医療最前線

ファイザーとBioNTech、日本で新型コロナウイルス感染症ワクチンの製造販売を承認申請

2020.12.18 18:01 更新

 ファイザーおよびBioNTechは12月18日、新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチン候補BNT162b2の製造販売承認を日本の厚生労働省に申請した。両社はすでに一部の非臨床試験、品質および臨床試験に関する資料を提出している。

 同申請に用いられた国際共同第3相試験の臨床データは、The New England Journal of Medicineに掲載されている。同試験では、2回目接種7日後から評価したSARS-CoV-2感染歴のない参加者の集団(1つめの主要評価項目)、SARS-CoV-2感染歴のある参加者と感染歴のない参加者を含む集団(2つめの主要評価項目)の両方において、ワクチンの有効率は95%だった。外部データモニタリング委員会(DMC)から、現時点でワクチンに関連する安全性の懸念は報告されていない。また、有効率は年齢、性別、人種・民族で一貫していた。長期的な予防効果と安全性を評価するために、すべての治験参加者の評価を2回目接種から2年間継続する。国際共同第3相試験全体の約42%、米国の参加者の約30%が人種・民族的に多様な背景を有し、全体の約40%が56~85歳だった。

 また、日本人におけるBNT162b2の安全性、忍容性および免疫原性を評価する国内第1/2相試験が進行中であり、2回目の接種を完了している。来年2月までには主要なデータを得て結果がまとまる見込みであり、まとまり次第、提出するという。

 ファイザー株の原田明久社長は、「日本をはじめ世界各国で新型コロナウイルス感染症は増加し続けており、安全で有効なワクチンを届けるための当社の取り組みは、各国の規制当局と連携しながらこれまでにないスピードで進んでいる。今回の製造販売承認申請は科学的に厳格で高い倫理に基づく研究開発から得られたデータに基づいており、承認が得られた際は、速やかに日本の人々にもワクチンを届けて、社会生活正常化の一助として貢献していきたいと思う」とコメントしている。

 ファイザーR&D合同会社の石橋太郎社長は、「国内外で新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらない中、臨床試験に参加しているボランティアの人々と治験を実施している医療機関の人々に心から感謝する。承認が得られた場合に新型コロナウイルス感染症に対するワクチンを日本の人々にも速やかに提供できるよう、厚生労働省および医薬品医療機器総合機構(PMDA)と引き続き緊密に連携していく」とコメントしている。

 BioNTechの共同創設者のUgur Sahin CEOは、「世界中の多くの人々にワクチンを届けることを目指している私たちにとって、日本における申請は大きなマイルストーンとなる。引き続き、日本の規制当局と連携をとっていく。同社のワクチンが、日本の人々が通常の生活を取り戻すこと、そして来年にオリンピック・パラリンピックが日本で開催され世界がまた一つになることに貢献できれば光栄だ」とコメントしている。

 同ワクチン候補の品質、安全性および有効性は、PMDAによって厳格に審査されるという。両社は、規制当局の承認が得られた場合、1億2000万回分の新型コロナウイルス感染症ワクチンを来年上半期に日本に供給することを日本政府と合意したことを発表している。

ファイザー=https://www.pfizer.co.jp/
BioNTech=https://biontech.de/


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