査は、昨年の12月に全国の30~40代の既婚男女で同居家族あり(配偶者+子ども)、持ち家(マンション、戸建て)の800名に対し、インターネットで回答を得た」と、対象を絞り込んで調査を行ったという。「その結果、新型コロナウイルス感染拡大以前と比べて、家族の時間が増えたという人は、約4人に1人にあたる、23.5%だった。その人たちに聞いたところ、増えた時間の平均は1日あたり4.4時間という結果になった」とのこと。

 「家族とご飯を食べる回数については、新型コロナウイルス流行前と比べて、 約4人に1人(25.2%)の人が、増えたと回答し、増えたと答えた人に聞いたところ、平均で約4割増(39.3%)と回答した。また、家族でご飯を作る回数については、13.9%の人が増えたと回答し、増えたと答えた人に聞いたところ、平均で約3割増(29.9%)という結果になった。また、掃除の回数についても、27.7%の人が増えたと回答した」と、家族時間の増加にともない、家族と一緒にご飯を食べる回数や作る回数、また掃除の回数が増えたという人も多く見られた。

 この結果について尾間氏は、「リモートワークや外出自粛によって『おうち時間』が増えたことで、家族で過ごす時間も必然的に増えている。これからは、どこで何をして過ごすかが課題となってくる」と、おうちでの自身の居場所の確保や、そこで何をして過ごすかで充実度が変わってくると指摘する。LIXIL 開発営業本部 TH総括部 TH戦略部 ハウジング企画Gの冨平綾氏は、「コロナ禍によって、2人以上で料理が作れるキッチンの導入が増えてきた」と、外食がしづらいことから、料理の時間の充実を図る家族が増えていると述べていた。

 「有職者472名に、新型コロナウイルス流行前後での帰宅後に行っていることの順番について聞いた。1番目に『ご飯』と回答する人が多いという結果自体では、変化はあまりなかったが、1番に行うことが『ご飯』という人が42.6%から38.1%に減り、一方で、1番目に『お風呂』という人が17.8%から21.2%に増加している点で、変化が見られた。ウイルス対策の観点から、帰宅後のルーティンにも新しいスタイルが生まれているといえる」と、真中氏が調査結果を紹介。これについて尾間氏は、「新型ウイルス感染症予防のため、帰ってきたらすぐにお風呂に入るという傾向にあるようだ」と、付着したウイルスを洗い流したいと考える人が増えているのではないかと解説する。冨平氏は、「玄関からお風呂に直行できる動線を求めるニーズが増えている」と、リビングや寝室にウイルスを持ち込みたくないという声は高まっていると教えてくれた。

 「コロナ禍で増えた新しいファミリールーティン(家族での約束・習慣)については、1番多かった回答が『帰宅したら消毒』、次いで『定期的な換気』という結果になった。40%を超えるこの2トップ以外の項目も、7位までは20%超えとかなり高い結果となった。新しいファミリールーティンについては、約9割(89.9%)の人が今後も続けたいと回答した」と真中氏。

 尾間氏は、「回答は少ないが、『ベランダ・庭を活用するようになった』との回答は、コロナ禍で生まれた新しい動きでもある」と、これまではあまり注目されてこなかったスペースも活用している人がいることがわかった。冨平氏は、「通気しやすい間取りや空気の流れについての相談が増えている」と、換気に関する問い合わせが増加していると述べていた。

 「在宅勤務を導入している人232名に、実際におうちの中でテレワークを実施したことがある場所について聞いたところ、『自部屋』と『リビング』が40%越えと2トップで、次いで『書斎』の15.5%だった。中には、『ベランダ』や『お風呂』、『トイレ』で実施したことがあるという人も一定数みられた」と真中氏。

 「家族との時間が増えてきている中で、1人で過ごすスペースとして快適な空間について聞いた。 1位が『リビング(42.3%)』で、『自部屋(37.3%)』、『寝室(17.9%)』が続いた」と紹介。「また、『お風呂』『トイレ』『ベランダ』でテレワークを実施している人もいた」と、面白い結果もみられた。これについて尾間氏は、「『お風呂』『トイレ』『ベランダ』でテレワークしたことがある人がいるということは、それだけ一人になって集中できる空間づくりに苦慮していることがうかがえる」と、テレワークに最適なスペースが確保できていない人がいると指摘していた。

 「今の住まいに不満を抱え始めている人も多い中、住まいをより良くするために検討したい方法については、最も手軽な『家具の買い替え』や近年人気である『DIY』を抑え、『リフォーム(44%)』がトップという結果になった。具体的にリフォームできるならしたい場所については、1位『リビング(30.5%)』、2位『浴室(24.3%)』、3位『キッチン(22.3%)』という結果になった」と、真中氏が報告。これについて尾間氏は、「一時的な改善ではなく、長期的な視点で考えているものと推察される」と、リフォームを望む声が多い点について言及。冨平氏は、「抗菌ドアノブに変えたいといった問い合わせが増えている」と、感染予防を考慮したリフォームの問い合わせが挙がっていると述べていた。

 今回の調査を受けて尾間氏は、「コロナ禍でおうち時間が増えていることにともない、“ファミリールーティン”も変化していた。また暮らしが変わったことで、これまで気にならなかったおうちの新たな問題を感じている人も少なくなかった。このような状況が長期化する中、今後も定着していくだろうと思われる新たなルーティンもある。これまでも住まいの形は時代と共に変化し続けてきた。例えば、玄関でコートを脱いで収納できる玄関クロークは、花粉症の増加にともなって注目されるようになった。加えて玄関に手洗い場があれば、感染症対策としても有効となる。新しい暮らし方に合った住まいなら、家族全員が快適に生活できるのはもちろん、家族を守る大きな手段にもなる。リフォームでもニューノーマルな暮らしを快適化するアイデアはたくさんある。例えば、洗面所は浴室の近くにあるもの、というのがこれまでの常識だったが、ウイルスを家に持ち込まないためには玄関のすぐ近くにあると便利だ。手洗いの作りに関しても、センサーに手をかざすだけで吐水・止水ができる『タッチレス水栓』があればさらによい。非対面で荷物を受け取ることができる『宅配ボックス』などの導入も、これからは欠かせない」と、ウイルス対策に活用できる住設備をアドバイス。

 「また内窓を付けると防音になるだけでなく、断熱性能が向上するので、テレワークの問題のひとつになっている冬場の冷えも解消しやすくなる。テレワークにおいては、仕事に集中できるワークスペースの確保が不可欠だが、1平方メートルでも快適な空間にできる。例えば、押し入れやクローゼットなどの収納スペースを活用して、プチ書斎を作るなどのアイデアも良いのではと思う」と、これまで注目されていなかったスペースに目を向けることで、快適な空間を創り出すことができると説明する。「ストレス無くおうち時間を過ごすためには、リフレッシュするための空間も必要となる。コロナ禍で、おうちにこもってばかりの生活でメリハリがなくなり、ストレスがたまったり、気分転換の仕方を模索した人も多かったようだ。おすすめは屋外空間を見直すことで、ベランダや庭にウッドデッキを敷いたり、天気の良い日はワークスペースにするのも良いかもしれない」と、屋内にこもってしまうのではなく、太陽の光や風を感じられる屋外のスペースを上手く活用し、リフレッシュしてほしいと語っていた。

LIXIL=https://www.lixil.co.jp/


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