医療最前線

ティファナ・ドットコム、「AIさくらさん」開発責任者とメンタルドクターのSidow氏が対談、AIだからこそできるメンタルケアとは

2021.12.02 15:48 更新

 ティファナ・ドットコムは、同社が提供している人工知能(AI)接客システム「AIさくらさん」との対談シリーズ「未来ののびしろ」第三弾で、精神科YouTuberとして活躍するメンタルドクターのSidow氏と「AIさくらさん」の開発責任者である横山洋太取締役による「AIキャラクター×メンタルヘルス」をテーマにした対談を実施した。今回の対談では、コロナ禍において自殺者が増加しているという社会背景を踏まえ、メンタルヘルス領域におけるAIの可能性について意見を交わした。

 「AIさくらさん」は、業務負担を大幅に軽減・企業のDX推進をサポートし、業務自動化(RPA)やデジタル化、非対面でのリモート接客を実現するAI接客システム。ヘルプデスクをはじめとして、駅や商業施設のインフォメーション、受付などのシーンで導入が進んでいる。また、AIリモート接客に限らず、テレワークサポート、サイトの改善提案など幅広いシーンで活躍している。

 「『AIさくらさん』は、少子高齢化によって労働人口が減少していく日本において、AIがその担い手となり、働く人の業務負担を軽減することを目的として開発し、2016年10月にリリースした。従来のようなチャットや音声応答によるAIシステムではなく、キャラクターを登場させることで、誰もが気軽に利用しやすく、導入企業にとっても活用シーンをイメージしやすいAIシステムを目指した」と、ティファナ・ドットコムの横山取締役が「AIさくらさん」の開発コンセプトを紹介。「現在は、全国各地の300社以上の企業に導入され、ヘルプデスクや受付、案内係など、今まで人間が対応していた業務をサポートしている。その中で、メンタルヘルス領域におけるAIの可能性に着目し、2018年7月からメンタルヘルス機能を『AIさくらさん』に搭載。メンタルヘルス領域にも導入を広げつつある」と、心のケアにも対応できるよう機能を拡張したという。

 「私は、精神科医として働く中で、世間の精神疾患に対する偏見や誤解を解消するとともに、精神科への早期受診を訴えていくことが重要であると感じ、SNSやYouTubeを通じて精神科に関する情報発信を積極的に行っている」と、SNSの総フォロワーが10万人を超え、馴染みやすさとわかりやすさを重視した発信で注目を集めているメンタルドクターのSidow氏。「精神科では、患者一人の診察に非常に時間がかかり、医師の多くリソースがそこに費やされているのが実状。また、患者のパーソナルな部分に関わるため、精神的にも負担が大きく、診察する側の医師や看護師が病んでしまうケースもある。そこで、AIに患者の診察を任せることができれば、精神科医の負担は大幅に軽減されると考えている。そして、医師は、AIによる診察結果をもとに、本来の仕事である治療に専念できるようになる」と、精神科の医療現場にもAI活用が広がることに期待を高めていた。

 では、「AIさくらさん」のメンタルヘルス機能では、どのようなことができるだろうか。「『AIさくらさん』には、従業員のメンタルヘルスをチェックする機能が搭載されており、AIよる問診を受けることで、従業員本人も気づかない心の不調の兆候を見つけることができる。例えば、AIとの対話の中で、ネガティブな回答が多くメンタルヘルスに異常を感じた場合には、精神疾患の疑いありとして人事部や産業医に報告し、早期発見・早期治療につなげていくことができる」と、横山取締役がデモを交えながら説明。実際に「AIさくらさん」による問診を体験したSidow氏は、「AIさくらさん」にインプットされている本格的な問診内容のほか、うつ病だけでなく、不安障害やアルコール依存症など、精神疾患のさまざまな症状をチェックできる点について評価していた。

 「コロナ禍でテレワークに移行したことで、孤独の時間が増え、メンタルヘルスに不調をきたす人も増えている。以前のように出社して顔を合わせていれば、周りの人が異変に気づくこともあるが、オンライン会議ではそれも難しくなり、メンタルヘルスの状態が全く見えない状況になっている」と、横山取締役は、コロナ禍の影響でメンタルヘルスの問題はさらに深刻化していると指摘。「『AIさくらさん』は、オンラインで気軽に問診ができ、継続的にデータを取得し学習していくため、テレワーク中の従業員のメンタルヘルスケアにも対応できる」と、在宅勤務を続けている従業員の心のケアもキャッチアップすることができると強調した。

 Sidow氏は、「コロナ禍の中で、日本でも自殺者が増加していることに危機感を抱いている。とくに、若い人の自殺者が増加傾向にあることは、非常に憂慮すべき問題だと感じている。少子高齢化が進む日本において、次の世代を担う若者が心の病で自殺してしまうという現状を、何とか変えていかなければいけない」と、若年層のメンタルヘルスケアが急務の課題になっていると訴える。「『AIさくらさん』は、キャッチーなキャラクターなので、デジタルネイティブな若者世代にも馴染みやすいと思う。メンタルの問題は、親や友達にも相談しにくいが、『AIさくらさん』というキャラクターを通すことで、自分が抱えている悩みや不調を素直に伝えられるようになるのではないか」と、若者層にこそ「AIさくらさん」のメンタルヘルス機能を活用してほしいと述べていた。

 横山取締役は、メンタルヘルス領域での今後の展開について、「会社に入って1~2年で体調を崩し、辞めてしまう若者も増えている。これは、自分のやりたいことと、仕事の内容がミスマッチを起こし、メンタルがやられてしまうことが要因の一つだと考えている。そこで今後、企業の採用面接に対応できる機能を『AIさくらさん』に搭載することを検討している。『AIさくらさん』が一次面接を担当することで、常に一定の採用基準のもとで評価を行い、初期段階でのミスマッチを防止できる」との考えを示した。Sidow氏は、「新入社員にとって、入社前のイメージと入社後の現実にギャップがあると、メンタルの大きな負担になる。このギャップがなくなれば、メンタルへの負担が少ない職場環境の中で最高のパフォーマンスを発揮することができると考えている」と、「AIさくらさん」のメンタルヘルス領域でのさらなる進化に期待を寄せていた。

ティファナ・ドットコム=https://tifana.ai/
AIさくらさん対談シリーズ「未来ののびしろ」=https://tifana.ai/dialogue
メンタルドクター Sidow氏YouTubeチャンネル=https://www.YouTube.com/channel/UCUhjs8qOXAHqOBiPyfUM2vQ


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