医療最前線

GEヘルスケアと日野市、持続可能な社会とイノベーション創出に向けた包括連携協定を締結、新医療サービスの質向上と効率化を目指す産業エコシステム形成を推進

2020.09.28 21:39 更新

 GEヘルスケア・ジャパン(GEヘルスケア)と東京都日野市は、9月から、持続可能な社会とイノベーション創出に向けた包括連携を開始し、新医療サービスにおける質の向上と効率化を目指す産業エコシステム形成を推進していく。9月25日には、同連携の協定締結式が日野市役所で執り行われ、日野市の大坪冬彦市長とGEヘルスケア・ジャパンの多田荘一郎社長兼CEOが新たな連携への意気込みを語るとともに、包括連携協定書への調印を行った。

 「GEヘルスケアとは2014年に最初の連携協定を締結したが、これをきっかけに、社会課題解決のために官民連携を進めていくことが日野市の重要な施策となった。しかし、当時の官民連携は、お互いに不慣れな部分もあり、本業とは離れたCSR活動に近い位置づけで行われていた。今回、新たな包括連携協定を締結するにあたっては、企業と行政の共創(CSV:Comma Separated Value)を目指して関係を構築していく」と、日野市の大坪冬彦市長が挨拶。「日野市は昨年7月、地方創生SDGs未来都市に認定され、今年7月には、多摩イノベーション創出拠点モデルの実施地区に指定された。今回の包括連携協定にも、この2つのテーマが反映されている」と、日野市の取り組みが包括連携協定のベースになっていると説明する。「私は2013年に市長に就任して以来、産官学連携を推進する『諸力融合』を提唱してきたが、この考えはSDGsの17番目のゴールである『パートナーシップによる目標の達成』と重なる。また現在、コロナ禍を克服するために諸力融合によるイノベーションが求められているが、そのためには、異なる立場のものがつながり、そして融合することが必要になる。今回の包括連携協定によって、改めてイノベーション創出のスタートラインに立つことができたと考えている」と、包括連携協定に向けて決意を述べた。

 続いて、GEヘルスケア・ジャパンの多田社長兼CEOが挨拶。「当社と日野市は、2014年から連携協定を締結しているが、官民連携が初めてだったこともあり、思うように進まないことも多かった。その中で、社会環境が大きく変わり、技術の進歩も急速に加速していることを受け、日野市の取り組みにさらに貢献していくべく、今回、新たに包括連携協定を結ぶこととなった」と、包括連携協定を締結するに至る経緯を紹介。「当社は2018年に新ビジョン『プレシジョン・ヘルス』を発表し、一人ひとりに合った質の高い医療を効率よく提供していくことを目指している。そして、この実現のために、課題や未来のビジョンの共有とパートナーシップを軸としたプラットフォーム&パートナーシップ戦略を展開している」と、新しいビジョンのもとパートナー戦略に注力しているという。「一方で、新型コロナの影響によって、地域医療の重要性がさらに高まっている。そこで、今年7月にエジソン・ソリューション本部を設立。自社で利用している開発プラットフォームの『Edison Platform』を地方自治体などに展開することで、地域医療の質や効率を高めるサービス実現に向けた協業を進めている。今回の包括連携協定では、この取り組みを一歩進め、日野市のさらなる住民サービスの質向上やオープンイノベーションの推進、人材育成に力を入れていく」と、新たな官民連携に意欲を見せていた。

 そして、日野市 企画部 企画経営課の中平健二朗地域戦略担当主幹が、包括連携協定の概要について説明した。「2014年に提携した連携協定では、『少子高齢化社会における地域連携モデル作りのためのパートナーシップ協定』がテーマとなっていた。ここから6年が経過した今、様々な環境変化を踏まえ、またGEヘルスケアの新たな企業ビジョンも共有し、改めて『持続可能な社会とイノベーション創出に向けた包括連携協定』を締結する」と、前回の協定から連携領域を大きく広げた包括連携協定になっているという。「包括連携協定の主な内容としては、GEヘルスケアの有する様々なヘルスケア関連事業の技術、ノウハウを活用し、市民の医療と健康課題の克服と共に、行政サービスの効率化と新たな産業育成を目指す」と、新型コロナ後の社会で期待される医療分野のデジタル化や行政の効率化を図るサービスの実装を進めていくと述べた。

 「また、日野市の多摩イノベーション創出拠点モデルに関する取り組みにおいて、GEヘルスケアも主体的な役割を担い、オープンイノベーションを推進していく。産官学連携による地域人材の育成については、前回の連携協定の内容を引き継ぎながら、日野市教育委員会との連携により、小学校の授業で地域に役立つGE発明ボランティアを実施する予定となっている」とのこと。「さらに、性別や年齢に関わらず、障害者や高齢者、外国人などすべての人が充実して活躍できる社会を目指し、ダイバーシティ・インクルーションを推進する。この他、災害時の支援、連携では、コロナ禍における避難所での感染予防、医療現場の感染リスクの低減など、行政とは異なる視点から様々な課題解決ソリューションを提案していく。そして、行政のデジタル化の遅れに対して、データ企業でもあるGEヘルスケアとの共創により新たな価値創造およびイノベーションにつなげていく」と、持続可能な社会と産業開発の社会実装を具現化するべく、官民連携をさらに加速していく考えを示した。

 この後、日野市の大坪市長とGEヘルスケアの多田社長兼CEOによる調印式が執り行われ、それぞれ持続可能な社会とイノベーション創出に向けた包括連携協定書への調印を行った。

東京都日野市=http://www.city.hino.lg.jp/
GEヘルスケア・ジャパン=http://www3.gehealthcare.co.jp/


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