医療最前線

武田薬品工業とテバ社、合弁会社の武田テバファーマが本格始動、オフ・パテント・ドラッグ市場でトップベンダー目指す

2016.10.11 16:23 更新

 武田薬品工業とイスラエルのテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ(以下、テバ社)は、両社の合弁会社であるテバ製薬の社名を、10月1日付で武田テバファーマに変更し、本格稼動を開始したと発表した。10月7日に行われた設立記者会見では、合弁会社設立の市場背景や今後の事業展開について説明し、2020年以降にジェネリック医薬品と長期収載品を合わせたオフ・パテント・ドラッグ(以下、OPD:特許期間が満了した医薬品)市場でトップベンダーを目指す方針を明らかにした。

 「テバ社は、ジェネリック医薬品で1万6000製品のグローバルポートフォリオを展開しており、100を超える販売網を持っている。2015年は、グローバルのジェネリック医薬品市場において純売上、数量ともに他社を引き離して第1位となっている」と、テバ社 グロース・マーケット社長兼CEOで武田テバファーマのエレズ・イスラエリ代表取締役が挨拶。「広範囲な事業展開によって、ジェネリック医薬品の研究開発に対して業界最多の支出をしている。2015年には、グローバルで2000を超える新規申請を行った。現在も500以上の開発プロジェクトが進行している」と、ジェネリック医薬品業界をリードしているのだと胸を張る。「日本のジェネリック医薬品市場は、今後2ケタ成長で売上が拡大すると見込まれている。その中で、テバ社と武田薬品工業の強みを結集して誕生した武田テバファーマは、市場成長に大きな役割を果たし、日本でもリーディングベンダーになれると確信している」と、日本市場での成功に意欲を見せた。

 続いて、武田薬品工業 取締役 ジャパンファーマビジネスユニットの岩崎真人プレジデントが登壇。「日本の医療費は、2025年に向けて急速に拡大すると予測されており、効率的な医療の実現のために、ジェネリック医薬品の使用の加速化が求められている。こうした中で、当社では、製品の革新性の追求と共に、さらに幅広く付加価値のある製品ポートフォリオを展開していくべく、武田テバファーマの設立に至った」と、武田テバファーマ設立の背景について語った。「テバ社は、ジェネリック医薬品市場のグローバルリーダーとして、世界的な製造・供給ネットワークとビジネスノウハウを有している。このテバ社の強みと、当社の持つ長期収載品の流通網や情報提供力、顧客対応力を融合し、ジェネリック医薬品と長期収載品を組み合わせたOPDという新たな市場の創出を目指していく」と、新会社の事業ビジョンにも言及していた。

 今後の事業展開については、武田テバファーマの松森浩士CEO兼社長が説明した。「当社は、武田薬品工業が49%、テバ社が51%を出資する合弁会社として今年4月に設立し、10月1日から本格稼働を開始した。営業面では、武田薬品工業から約60名の医薬情報担当者(MR)が移管し、約300名規模の共同営業チームを全国6支店26営業所に配置している。製品流通は、武田薬品工業の流通網に一本化することで、適正在庫・安定供給体制を強化していく」と、武田薬品工業の特約店に製品流通を一本化集約するという。「また、武田薬品工業が日本で培ってきた品質への取り組みを導入し、武田テバとして再度、全製品について品質、供給の強化に向けたレビューを行う。この結果、改善が必要と判断された製品については、製造工程や処方の改善、第三者への製造委託、販売中止などの必要な措置を講じる」と、安定供給に向けて全製品を見直す考えも示した。

 「今年から来年にかけての第1ステージでは、流通の一本化集約と安定供給の基盤作りに力を注ぐ。2018年からの第2ステージでは、製品ポートフォリオの拡充と最適化によって、大幅な売上増を実現し、OPD市場での主導権を獲得する」と、今後の成長戦略を紹介。「第3ステージでは、2020年以降に起こる業界再編の機会を得て、ジェネリック医薬品市場のシェアをさらに拡大し、国内OPD市場におけるトップベンダーを目指す。そして、OPDの普及促進によって、質の高い効率的な医療を実現し、人々の健康と社会に貢献していく」と、国内OPD市場でリーディングカンパニーへと飛躍するのだと意気込んだ。

武田テバファーマ=https://www.takeda-teva.com/
武田薬品工業=http://www.takeda.co.jp/


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