医療最前線

バリアン メディカル システムズ、最新の適応放射線治療ソリューション「ETHOS」が薬事承認を取得、患者一人ひとりの個別化医療を推進

2021.03.23 18:40 更新

 放射線治療装置および関連システムを取り扱うバリアン メディカル システムズは、同社の新たなAdaptive Radiotherapy(適応放射線治療)ソリューションを提供する「ETHOS」(イーソス)が、厚生労働省から3月18日に製造販売承認を取得したと発表した。「ETHOS」は、人工知能(AI)を取り入れた適応放射線治療のトータルソリューションであり、これを「ETHOS therapy-Adaptive Intelligence」と呼ぶとのこと。

 放射線治療は多くの場合、数日から数週間にわたって行われる。そのなかで、適応放射線治療は、日々変化する患者の解剖学的特徴、腫瘍の位置や形状変化に合わせて最適化し、放射線治療計画を再計画する手法で、近年注目を集めている。「ETHOS」による適応放射線治療ソリューションは、その適応放射線治療を、毎回の位置決め画像を用いて、その場でより効率的に実施することができる。治療時の腫瘍や臓器位置に合わせた照射を行うことで、正常組織への線量を減らし、患者一人ひとりの個別化医療を推進していく。

 バリアン メディカル システムズの福島権一専務執行役員は、「『ETHOS』は、放射線治療待望の適応放射線治療のソリューションとなっている。従来の適応治療は複雑で時間がかかるため、毎回の照射の都度に行うことは実用的ではなかったが、『ETHOS』のソリューションにより患者が治療台に寝たままの状態で適応治療ができるようになる。先端技術、AIそして医療者の知見を融合することにより、がん医療、放射線治療に新しい展開をもたらすものとなる。『ETHOS』は、“A world without fear of cancer-がんの脅威に負けない世界”というビジョンの実現への大きなステップのひとつである」と述べている。

 「ETHOS」の効率的なワークフローは、AIを活用した治療計画作成機能とコンツーリング機能によって可能になるという。あらかじめ定義されたテンプレートで医師が治療目標を定義し、この定義に基づいて最初の治療計画が作成される。治療時は、患者の解剖学的特徴および腫瘍の形状と臓器位置の変化に適応するように変更され、患者を治療台に載せたまま、適応放射線治療を提供することができる。

 また、「ETHOS」では、マルチモダリティ画像(MR、PET、CT)および毎回の位置決め CBCT画像を使用する。「ETHOS」は、患者の最新の解剖学的画像を利用することで、医師はより多くの情報に基づいた適応放射線治療を効率的に行うことができる。このソリューションは、同社の最新照射技術がベースとなっており、質を損なうことなく迅速な画像取得と照射が可能となっている。

 バリアン メディカル システムズの掲げるビジョンは、「A world without fear of cancer(がんの脅威に負けない世界)」。70年以上にわたって、世界中の医療従事者が何百万人もの患者を治療できるように、革新的ながん医療技術とソリューションを開発、構築、そして提供してきた。Intelligent Cancer Careのアプローチにより、AI、機械学習、データ分析などの先端技術を活用して、がん治療を強化し、治療へのアクセスを拡げている。約70拠点の約1万人の社員が、がん医療における新たな勝利を後押しする中で、同社は患者と医療従事者を自分たちの考えの中心に位置づけている。これは、世界中の人々のがんとの闘いは同社の闘いであるからだとしている。

バリアン メディカル システムズ=http://www.varian.com/ja


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