医療最前線

島津製作所、新型コロナウイルス感染症変異株(L452R、E484K)検出試薬キットを発売、デルタ株など変異株スクリーニングのPCR検査に貢献

2021.07.21 13:06 更新

 島津製作所は、7月14日にL452R、E484K変異を持つ新型コロナウイルス感染症変異株をPCR検査で検出する「L452Rプライマー/プローブセット」「E484Kプライマー/プローブセット」(いずれも研究用試薬)を国内で発売した。両製品は「新型コロナウイルス検出試薬キット」(研究用試薬、昨年4月発売)をベースにしており、特定の変異部位を唾液や鼻咽頭拭い液などの検体から直接検出することが可能となっている。

 今年5月に発売した「新型コロナウイルス変異検出コアキット」(研究用試薬)と各変異を検出するプライマー/プローブセットを合わせて使うことで、煩雑な核酸(RNA)の抽出・精製工程が不要で、検査に要する人手を削減でき、2時間以上かかっていた検査を約1時間に短縮できる。また、手作業が少なくなるため、人為的なミスの防止にもつながる。島津製作所は5月下旬から一部の検査機関に「L452Rプライマー/プローブセット」「E484Kプライマー/プローブセット」を提供してきたが、今回量産体制が整ったので正式に発売を開始する。

 デルタ株(旧呼称:インド株)やイプシロン株(旧呼称:カリフォルニア株)が有するL452R変異部位は「免疫から逃れやすくなるとともに、感染力が増している可能性」が指摘されている。ベータ株(旧呼称:南アフリカ株)やガンマ株(旧呼称:ブラジル株)、シータ株(旧呼称:フィリピン株)が有するE484K変異は「従来株に比べて免疫やワクチンの効果を低下させる可能性」が指摘されている。島津製作所は5月にアルファ株(旧呼称:英国株)とベータ株(旧呼称:南アフリカ株)が有するN501Y変異を検出する「N501Yプライマー/プローブセット」(研究用試薬)を発売した。今後も新たな変異株の出現に対応した研究開発を続けていく考え。

 なお、「L452Rプライマー/プローブセット」および「E484Kプライマー/プローブセット」は研究用試薬とのこと。医薬品医療機器法に基づく体外診断用医薬品あるいは医療機器として承認・認証等を受けていないという。治療診断目的およびその手続き上での使用はできないとのこと。同製品の使用には、リアルタイムPCR装置や分注ピペット、恒温槽、小型遠心機を始めとする機材や、試料・遺伝子の取り扱い技術を要するため、ドラッグストアなどの小売店や個人への販売はしないという。なお、「遺伝子解析装置 AutoAmp」には対応していない。

[小売価格]
新型コロナウイルス変異検出L452Rプライマー/プローブセット:3万5000円
新型コロナウイルス変異検出E484Kプライマー/プローブセット:3万5000円
(すべて税別)
[発売日]7月14日(水)

島津製作所=https://www.shimadzu.co.jp/


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